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レディ・ジョーカー(下) の商品レビュー

4

120件のお客様レビュー

  1. 5つ

    36

  2. 4つ

    44

  3. 3つ

    27

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2026/02/16

予期できない展開と、 登場人物の心の動きを繊細に描く表現力が素晴らしい。 すごく怖い目に遭っていたり、 使命感に駆られていたりする時も ちょっと冷めていたりとか、ボーッとすることがある。 高村さんはそんな動きも見逃さずに描く。 リアルな人物の心に入り込んで、観察しているかのように...

予期できない展開と、 登場人物の心の動きを繊細に描く表現力が素晴らしい。 すごく怖い目に遭っていたり、 使命感に駆られていたりする時も ちょっと冷めていたりとか、ボーッとすることがある。 高村さんはそんな動きも見逃さずに描く。 リアルな人物の心に入り込んで、観察しているかのように。 事件の展開にもハラハラした。 全部に無理に決着をつけるのではなく、 余白を残しながら、最後のシーンの美しさ。 いい小説に出会えたと心から思う。

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2026/01/24

競馬大好きの寄せ集めの集団が、ビール会社を脅迫して、金を奪う話です。 スケールは壮大でキャラクターも個性があって良かったです。ですが、その分長いです。もう少し削げ落とせたんじゃないかなと思ってしまうところもありますが、十分楽しく読むことができました。

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2025/09/28

高村薫『レディ・ジョーカー 下』。 『消エルコトニシタ』 『レディ・ジョーカー』からの終結宣言か… が、毎日ビールのビールからも真っ赤なビールが… 『レディ・ジョーカー』なのか、模倣犯なのか… そして、青酸入りビールが… ビール業界への攻撃に困惑する日ノ出ビール社長・城山...

高村薫『レディ・ジョーカー 下』。 『消エルコトニシタ』 『レディ・ジョーカー』からの終結宣言か… が、毎日ビールのビールからも真っ赤なビールが… 『レディ・ジョーカー』なのか、模倣犯なのか… そして、青酸入りビールが… ビール業界への攻撃に困惑する日ノ出ビール社長・城山。 『レディ・ジョーカー』の重要参考人が警察関係者だと知りながら、行動に移せない警察… 『レディ・ジョーカー』事件の裏にある裏社会のやりとりに触れた新聞記者は… 真犯人を特定しながら、動けない組織に業を煮やした合田は… 長かった…重かった… 緻密で詳細な設定、圧倒される重厚感。 これが高村薫、というべき作品。 結局、『レディ・ジョーカー』は誰も逮捕されず… 20億円は⁇ 日ノ出ビール前社長・城山は射殺… 模倣犯もどうなったのか… 合田も何か罪に問われるのかといえば… 全部が全部、ちゃんと解決されないまま… 何かモヤモヤ感だけが残る結末。 勧善懲悪な結末を望んでいただけに。 半田も結局は物的証拠なしで、『レディ・ジョーカー』の容疑者とはしたくなかったんだろう、警察が… 『グリコ森永事件』でも同じような裏取引があったのではないかと思えてしまう。 それほどの完成度だった。 合田はどうなっていくんだろう… 合田が優秀な警察官だと評価している人はいるわけで。 まだまだ、合田雄一郎シリーズは続く、先は長い…

Posted byブクログ

2025/09/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「真説ニッポンの黒い事件」なる本に目を通してグリ森事件に再び興味を持ち、やっとこの小説を読んでみようかと思い腰を上げた。 とにかく長い小説だった。上中下コンプリートできた達成感にまずは浸る。 この小説に主人公は存在しない。 刑事、新聞記者、日之出ビール関係者、レディ・ジョーカー。それぞれの立ち位置で描かれている。はて私は誰の立ち位置で読んだだろうか? 小説の終盤は登場人物たちが個々の呪縛からの「解放」を望むようになるが、それは周囲から見れば都落ちのような形となる。追いかけること・責任を背負い続けることに疲れた人間たちが全てを捨てる道を選んでいくのだ。 それはそれで決してバッドエンドではない。 城山社長が銃撃されたページを読んだときは改めて裏社会の恐さを知る。これが事件の幕引きなのかと思うとやりきれない。その苦味も、八甲田山を仰ぐ風景が象徴的な清々しいエンディングで中和された。 さてレディ・ジョーカーが得た20億円はどうなったのか?おそらく誰も受け取らなかったのだろう。 よく竹藪から大金が発見されたりするが、それもこの手合いのお金なんだろうなと思った。

Posted byブクログ

2024/11/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『マークスの山』が面白かったので、こちらも読んでみた。 3冊、続きが気になってどんどん読めたが長かった。 というのも話者がコロコロ変わるので、これは誰だっけな?これってどうなったんだっけ?ということが多くて。 きちんと読めてないと思うが、それでも面白かった。 結末がスッキリ勧善懲悪でないのがリアル。 ラストに救われた。

Posted byブクログ

2024/03/10

緻密で圧倒的な描写に圧倒される作品。 とにかく登場人物の心理描写がこと細かく記されており、各々の人間模様がひしひしと伝わってくる。特に、誰もが感じた事のあるだろう日常の閉塞感が生々しく描かれる傑作。

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2024/01/05

日之出ビールとレディージョーカーとの裏取引の有無が明確にならないまま、次は毎日ビールに同じ手口の恐喝が行われる。模倣犯か、レディージョーカーが次のターゲットを狙ったのか…。毅然とした会見をした毎日ビールに対し、裏取引に応じた日之出ビール城山社長は、次第に追い詰められる。 一方、レ...

日之出ビールとレディージョーカーとの裏取引の有無が明確にならないまま、次は毎日ビールに同じ手口の恐喝が行われる。模倣犯か、レディージョーカーが次のターゲットを狙ったのか…。毅然とした会見をした毎日ビールに対し、裏取引に応じた日之出ビール城山社長は、次第に追い詰められる。 一方、レディジョーカーの中に警察関係者の存在を確信した合田は次第にその正体に確信を抱くにまで辿り着くが、警察上層部は事ここに至っては内部に実行犯がいたという事実を公表しかねるのか、動きはないままだった。様々な思惑が絡む中、レディージョーカーを追っていた記者が失踪。その記者はレディージョーカーの裏側に大物政治家と裏金融業界、総会屋とのパイプを暴こうとしていた…。 (以下ネタバレあり)ビール会社への恐喝をテーマにした長編小説の最終巻。結局犯人グループのレディージョーカーは逮捕されないのですが、第2の恐喝事件も含め、彼らの起こした事件の裏側で、大物政治家、裏金融業界の黒幕が大きな利益を得ていて、そこに切り込もうとした記者は失踪(明確に描写はないですが、おそらく殺害された)しますし、裏金融業界との決別を決心した城山社長も最終的には狙撃されて命を落とすという、なんとも言えない重苦しい結末です。ようやく読み終えたという達成感をここまで感じた作品は久しぶりでした。

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2023/10/08

登場人物の描写や事件の進み方など、長編にもかかわらずグイグイその世界に引き込まれる。次第に全容が明らかになっていく中、唯一ラストの描き方が自分にとってはやや、肩透かしだったかな、、 様々な要素が重厚な文章で書き連ねてある一方で、モヤっとする場面もあり、爽快な感覚とは違う。 もち...

登場人物の描写や事件の進み方など、長編にもかかわらずグイグイその世界に引き込まれる。次第に全容が明らかになっていく中、唯一ラストの描き方が自分にとってはやや、肩透かしだったかな、、 様々な要素が重厚な文章で書き連ねてある一方で、モヤっとする場面もあり、爽快な感覚とは違う。 もちろん、そこが逆にこの小説のフィクションでありながらもリアリティを高めているのかもしれないが。

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2023/02/18

上中下巻合わせて 1500頁 の長編です。 面白かった。。。 話の題材は「グリコ・森永事件」です。 江崎グリコを架空のビール会社「日之出麦酒」に置き換えて話は進んで行きます。 この小説は、犯罪小説なのか、警察小説なのか、企業(経済)小説なのか・・・・ 一応主人公は刑事の合田...

上中下巻合わせて 1500頁 の長編です。 面白かった。。。 話の題材は「グリコ・森永事件」です。 江崎グリコを架空のビール会社「日之出麦酒」に置き換えて話は進んで行きます。 この小説は、犯罪小説なのか、警察小説なのか、企業(経済)小説なのか・・・・ 一応主人公は刑事の合田と日之出麦酒の城山社長なんだろうが、その他の人物も非常に丹念に描かれている。 しかし良くもここまで詰め込んだな・・・と思わせる内容です。 本筋の犯罪・捜査の話以外に被差別部落、障碍者、在日朝鮮人、総会屋対策、仕手集団、経済ヤクザ 等々の問題が詰め込まれています。 結末に近い部分が私の好みでは有りませんが全体的には面白かったです。

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2022/09/30

高村氏の作品は、「疲れる」。 分かっているのに久しぶりに読んでしまい、案の定疲れました。 人間の思考の一挙手一投足を余すことなく描き上げているので、読み手には体力と時間を要します。 さて。 格差社会における弱者が大企業相手に20億を奪い取る。 上巻では犯人グループの心情や状...

高村氏の作品は、「疲れる」。 分かっているのに久しぶりに読んでしまい、案の定疲れました。 人間の思考の一挙手一投足を余すことなく描き上げているので、読み手には体力と時間を要します。 さて。 格差社会における弱者が大企業相手に20億を奪い取る。 上巻では犯人グループの心情や状況から始まり、次いで誘拐された城山、初動捜査にあたった合田、、、と事件関係者それぞれが抱える苦悩、焦り、絶望、苛立ちー。あらゆる思いがキメ細やかに描きあげられています。 事件は単なる誘拐事件に留まらず、犯人達ですら予想していなかったであろう波紋を広げていきます。 きっとかなりリアリティに即しているのだろうな、と 世間知らずな私ですらそう思う展開。 結末は、答えがハッキリしたものではないけれど、読者のほとんどが若い彼と彼女ーレディーが、あのように暮らしていることに救いを見出だしたのではないかと思いました。

Posted byブクログ