MUSIC の商品レビュー
猫と音楽と戦いの物語。文章のリズム感がすごい!そして一見交わらなそうな物語が最後に一つになっていく様は圧倒される。スタバ格好良い。
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疾走する無敵猫スタバ、猫笛を操る少年佑多、韋駄天少女美余、性同一障害のかずみ、腕の長い猫アーティストJI、四人と一匹の物語。 田淵佑多は13歳、11歳の夏までは猫たちを数えて勝負する世界の天才児ユウタとして名を馳せていた。 まだ名前はなかったが生命力の突出した猫のスタバ。 佐藤...
疾走する無敵猫スタバ、猫笛を操る少年佑多、韋駄天少女美余、性同一障害のかずみ、腕の長い猫アーティストJI、四人と一匹の物語。 田淵佑多は13歳、11歳の夏までは猫たちを数えて勝負する世界の天才児ユウタとして名を馳せていた。 まだ名前はなかったが生命力の突出した猫のスタバ。 佐藤美余はシュガーという名前を小学校の校庭に埋めてきた。 かずみは肉体はひとつだが性はふたつある。北川和身と和美。だからかずみ、響きだけのkazumiがいた。 佑多が青山霊園でスタバと出会う。 極めつきの武闘派、無敵の天才猫スタバ、猫笛を鳴らして猫たちを率いるスキンヘッドの佑多。 青山から赤坂へ、行進がはじまる。 中学二年生同盟の美余と邂逅して西へと向かう、大都会東京から古都京都へと。 古川さんの作品はこれがお初でしたが、極端に短いセンテンスの文章、リズミカルで独特な文体は刺激的で魅力的で思わず音読したくなるほどでした。 ただ言葉の面白さは楽しめたのだけれどブツ切りで進行するドラマは個性的すぎて振り落とされてしまって物語を見失ってしまってなかなか楽しめなかった。 青山霊園での佑多とスタバの出会い、鴉たちとの闘い、京の天空を縦横無尽に駆け巡るスタバ、それら場面々々はすごく映像的で刺激的で理屈抜きの面白さがありました。 あまり深く考えずにリズムに乗って歌うように読むってことがこの作品には必要なのかもしれないと思った。
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20100609読了。序盤は凄く合ったんだけど、中盤以降でついて行けなくなった…体調とかあるかな…。猫!!
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LOVEの続編?なら買って読まないと。 ・・・と思ってたらつい借りて読んだ。 古川作品の中でもLOVEがかなり好きなので、完全続編と思って読んだらそんなことなかった。オリエンタが名前だけでも出てきたのが収穫。 文体が変わってる、というのを改めて実感。 京都タワーとかずみのくだり...
LOVEの続編?なら買って読まないと。 ・・・と思ってたらつい借りて読んだ。 古川作品の中でもLOVEがかなり好きなので、完全続編と思って読んだらそんなことなかった。オリエンタが名前だけでも出てきたのが収穫。 文体が変わってる、というのを改めて実感。 京都タワーとかずみのくだりと品川駅逆走のあたりが気に入っている、ものの、そうか、真夏の決戦を楽しみにしてきたけどそれが語られなかったってことは、あんなに無敵感のあったユウタとシュガーがああなってるってことは、つまりどういうことなんだ。まだ自分でわかってない。 期待した通りではなかったけどかといって失望もしなかった。 LOVEのように繰り返し読むことはないだろうけど、読んですぐ忘れることもないような。
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帯がよろしい。 装丁も好きだ。 そして猫話ときたものですから。 万歳。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 読み始めて撃沈。 ーーーーーーーーーーーーーーーー こんなに読み難い文体だっただろーか。 くどくどしくって私は難色系。 ーーーーーーーーーーーーーーーー スタバ...
帯がよろしい。 装丁も好きだ。 そして猫話ときたものですから。 万歳。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 読み始めて撃沈。 ーーーーーーーーーーーーーーーー こんなに読み難い文体だっただろーか。 くどくどしくって私は難色系。 ーーーーーーーーーーーーーーーー スタバ。 飲みたいけどね。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー
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独特な文体の強烈な「ダサさ」の毒が、体内にひとめぐりしたころから心地よくなってくる。「和身」「和美」「かずみ」「kaz'mi」の使い分けが示すように、はなから音読を拒絶している。そこに納得して「目で読む」ペースをつかめると、リズムがわかってきた。つかめるまでは、つらかっ...
独特な文体の強烈な「ダサさ」の毒が、体内にひとめぐりしたころから心地よくなってくる。「和身」「和美」「かずみ」「kaz'mi」の使い分けが示すように、はなから音読を拒絶している。そこに納得して「目で読む」ペースをつかめると、リズムがわかってきた。つかめるまでは、つらかった。物語全体が登場人物たちの「季節」の変遷に呼応して段々とピッチを上げてゆき、最後には疾走する。爽快。
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相変わらずの疾走感。息継ぎする間もなく文字が 網膜に飛び込んでくる。音と数、色、匂い、肉体、 様々なものが活字となって読者に真っ向から挑んできます。 エンターテイメント小説の体裁をとっていながらも あくまでも古川作品。読んでいても心地良い緊張感が 伴います。 スタバという名のネ...
相変わらずの疾走感。息継ぎする間もなく文字が 網膜に飛び込んでくる。音と数、色、匂い、肉体、 様々なものが活字となって読者に真っ向から挑んできます。 エンターテイメント小説の体裁をとっていながらも あくまでも古川作品。読んでいても心地良い緊張感が 伴います。 スタバという名のネコ。まさに鬼神の如くの天才。 縦軸も横軸も縦横無尽に飛んでその鉤爪を立てるスタバ。 カッコいいっす。 鳥類との対決、息を飲む攻防は感動的ですらある。 この攻防戦をこういった文体で表現出来るのは 他にいないでしょうね。韻なんか踏む必要なんてナシ! そんな事は駄洒落が得意なラッパーがやってればいいのだ。 活字、文字で鳴らす「音楽」。個人的な勝手な 印象ですが、伊坂幸太郎がボブ・ディランだと するならば古川日出男はルー・リード。
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