経済危機のルーツ の商品レビュー
アメリカ、イギリスの90年代の繁栄、またなぜ日本は置いてきぼりになったのかを明らかにする本 。 理由は①製造業のウェイトが低下しなかった ②金融、IT革新に対応できなかった ③資本と人的資源のグローバリゼーションに対応できなかった 70年代 第二次世界大戦後の世界経済の骨組みで...
アメリカ、イギリスの90年代の繁栄、またなぜ日本は置いてきぼりになったのかを明らかにする本 。 理由は①製造業のウェイトが低下しなかった ②金融、IT革新に対応できなかった ③資本と人的資源のグローバリゼーションに対応できなかった 70年代 第二次世界大戦後の世界経済の骨組みであった金ドル本位制が崩壊。 アメリカ イギリスの戦勝国の経済的地位が低下、日本 西ドイツの地位が上昇。 80年代 サッチャーと レーガンが世界の人々の考え方を大きく変えた。大きな政府 、福祉国家、ケインズ主義の見直し。 中国は鄧小平の改革開放への大転換。中国の工業化が始まる。 90年代 アメリカ、イギリスは繁栄。 アメリカ、イギリスの脱工業化。製造業のウェイト低下、 サービス( IT、金融)のウェイトが高くなり、生産性の高い高度なサービスが増加。 対して日本、ドイツは凋落。 世界経済の大きな構造変化に対応できなかったことが原因。製造業の比率が低下しなかった。中国の工業化によって中国と同じことをやっている国は没落。中国でできないことをやってる国が成長。低賃金で生産される中国製品にはかなわない。競争すれば 賃金水準が中国並みに下がってしまう。 00年代 日本は中国と競争したため 賃金低下。非正規増加。 アメリカで住宅バブル→バブル崩壊。イギリス、アメリカより製造業立国日本の方が影響が大きかった。 中国 インドなどの新興国が著しい成長。 日本の停滞を打破するためには… ①高い技術力を生かし、国際分業。機械などの資本材、部品などの中間材の輸出に特化 ②資本、人的資源のグローバリゼーション ③専門分野での高等教育 社会人の勉強支援(MBA など)
Posted by
序 章 なぜ歴史を振り返るのか 第1章 現代世界経済の枠組みが1970年代に作られた 第2章 経済思想と経済体制が1980年代に大転換した 第3章 ITと金融が1990年代に世界を変えた 第4章 1990年代はアメリカとイギリスの大繁栄時代 第5章 未曾有のバブルとその...
序 章 なぜ歴史を振り返るのか 第1章 現代世界経済の枠組みが1970年代に作られた 第2章 経済思想と経済体制が1980年代に大転換した 第3章 ITと金融が1990年代に世界を変えた 第4章 1990年代はアメリカとイギリスの大繁栄時代 第5章 未曾有のバブルとその崩壊:2000年代 終 章 日本が停滞を打破するためになすべきこと 経済構造の変化。農業から工業化する時に国は成長期を迎える。歴史は繰り返す。
Posted by
アメリカはなんだかんだ言っても民主主義のおかげで 世界で最も成功している多民族国家。 これが競争力の源。
Posted by
ドバイ滞在中の読了。 モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのであり、今後もこのままでは勝てない、という主張。日本の退潮を、このドバイ滞在中も実感した。 高コスト国で、製造業を重視した日本、ドイツ、フランスは、金融業にシフトした米英に負けており、今後、低価格で製造できる新興国が...
ドバイ滞在中の読了。 モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのであり、今後もこのままでは勝てない、という主張。日本の退潮を、このドバイ滞在中も実感した。 高コスト国で、製造業を重視した日本、ドイツ、フランスは、金融業にシフトした米英に負けており、今後、低価格で製造できる新興国が伸びれば、その差はもっと大きくなる、ということ
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
マクロ経済の近代史(70年代~09年)の教科書になる。 金融商品の90年代の飛躍から08年のリーマン・ショックまでの変遷もわかりやすい。 ◆結局、リーマン以降の経済危機って何だったの? アメリカが退場し、中国が世界経済をリードする時代の幕開けだったのではない。企業と産業と国家の壮大なる「選別過程」だった。本当に強いものが何かが明らかになった。 ①強かったのは誰? 金融:ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、ウェルズファーゴ 先端IT:グーグル、IBM、アマゾン、アップルなど グローバル製造業:アップルなど 国:新興国、新興国の成長に与することができる先進国米国 ②負けたのは誰? 金融:リーマンブラザーズ、メリルリンチ、シティーグループ、AGI 先進国の製造業:日本の電気メーカ、米国の車メーカ 国:日本、ドイツ、欧州先進国、アイスランド ◆日本の停滞の原因 バブル崩壊でもない。高齢化・少子化でもない。デフレでもない。 ドイツと共に生産国として最適化した結果、90年代以降の世界経済の大変化についていかなかったからだ。間接的には年功序列組織も悪。彼らの多くは「脱工業化」の過程にあった90年までの米国と英国を「没落」と読み間違え勝った気でいた。 ◆日本の停滞を打破するためにすること ①古いものの生き残りを支援してはいけない ②21世紀型グローバリゼーションの実現。アジア共同体のような地域ブロック化ではない。海洋国家英国(ウィンブルドン現象など)が手本。資本、人的資源の両面で日本を海外に開く。社会構造や企業は形を変える覚悟を持つ。 ③教育投資を最重要視する 目的は「中国の前を歩く」こと。学生だけでなく社会人の生涯学習を支援する制度を充実させる。韓国が手本。
Posted by
野口さんの書かれる本は本当に深く、そして幅広く、様々な点で頷かされ、そして納得させられます。この本も是非読むべき1冊だと思います。
Posted by
少し古いが70年代からリーマンショック後までの経済を広く浅く総復習するにはちょうどいい。 それぞれの話の根拠には大抵数字を引用されているため事実は信頼できる一方で、記載されていない背景や前提を考慮せず、主張がやや歪められている箇所がある印象は否めない。 但し、金融立国への方向...
少し古いが70年代からリーマンショック後までの経済を広く浅く総復習するにはちょうどいい。 それぞれの話の根拠には大抵数字を引用されているため事実は信頼できる一方で、記載されていない背景や前提を考慮せず、主張がやや歪められている箇所がある印象は否めない。 但し、金融立国への方向転換を示唆するなどテクニカルな話だけでなく、日本人(日本社会)の閉塞感の脱却がブレークスルーとも帰結する彼の熱意に共感したい。
Posted by
1970年代のニクソンショック以降の世界経済の流れを解説し、将来の展望が描かれた本 歴史の流れ・背景などがとてもよく分かった。読むのに結構パワーいるけど、おすすめ。
Posted by
前半の70年代から90年代に至る歴史のパート、IT・金融のパート、まとめのパートに分かれている。金融のパートは金融に無縁の人にはとっつきにくい内容になっているので飛ばしてもよさそうだ。しかし、前半の歴史のパートだけでも読む価値は大いにある。 経済や指導者の変遷が現代にいたるまで...
前半の70年代から90年代に至る歴史のパート、IT・金融のパート、まとめのパートに分かれている。金融のパートは金融に無縁の人にはとっつきにくい内容になっているので飛ばしてもよさそうだ。しかし、前半の歴史のパートだけでも読む価値は大いにある。 経済や指導者の変遷が現代にいたるまでどう必然性を持って推移してきたかが各国横串で解説されている。70年代のアメリカがベトナム戦争で苦しんでいる頃、イギリスは、フランスは、ドイツは、ソ連は、日本は、というように国の政治や経済が有機的につながりを持ち頭に理解を促してくれる。 なるほど、イメージとしてはアメリカの80年代というのは数々のハリウッド映画やレーガン大統領のイメージから華やかなイメージがあったが、かなり疲労している状態にあった。イギリスにおいても同様だ。というのもこれらの国は脱工業化を図り、生産性が人口に比例しない産業へシフトしようとしていたのだ。それがITや金融というものだ。 日本は戦後の荒廃からの復興と人口増加と工業化のタイミングが一致することで高度成長を成し遂げ、バブルへと突入した。その裏でアメリカやイギリスは脱工業化をしていたのだ。 このような強烈な成功体験は日本人の中で強く印象づけられ広く共有された。「ものづくり」や「家族のような会社」「年功序列」「終身雇用」の成功もあの時代だから最適な産業であり、組織形態だったと言えるだろう。 日本も脱工業化を図るべきという主張ではあるが、その先がITか金融かは日本という国民性に適しているのかは検討が必要なものだろう。この成熟した社会はもう一皮向けて新たな波を生み出せるのだろうか。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
中国が工業化し世界の工場としての役割を担うようになり、製造業からの脱却は必然の方向であった。所詮製造業に固執しても低賃金で生産される中国製品にはかなわない。アメリカはいちはやく経済構造を製造業から金融業中心に変えた。リーマンショックの震源であったにもかかわらずGDPの落ち込みを日本などに比べれば、はるかに軽微に抑えることができた。他方、日本は、失われた20年の間、金融緩和と円安政策により輸出を増加させ、実力以上に景気を回復させてしまった。輸出中心の産業構造から脱却できず、虫の息であった鉄鋼業さえ息をふきかえさせてしまった。脱工業化できなかった日本経済は、リーマンショックによりなすすべもなく地盤沈下し、過剰な生産設備を抱えた製造業の受けた被害はまことに甚大深刻なものとなった。構造改革を怠った代償はあまりにも大きく、外需に依存する経済成長は永続できないことが明らかとなった。高賃金ではあるが、高い技術力を持つ日本の比較優位を生かすことができる国際分業の姿は、機械などの資本財や部品などの中間財に特化することである。にもかかわらず政府の施策はあいもかわらず古い経済構造を温存するものであり、新しい経済構造への転換を促すものではない。現在、再び新興国の活況により輸出産業が元気を回復しているが、好調な時こそ構造改革の好機であり、この時を逸してしまえば日本復権の道はまた遠のいてしまう。40年前、日本は東洋の小さな島国であった。ただし、40年前は「明日は今日より豊かになる」という確信があった。しかし、今は希望がない。謙虚さというものをすっからかんに失ってしまっている。他方、隣国、韓国は今も外国に学ぶという謙虚さをもって奮励努力しており、様々な分野で赫々たる成果をあげている。今の日本に最も求められること。それは謙虚さを取り戻し優れたものに学ぶ勇気をもう一度もつこと。著者の言葉重く心に響く。
Posted by
