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葬られた王朝 の商品レビュー

3.5

15件のお客様レビュー

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2022/09/26

図書館で見かけて斜め読み。84歳での著作ということで梅原猛のかつての気迫は感じられず、また内容的にも目新しさが無く面白くなかった。自著「神々の流竄」での出雲神話フィクション説を撤回し、その分やけに出雲を持ち上げ、最後は出雲の王オオクニヌシにフィクションと主張していたことを謝罪する...

図書館で見かけて斜め読み。84歳での著作ということで梅原猛のかつての気迫は感じられず、また内容的にも目新しさが無く面白くなかった。自著「神々の流竄」での出雲神話フィクション説を撤回し、その分やけに出雲を持ち上げ、最後は出雲の王オオクニヌシにフィクションと主張していたことを謝罪する、という本。  梅原猛といえども発掘された遺跡(荒神谷遺跡の銅剣358本、加茂岩倉遺跡の銅鐸39個、出雲大社の巨大柱)には勝てなかったわけで、もっと考古学的研究に予算を付けて強化するのが効率的と思った。予算があれば投入できる新技術もあるのではないか。

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2014/02/20

記紀の定説を大局的な観点で批判している点は良いと思った。ただ津田氏の記紀批判は世にありふれていて、今更感がある。 考古学成果と古代史、記紀の関係性について掘り下げが深くなく、期待外れであった。特に出雲王朝という単語を気軽に使っていて、出雲の年代別の考察、勢力背景など言及がなく、あ...

記紀の定説を大局的な観点で批判している点は良いと思った。ただ津田氏の記紀批判は世にありふれていて、今更感がある。 考古学成果と古代史、記紀の関係性について掘り下げが深くなく、期待外れであった。特に出雲王朝という単語を気軽に使っていて、出雲の年代別の考察、勢力背景など言及がなく、あくまで神話の人物がいたのでは?というのを繰り返すのみ。 自らが出雲に対する意見を変えました、というだけの内容。あまりおすすめできない本。

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2014/01/23
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2014/01/21:半分まで読了 142ページまで 次回読むときは 第3章 考古学が語る出雲王朝 (143ページから)

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2012/11/17
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※このレビューにはネタバレを含みます

先日、出雲のシンポジウムに参加して梅原先生の講演を聞いてきました。 なので、この本を読んだんだけど、なかなか面白かった! 専門知識がそれほどなくても読める本だったよ。 読んでて出雲に行きたくなっちゃった(笑) やっぱりフィールドワークをしながら歴史は考えなくちゃダメだね。 出雲王朝を歴史の裏に隠したのは藤原不比等という考えは、わからなくもないね…。

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2012/09/17

「日本の表玄関としての出雲を想像してみる」 自著『神々の流竄』において出雲神話がフィクションであるとの結論に至った著者が、40年の歳月経てその考古学的遺跡を歩いて尋ねることにより、国譲りに至るまでの出雲王国の存在を再度検証してゆく。 今は差別にもつながるとして使われなくなった...

「日本の表玄関としての出雲を想像してみる」 自著『神々の流竄』において出雲神話がフィクションであるとの結論に至った著者が、40年の歳月経てその考古学的遺跡を歩いて尋ねることにより、国譲りに至るまでの出雲王国の存在を再度検証してゆく。 今は差別にもつながるとして使われなくなった「裏日本」とか、あるいは「山陰地方」とか日本列島を太平洋側を基準にして呼ぶ認識はもしかしてここにルーツがあるのではと思った。 人として(?)の魅力にあふれた「オオクニヌシ」を擁する出雲王国はかつて、日本海側を「越(こし)」と呼ばれた今の新潟地方にまで力の及ぶ大国だった。以前、某書で朝鮮半島側から日本海の向こうに見る日本の形を想像するという一文に非常に意表をつかれたことがある。古代の文化や人の流れを考えると当時はそんな風に大陸側から日本を見るのが普通であって、その認識から言えば、出雲王国は正に日本の表に当たる地域であったかに思われるのだ。 大陸に面し表日本であったはずの出雲は、皇室の祖先にあたる高天原系の神にその国を譲って以来、日本の裏であり「山陰」に甘んじてきたのでは。つまり太平洋側を表とする考え方って、オオクニヌシが天孫ニニギノミコトに国を譲って自らは黄泉の国へ下ったというこの話以来なんじゃないかなあと、本書を読んで妄想が膨らんでしまった。 若いころとはうって変わって何やらすっかり柔らかくなられたものの、梅原先生ご健在で良かった。出雲神話をNGとした自説を否定し、出雲大社に参拝して「オオクニヌシノミコトに申し訳ないことをした」と詫びる梅原先生に萌え。

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2012/08/01

過去に自身が書かれた出雲神話についての論を自ら覆すという英断に出た本です。「隠された十字架」以来の梅原さんのファンですが、出雲神話については、ちょっと不自然に感じていたので、今回の本を読んで納得しました。 あらためて、出雲大社に行ってみたいなぁと思いました。

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2012/06/26

著者の本を読むのはこれが初めて。『ヤマタノオロチは、ヤマトの三輪山に住む大蛇ではないかという自分の考えは根拠なき妄想であって、いま改める』等々、自分の考えは間違ってましたゴメンナサイという潔さが印象的。私は『古事記』『日本書紀』に関する本を読むのはこれが初めてなので、少し難しかっ...

著者の本を読むのはこれが初めて。『ヤマタノオロチは、ヤマトの三輪山に住む大蛇ではないかという自分の考えは根拠なき妄想であって、いま改める』等々、自分の考えは間違ってましたゴメンナサイという潔さが印象的。私は『古事記』『日本書紀』に関する本を読むのはこれが初めてなので、少し難しかった。最初に読む本はもう少しくだけた感じのものがよかったのかな、と思う。 とはいえ写真も豊富で、出雲に行ってみたい、もっと記紀に関する本を読んでみたいと思わせてくれた一冊です。 ただ、この本は重い。通勤に持ち運ぶのはかなり不適。

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2017/06/15

 出雲大社の巨大な柱跡の発見や、膨大な数の銅剣銅鐸の発掘から 「出雲王朝などなかった」とした自説を撤回し、葬られた王朝として の出雲王朝の実在に迫った著作。島根県出身者としては出雲王朝には 関心大ありなのだが、どうもこの本は核心に迫ると言うよりは、表層 をひっかきながら旅行を楽し...

 出雲大社の巨大な柱跡の発見や、膨大な数の銅剣銅鐸の発掘から 「出雲王朝などなかった」とした自説を撤回し、葬られた王朝として の出雲王朝の実在に迫った著作。島根県出身者としては出雲王朝には 関心大ありなのだが、どうもこの本は核心に迫ると言うよりは、表層 をひっかきながら旅行を楽しんだ紀行文に思えてしまう。まだまだ 研究の余地はあるということだろう。

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2011/12/07

「神々の流竄」を読んだのは40年前になるのか… 「法隆寺の謎」など梅原史学ひひきこまれてから40年か…

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2011/08/13

古事記に描かれた古代出雲王国、学説的には虚構と言われてきたそうです。梅原先生も出雲王国を否定してきたそうですが、この本で、やっぱり出雲王国は実在します、今まですみません、と男らしく大転換。古事記と出雲ファンには嬉しい一冊です。やっぱり出雲王国はあるでしょう!

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