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中国経済の正体 の商品レビュー

3.4

12件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

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2017/01/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2010年刊行。BRICs経済研究所代表が、中国経済の実情を分析する。極端に目新しい点は少ないが、個人的には以下の点に注目。①大量に米国債を保有する中国は、中期的にはその価値下落は望まず、大量売却に踏み切る可能性は小さい。②毛沢東の大躍進政策の失敗が、農工業の発展を阻害し、人口の自然増を支えられず、「一人っ子政策」を採用。③いわゆる中国の「人口ボーナス」は2015年まで。この点はインドと対照的。④売春ビジネスを請負う女性が北朝鮮脱北者、チベットでは中国内陸(多いのは四川省)出身女性である。

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2012/08/02

中国経済の正体、というタイトルほど煽った内容ではない。経済統計がそのまま信用できないとはいうものの、伸びていることは事実。人民元も実力通りのレートで、米国が主張するような過度に安いわけではない、と冷静に分析。水力発電容量が2億KW弱あり2020年までに3億KWまで伸ばす予定に対し...

中国経済の正体、というタイトルほど煽った内容ではない。経済統計がそのまま信用できないとはいうものの、伸びていることは事実。人民元も実力通りのレートで、米国が主張するような過度に安いわけではない、と冷静に分析。水力発電容量が2億KW弱あり2020年までに3億KWまで伸ばす予定に対し原発は建設中のものを含めても3000万KW程度、このポテンシャルは圧巻だ。 人口ボーナスから人口オーナスへの転換点が2015年に来るということで、一人っ子政策の緩和もあるとのこと。 資源に限りがあるとの視点がどこにもないことが気になった。

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2012/04/21

中国経済について、浅く広く書かれた本という印象。個人的に気になったポイントは下記の通り。 ①中国経済が抱えるリスク→資産バブルの崩壊の可能性。一人っ子政策による労働人口の減少。社会主義。 ②リーマンショック後、V字回復した理由→消費促進政策の成功。中国の金融機関はあまりサブプ...

中国経済について、浅く広く書かれた本という印象。個人的に気になったポイントは下記の通り。 ①中国経済が抱えるリスク→資産バブルの崩壊の可能性。一人っ子政策による労働人口の減少。社会主義。 ②リーマンショック後、V字回復した理由→消費促進政策の成功。中国の金融機関はあまりサブプライムローンに投資していなかったため、貸し渋りが起きなかった。 ③米中関係→だんだん日本が蚊帳のそとの扱いを受けるようになってきている。オバマ大統領の発言「米国は、世界中のどの国より、中国との関係を重視している」 まだまだ謎の多い国だが、これからのビジネスを語るには避けて通れない中国。もう少しテーマを絞って深く書かれている本も読んでみたい。

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2012/01/13

結論から言おう、ほんまでっか!?な内容も含まれた中国経済に関して包括的に分析された入門書だこれは。 著者はBRICs経済研究所のファウンダー兼所長である門倉氏であり、TVをよく見る人ならご存知明石家さんまがMCを務める「ほんまでっか!?TV」にもコメンテーターとして出演しながらも...

結論から言おう、ほんまでっか!?な内容も含まれた中国経済に関して包括的に分析された入門書だこれは。 著者はBRICs経済研究所のファウンダー兼所長である門倉氏であり、TVをよく見る人ならご存知明石家さんまがMCを務める「ほんまでっか!?TV」にもコメンテーターとして出演しながらも、その公平性を欠く編集や発言機会、オチ要員的な立ち位置に不満を感じ本職への影響も考慮し降板した人物である。 本題に戻ろう。 本書は初版が2010年4月発行と若干古いが中国経済について多面的に分析された内容を網羅しており、私のような中国に関して初心者である人間には非常に理解しやすく解説されている。 また、包括的な内容である為、初心者向けというだけではなくビジネス上の観点や外交上の観点からも解説のみならず、ある程度の活動指針(リスク等)まで提示されている。 昨年度の日中両国間(欧米も)の外交や経済に関する復習とこれからのそれを見る上で、ベースとなる知識を与えてくれる。 個人的に特に気になった箇所を3点取り上げたい。 1点は、中国国内における3Gサービスの大手通信3社の取り扱う通信規格が異なるという点である。 業界 第一位中国移動(チャイナモバイル)は、TD-SCDMA(中国独自規格)方式 5,510千人ユーザ/13,250千人(2009.12) 第二位中国聯通(チャイナユニコム)は、W-CDMA方式方式  第3位中国電信(チャイナテレコム)は、CDMA2000方式 を採用している。 【ほぼ同時期のNTTドコモ 3G携帯ユーザ数 52,045千人】 しかしながら、i-mobileの2010年のアンケート調査では、3Gに関心のあるユーザは 55%がW-CDMA 23%がCDMA2000 22%がTD-SCDMA方式を選ぶとしている。 しかも調査当時で、3G利用者は携帯電話契約者全体のうち2%弱であるという。 もう2点は、中国に限った話ではないが「強制実施権」の発動に関する注意である。 「強制実施権」とはWTOが1995年に発効した貿易関連知的財産権(TRIPs)協定で定めたもので、 特許権を非商業目的で利用するのであれば、現地の政府が自国の企業に、外国企業の承認を得ることなく、その技術 を使用させることができる権利を指す。 ここでは、COP16において新興国に対し厳しい二酸化炭素排出量削減目標が課されることが採択されれば、発動の可能性もあるであろうと 注意を促している。 先日の日経新聞における三菱商事のグリーン投資スキームに関する記事では、CDMに変わる取引としてGISを戦略的に進める旨が記載されていた。環境分野における先進諸国の技術は、これからの経済を支えるパワーとなり得るであろう。 最後の1点は、今後の日本経済の生き残り戦略において、米に頼りすぎることなく今後の中国の真の経済成長曲線(これにもバッファがあると著者は説く)と中国を最終消費地とする分野を見極めながらBRICsのインドやASEAN諸国にも目を向けリスク分散を図る様呼びかけている点だ。 いずれも、近くて遠い巨人中国に関して、非常に理解しやすく興味深い内容となっており面白い。 ええがな。

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2011/09/24

旦那さんの本棚より。 中国本を読んでしまおうシリーズ。 ものすっごい浅く広く感。 いや、そんなに広くなかったかも。 うん…中国についての知識ゼロ!の状態で、最初に読む本、とかならイケるかも…。 そこそこ読んだ後だったから、知ってるコトの寄せ集めっぽくなってしまった。 同じ中国基...

旦那さんの本棚より。 中国本を読んでしまおうシリーズ。 ものすっごい浅く広く感。 いや、そんなに広くなかったかも。 うん…中国についての知識ゼロ!の状態で、最初に読む本、とかならイケるかも…。 そこそこ読んだ後だったから、知ってるコトの寄せ集めっぽくなってしまった。 同じ中国基礎本だったら、私は日経の方が好きかな…?

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2011/07/27

日本経済だけでなく世界経済が停滞気味のなか、中国経済は成長を持続しているようですが、その中国経済について疑問を投げかける本が散見されます。 その中で、中国経済の将来性を説明した本も読んでみたいと思い、探しているのが現状です。日本が40年ほど前に急成長を遂げていたときにも、公害...

日本経済だけでなく世界経済が停滞気味のなか、中国経済は成長を持続しているようですが、その中国経済について疑問を投げかける本が散見されます。 その中で、中国経済の将来性を説明した本も読んでみたいと思い、探しているのが現状です。日本が40年ほど前に急成長を遂げていたときにも、公害問題等、多くの問題を抱えていたので、中国の懸念事項ばかり取り上げるのではなく、良い点もしっかりと把握すべきだと思います。 それでも、懸念点が多く指摘されていたと思いました、特に出生率の低下が「一人っ子政策」によるものではいという指摘(p142)は驚きでした。 以下は気になったポイントです。 ・中国政府が打ち出した総額4兆元(約53兆円)の景気刺激策の恩恵を受けられるのは、共産党とつながりのある一部の国有企業に限られていて、民間企業は外資系企業は対象外(p13) ・グーグルは2010年3月22日に中国の検索ビジネスから撤退することを決定し、中国語のネット検索サービスは香港経由で行う(p15) ・中国はそれまでの輸出主導の経済成長から、内需主導へと変貌しつつある(p21) ・中国本土の中産階級の数は、2006年時点で約3500万人になる、この定義では年収が7500~2.5万ドルであり、2017年には日本の総人口に匹敵する1億人を突破する予定(p26) ・中国では、まだローンを組んで自動車を購入する習慣が広がっていない(10%程度)ので、ローン金利低下による販売促進効果は少ない(p29) ・中国での車メーカが現在の調子で生産能力を拡大していくと、2012年頃には販売台数を生産台数が大きく上回る状態になる(p31) ・東風日産の店舗網は、沿岸部にある北京・上海等の一級都市ではなく、二級都市(各省の省都)や内陸部の三級都市(中小の309)に集中している(p32) ・家電下郷:農民部の住民が家電製品を購入する場合、販売価格の13%に補助金を就ける制度、の対象となるのは、カラーテレビ、オートバイ等の10品目(p38) ・2009年7月から中国観光客の訪日は、富裕層などに限って個人旅行についてもビザ発行を許可した、年収:25万元(330万円)がひとつの目安(p47) ・1980~1998年までG7のGDPは50%以上を占めていたが、2009年には40%まで低下、2010年2月のG7では共同声明が出されなかった、国際会議の中心はG20へ移行(p71) ・現在のSDRの通貨バスケットは、ドル・ユーロ(各々40%程度)、円、ポンドであるが、2010年末の見直しでは元も組み込まれる予定(p80) ・2010年1月にアメリカは金融規制強化を強める姿勢を示し、商業銀行のヘッジファンド運営やそれへの投資を禁止した(p83) ・現在の人民元レートは、消費者物価で算出した購買力平価と同一である(p90) ・中国やインドが提出した二酸化炭素排出量の削減行動目標はGDPあたりであり、GDPが大きく伸びれば削減目標を達成できる仕組みである(p108) ・中国から出された排ガスが、風に乗って日本まで飛んできて光化学スモッグを引き起こしている可能性あり(p124) ・国民一人ひとりが豊かになる前に、あるいは十分な社会保障システムが整備される前に、国全体が老いていくと中国経済は重大な危機に直面することになる(p139) ・中国では「一人っ子政策」を導入する前から、すでに出生率に低下の兆しが見え始めていた(p142) ・2001年に婚姻法が改正されたことにより、財産分配方法の明確化や証明書の提出義務が不要となり、手続きが簡素化された(p149) ・2007年7月に、妻と夫がともに「一人っ子」である場合には、第二子の出産を認めるという政府見解を示した(p156) ・2006年の貿易黒字1775億ドルのうち70%は虚偽であるという報告もある、自動車販売台数はメーカの自己申告による(p174) ・電力消費と実質GDPが連動するとすると、2009年のGDP成長率は8,7%でなく、4.2%と考えられる(p178) 2010/12/26作成

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2011/06/20

Google問題で中国市場の異質性が明らかになった。 2010年1月にGoogleが中国でサイバー攻撃を受け、知的財産権を失った。Googleによると、この攻撃には中国政府も関与していると疑っている。 Googleは中国政府に対して、ほか国の市場と同様に中国でも自由なネット検索が...

Google問題で中国市場の異質性が明らかになった。 2010年1月にGoogleが中国でサイバー攻撃を受け、知的財産権を失った。Googleによると、この攻撃には中国政府も関与していると疑っている。 Googleは中国政府に対して、ほか国の市場と同様に中国でも自由なネット検索ができる環境の確保を求めて対立している。 アメリカが対中強硬路線に打って出た背景には、できるだけ国民の不満をやわらげたいというオバマ政権の思惑がある。

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2011/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 成長著しく、世界同時不況も最速で脱却した中国経済を国内外の視点から幅広く紐解いた本。  中国が社会主義を標榜しながらも市場原理を導入しているが、これが同国の経済にどのような影響を与えているか。土地が基本的に国有のため、政策立案から執行までのスピードが迅速で公共投資で大きな効果が期待できる。内需主導で毎年10%前後のGDP成長率という驚異的な数字を叩き出す。2010年正月の個人消費は前年の同期に比べ17%も伸びている。  その個人消費を支えるのは中産階級(年収7500~25000ドル)や富裕層(25000ドル~)の増加。中産階級は06年時点で3500万人で、17年には1億人を突破すると予測される。こうした動きの中で、日本企業は従来の自動車、家電市場に加え、スマートグリッド、バイオマスなどのクリーンエネルギー産業や上下水道の整備などの水ビジネスといった分野に進出することが期待される。  と、成長という名の光の強い中国経済だが、光が明るければ明るいほど陰も濃くなる。目下には日本やアメリカとのカルチャーギャップ、軍拡、東シナ海の資源権益争い、胡散臭い経済統計の数値といった問題が控えている。さらに中長期的にはチベット、ウイグルなどの民族問題、経済格差、地下経済(ヤミ金融、人身売買など)の拡大、一人っ子世代の高齢化など、爆弾をいくつも抱えた状況と言える。  長期的に見ると、今後、世界は政治的にも経済的にも長期的にアメリカ、中国の二極化が進むとされる。まだアメリカのほうが優位だが、中国がアメリカ国債を約900億ドル(日本は約800億ドル)保有しているなどの状況を考えると、米中の関係は台頭に近付いていることがわかる。  日本としては、中国とある程度の距離を置きつつ、インドやASEAN諸国などとの関係を強化し、チャイナリスクを分散するのが良いと著者は主張します。  こうして見ると、現在の中国の経済成長は、高度経済成長期の日本と類似する点もある。当時の日本が「世界で最も成功した社会主義国」と呼ばれ、自動車など工業製品中心、内需主導で年10%前後のGDP成長を遂げるあたりなどそうだと思う。中国経済を知る上では有力な一冊。

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2011/03/15

中国経済の現状と、その要因、今後を読み解く上で知識をまとめている。 「人口ボーナス」と「人口オーナス」のあたりの話は参考になる。人口ボーナスは、労働人口の割合が増えている時期で、経済に正の影響を与える。2015年以降に、中国の人口ボーナスはピークアウトを迎える。 日本のピークはバ...

中国経済の現状と、その要因、今後を読み解く上で知識をまとめている。 「人口ボーナス」と「人口オーナス」のあたりの話は参考になる。人口ボーナスは、労働人口の割合が増えている時期で、経済に正の影響を与える。2015年以降に、中国の人口ボーナスはピークアウトを迎える。 日本のピークはバブル崩壊直前で、それ以降は人口オーナス状態。

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2011/02/11

最近の中国について、薄く広く触れている本です。 中国の生産年齢人口が2015年にピークを迎え、そこからは人口ボーナスを受けられなくなるため、早い段階で社会保障制度やインフラの整備をどれだけ進められるかが大きな課題である、という話はとても興味深かったです(第4章人口ボーナスと中国経...

最近の中国について、薄く広く触れている本です。 中国の生産年齢人口が2015年にピークを迎え、そこからは人口ボーナスを受けられなくなるため、早い段階で社会保障制度やインフラの整備をどれだけ進められるかが大きな課題である、という話はとても興味深かったです(第4章人口ボーナスと中国経済より)。

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