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憂鬱と官能を教えた学校(上) の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2023/11/02

今なら読めるかも、と思いSpotifyで参考音源を探して聴きながら読む。 楽器や音楽の素養がない立場からすれば、後半の実学部分はちんぷんかんで、それまでの饒舌・衒学的な部分を半信半疑で楽しむ感じ。知らない音楽も多いし、陰謀論ぽい話も多くて面白い。 とはいえ、この正確を度外視して、...

今なら読めるかも、と思いSpotifyで参考音源を探して聴きながら読む。 楽器や音楽の素養がない立場からすれば、後半の実学部分はちんぷんかんで、それまでの饒舌・衒学的な部分を半信半疑で楽しむ感じ。知らない音楽も多いし、陰謀論ぽい話も多くて面白い。 とはいえ、この正確を度外視して、ホンマかいなと思いながら読み進めるドライブ感を楽しむの、もう昔の感じだなと思う。

Posted byブクログ

2020/08/30

この本の著者がTBSの人気番組「情熱大陸」で「上智大学中退」を詐称していたことは有名。ディレクターのせいにしたいようだが、それすら虚言癖にすぎない。 東京藝術大学の学生を巧みに信用させ、自らを推薦させ、東京大学の教壇にあがったのが真実。すでに、数々の「講義の欠陥」を指摘され、教...

この本の著者がTBSの人気番組「情熱大陸」で「上智大学中退」を詐称していたことは有名。ディレクターのせいにしたいようだが、それすら虚言癖にすぎない。 東京藝術大学の学生を巧みに信用させ、自らを推薦させ、東京大学の教壇にあがったのが真実。すでに、数々の「講義の欠陥」を指摘され、教壇からは追放済み。その教壇追放の事実を隠しているのも自分を大きく見せようとする虚言癖。 「憂鬱と官能を教えた学校」という本は、何も教えない。間違ったことを植えつけられるだけの欠陥書籍である。内容空疎な文字が並び、事実とは異なる虚言癖男の妄想ファンタジー。これが東京大学へ提出した講義の原案とは、東大の講義事前審査も地に落ちたものである。 顕著に間違っている部分を指摘すると、ハードカバー版の184ページに「バークがシリンガー・システムを忠実に教授していたのはシリンガーハウス設立後のほんの数年の期間に過ぎず、一九五四年には、シリンガー・ハウスは早くもバークリー音楽学校(後の音楽院)へと改称されることになる。これは、バークによるシリンガー・システムからの決別宣言であると同時に、新しいポピュラー音楽理論の確立をも宣言するものであった」とあるが、これは虚言癖男の妄想100%。 バークリー音楽学校を日本人で初めて卒業した人物は、ジャズ界なら誰もが知る「秋吉敏子」である。その自伝「ジャズと生きる (岩波新書)」を読むと107ページに「トニーはバークリー音楽院が、シリンガー・システムという音楽理論を教えていると同時に、ジャズをも教える唯一の公認された学校であると私に教えてくれた。」とあり、虚言癖男の「シリンガーハウス設立後のほんの数年の期間」はウソ、「バークによるシリンガー・システムからの決別宣言」というのも大ウソだとわかる。「秋吉敏子」が語るように、バークリー音楽学校は、シリンガー・システムから決別しておらず、学校名を変えても「シリンガー・システムを踏襲」していたのが歴史的事実。 「孤軍 秋吉敏子 その人生と作品(全音楽譜出版社)」にも、74ページから「一九五九年の夏にシュリンガー・システム(シュリンガー教授が考案したユニークな教育法)の試験に合格、バークリー音楽院の四年の教程を三年で卒業」としっかり書かれている。バークリー音楽学校を日本人で初めて卒業した「秋吉敏子」は、シュリンガー・システム試験に合格したバークリー卒業生なのである。 そもそも、「菊地成孔」は、バークリー卒業生ではないし、留学経験すらない。一浪して上智大学に入れないくらい頭が悪く、学位もないのが事実。奨学金もとれず、演奏も下手ならば、他の道もあるだろうが、ウソをつき人を騙した努力だけが垣間見える。 「憂鬱と官能を教えた学校」という本はウソだらけで、読むに値しない欠陥書籍。日本に数千人はいると思われるバークリー音楽院卒業生や関係者が、この本の出版社を「出版停止」を求めて訴えて良いレベル。 図書館員は「菊地成孔」のWikipediaのページの非常勤講師が今も続けられているように書かれている記述を訂正すべき(大学に電話で問い合わせ教壇追放年、講義停止時期を聞けばわかる)。そして、地区の教育委員会に調査事実を申し出て、この書籍は図書館から撤去されるべき。

Posted byブクログ

2016/02/10

※このレビューでは上下巻を纏めて扱っています。 【内容】 大衆音楽に関する基本理論技術と略史。 講義の内容を書籍化したものです。やや雑談的。 【類別】 音楽。 大衆音楽(ポップス)のうち、俗に言う"バークリーメソッド"について。 もちろんこれは西洋古典音楽...

※このレビューでは上下巻を纏めて扱っています。 【内容】 大衆音楽に関する基本理論技術と略史。 講義の内容を書籍化したものです。やや雑談的。 【類別】 音楽。 大衆音楽(ポップス)のうち、俗に言う"バークリーメソッド"について。 もちろんこれは西洋古典音楽(クラシック)の流れも汲んでいます。 【着目】 全12講の中で「調律」1、「調性」2、「旋律・和声」6、「律動」2、「総論」1回が扱われます。 あれこれと目くじらを立てながら読む人には本書をお薦めしません。 上巻の頁339-356に石塚潤一「シリンガーとバークリーの理論をめぐって」が収録されています。 【備考】 約6年前に途中まで読み、放置し、そして現在再読し読了した状態でこのレビューが書かれました。 また、このレビューは上下巻ともに初版初刷に拠っています。

Posted byブクログ

2015/01/24

まずタイトルがずるい。 いやー、面白いなー! ライブ感。 ??てなって何度も読み返しながら読んだからとても時間がかかってしまった、、理論がわかってるひとが読んだらもっと早いのだろうな。 鍵盤を鳴らしながら読んだらもう少しわかりやすかったかしら。

Posted byブクログ

2013/09/17

「何をいまさら」という言われようには抵抗力がある方で、「何をいまさら精神分析?」でも「何をいまさら実存主義?」でも一向にへっちゃらだが、「何をいまさらバークリー?」と来られるとちょっと痛いかもしれない。 そういうことを重々承知で作られている本だと思うので、ポスト・バークリーの理論...

「何をいまさら」という言われようには抵抗力がある方で、「何をいまさら精神分析?」でも「何をいまさら実存主義?」でも一向にへっちゃらだが、「何をいまさらバークリー?」と来られるとちょっと痛いかもしれない。 そういうことを重々承知で作られている本だと思うので、ポスト・バークリーの理論書を期待したい。 ペン大の教科書というのはそうなのかな?

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2011/09/08

ポップスであれクラシックであれ、音程に関する基本的な知識が身についている人にとっては、本文中でもよく言及される「実学」の部分があまり面白くないだろう。バークリー音楽理論の歴史的意義や背景を考察する、という前半部分の語り口や、著者が「理論」に関する個人的な思想をこぼす部分には「実学...

ポップスであれクラシックであれ、音程に関する基本的な知識が身についている人にとっては、本文中でもよく言及される「実学」の部分があまり面白くないだろう。バークリー音楽理論の歴史的意義や背景を考察する、という前半部分の語り口や、著者が「理論」に関する個人的な思想をこぼす部分には「実学」の本にはない面白さがあるが、文章で(あるいは実際の講義中も、理解度が未知数な不特定多数に向かって口頭で)楽典的な知識を説明している部分は、もう分かっている(またはいくら説明されても分からない)ことをどうしてこんなに長々と説明するのか/あるいは、そうした知識が知りたければもっと効率的な本や方法があるということを知っているために、せっかくの実学以外での面白さがその分削られてしまっているような惜しさを感じる。

Posted byブクログ

2010/12/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

バークリーメソッドとは、アメリカのバークリー音楽院で教えられている音楽理論。20世紀商業音楽の作曲、編曲に多大な影響を与えたと言われている。この本は、とにかく二人の講義内容、語り口が面白い。 『さて、商業音楽が発展する起爆剤っていうか、根本的なエネルギーは何か? それは今あるものに飽きるってことです。飽きなければ商業音楽は発展しません。えー、なぜソヴィエト映画はつまらないのか? 「飽きる」という市場原理をソヴィエト連邦が持たなかったからですね。誰も何も飽きない。という前提でソヴィエト連邦は国民に対する娯楽を国家が制作したわけですけれども、国民はそんなのにもう飽き飽きしながら、でも、「これは面白い!」と強制的に信じ込んで、飽き飽きしながらも楽しく観ていたという。えー、何言ってるんだかわかんなくなってきましたが(笑)、そんなことしているうちに国全体が潰れてしまいました(笑)。飽きる。飽きるので新しいことをしたくなる。皆さんもご存知な感覚ですね』(p.131) 『教養主義と近代っていう話についてもちゃんとやると本当に大変で、滅多なことは言えないんだけど。あの、要するに四つあるわけじゃない。「教養があるから、いい」、「教養があるから、ダメ」、「教養がないから、いい」、「教養がないから、ダメ」。これ四つとも嘘だからね。教養といい悪いはまったく何も関係なくて、教養のあるなしと、良し悪しはまったく関係ないってことは、すごく重要です。アート方面ではこういう問題を「アウトサイダー・アート」なんつって区分をつけたりしてるけど(…)無教養によって大胆になることはありますよね。で、教養によって臆病になることも起こるでしょ。んで、それぞれその逆もあると』(p.283-284) (バークリーメソッドに対立する音楽理論、ジョージ・ラッセル著『リディアン・クロマチック・コンセプト』について) 『リディアン世界、リディアンを中心にして考えた世界においては、目的に到達しろっていう圧力がないから、抑圧がない。だから欲求不満がそもそも生まれない。すでに完成されている状態がまず設定されていて、人はそこで自由に運動できるっていう哲学が根本になっているんです。これはものすごい魅力的です。近代総体に対するアンチって言ってもいい。  近代っていうのは、われわれを欲求不満にして、欲望の発生装置を外部に求めて、街に出るとものが欲しくなって、家に引きこもると何もしたくなくなってしまう、っていうような(笑)、われわれを商業主義に飼いならされている家畜みたいにしてしまう側面を一面では持ってるのね。だから近代が悪いってわけじゃないよ。でもこれは近代の弱点でもあるし、悪い面と言われることも多い。それをこの本はズバッと突いています。欲望の無限循環を生み出すシステム、それが資本主義なんですけど、そんなんでいいの? とこの本は言っているわけです。 「反対にメジャー・スケールは『何かを成し遂げよう』と努力」する、と。「メジャー・スケールは常にその線上のどこかにたどり着こうとし、常に目標に到達し目標と一体になろうと努めています」。で、そんな発想ではダメだ、と。ここのつかみは強烈ですよね』(p315-316) 『完成しているから動かなくていい、ってなっちゃうと、それは非資本主義なんだけど、ま、非近代的にね、欲求不満も何もなく完全に満足された状態のまま、何かの違う事情によって、和声が進んだりメロディーが進んだりする、っていうのが、リディアン・クロマチックのコンセプトです』(p.317)

Posted byブクログ