ヤノマミ の商品レビュー
ヤノマミの世界には、「生も死」も、「聖も俗」も、「暴も愛」も、何もかもが同居していた。剥き出しのまま、ともに同居していた。 だが、僕たちの社会はその姿を巧妙に隠す。虚構がまかり通り、剥き出しのものがない。 --- ノモレが良かったからこっちも買ってみたけど、こっちの方がさらに良か...
ヤノマミの世界には、「生も死」も、「聖も俗」も、「暴も愛」も、何もかもが同居していた。剥き出しのまま、ともに同居していた。 だが、僕たちの社会はその姿を巧妙に隠す。虚構がまかり通り、剥き出しのものがない。 --- ノモレが良かったからこっちも買ってみたけど、こっちの方がさらに良かった…! 最後に筆者が心身を壊したのがリアルでいい。彼らとは違うと線を引くことなく本当に正面からぶつかったんだんだなぁと。正しさとはなんなのか、生きるとは、幸せとは?タイ・ミ。 個人的には子供を精霊にするか人間にするか決められるというのは優しい仕組みなんじゃないかと思った。
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何年か前に友人におすすめされて うっすら頭の片隅にあったものの 出会う機会なく保留になっていた本 出産のくだりなど 先にネタバレを聞いていたので 驚きやショックはなかったものの 大きな文明に飲み込まれていく様は なんとも...虚しい?寂しい? 今までそうやって数々の民族が 吸収...
何年か前に友人におすすめされて うっすら頭の片隅にあったものの 出会う機会なく保留になっていた本 出産のくだりなど 先にネタバレを聞いていたので 驚きやショックはなかったものの 大きな文明に飲み込まれていく様は なんとも...虚しい?寂しい? 今までそうやって数々の民族が 吸収や消滅していって それが必ずしも「悪」でないところに やり切れなさ切なさを感じた
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アマゾン奥地に住む先住民族に密着したドキュメンタリー。 なかなかに読ませる内容だった。彼らの日常や生活に迫る描写も劇的でなく、自分たちの目から見えたものを丁寧に描こうとしているようで好感が持てる。 文明との接点を経て彼らの生活が変わっていく様は「これでいいのでは」と思えなかった。...
アマゾン奥地に住む先住民族に密着したドキュメンタリー。 なかなかに読ませる内容だった。彼らの日常や生活に迫る描写も劇的でなく、自分たちの目から見えたものを丁寧に描こうとしているようで好感が持てる。 文明との接点を経て彼らの生活が変わっていく様は「これでいいのでは」と思えなかった。確かに便利になるし、安定した生活を得られる。その代わりに失うものは大きい気がするのだ。もっともこれも文明に染まりきって依存した人間の言い分でしかないのだが。
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DVDやYouTubeでも、ほぼ全裸のヤノマミ族が原始的な生活を送る様子が見られる。私はこれを見ながら、本書を読んだ。価値観を見直す。今回は少し特別な読書だ。人間社会の成り立ちを再確認する。 ヤノマミとは、「人間」という意味。ブラジルとベネズエラに跨る深い森に生きる南米の先住民...
DVDやYouTubeでも、ほぼ全裸のヤノマミ族が原始的な生活を送る様子が見られる。私はこれを見ながら、本書を読んだ。価値観を見直す。今回は少し特別な読書だ。人間社会の成り立ちを再確認する。 ヤノマミとは、「人間」という意味。ブラジルとベネズエラに跨る深い森に生きる南米の先住民で人口は推定約三万人。「文明化」せず、原初から続く風習を保つ稀な部族だ。アマゾンの奥の未踏のジャングルで暮らしていたため、虐殺や病原菌による絶滅から逃れることができた。 獲物が少なくなると別の土地を求めて移動するが、その移動は余りに頻繁、かつ広範囲にわたるため、二百とも三百とも言われる集団が現在どこにいて、どれだけの人数なのか、政府にもNGOにも人類学者にも、ヤノマミ自身でさえ分からない。 人間本来の姿で美しい、などというつもりはない。読後の感想として先ず浮かんだのは、現代社会が彼らを「天然記念物」とする為に努めて影響を与えないようにする事で文明化を封印しているという事。地球規模の隔離政策だ。本来、似たような同時代人は相互に接触した段階で良くも悪くも影響し合い淘汰し発展してきた。その遭遇と相互作用こそが自然であり、故意にそれを封じた時、彼らは永遠に「見せ物」となる。これは、美しい状態なのだろうか。 思考が飛躍する。儀式的に保存される存在は、日本にもいるし、宗教の中でも役割を仮託されて存在する。それは観察者や傍観者としてのあなたの人生を楽しませる美しき演者であり、私たちの秩序を保つ「人柱」のような存在だ。生まれながらのカーストに置かれ、例えその頂点だとしても何を思うか。ヤノマミは、形容保存という意味で天皇制や原理主義的宗教のアナロジーである。 社会制度や科学技術が未発達な部族にも、しきたりが形成される。そこに我々が文明を理解するヒントが溢れている。「部族同士が抗争し拡大しなければ、発展していかない」という単純な事実だ。どうして、そんな事が可能なのか。いや、逆に彼らがこちらに問うだろう。どうして大規模な抗争が必要だったのか。 ヒントがある。本書でも動画でも、強烈に取り上げられる精霊返しだ。彼らは避妊をせず、奔放な性行為により女性はおおむね常に懐胎していて子供を産む。だが、人口が増え過ぎると、狩猟採取による食料が足りなくなるので、人口の方を調整する。数の調整のため、赤子を殺める。 我々はこれに近い人口増加の抑止政策を知っている。マルサスの主張を思い出し、抱え切れぬ人口増加による抗争と科学技術の発展による食料確保の追いかけっこが文明化の初期衝動となる事を発見する。有り余る食料がとめどなく人口を増やすが、それには偏りがあり、局所的な不足感や搾取システムによる将来の不安があるなら、戦争をするしかない。 権力者は、既得権を生むルールを壊さない。だから民主主義的手続きも通用しない。結果、革命や戦争が必要だという事になってしまう。 それを避けるために、先ずは格差是正が必要、同時に抵抗させないように封じるシステム化が必要、という事になる。 自らの部族を最優先で安全圏へ。そのために、他国をヤノマミ化していく。この歴史が帝国主義であり、新自由主義ではなかっただろうか。著者も引用していたが、レヴィストロースなら何というか。私は、近代化して先行者利得を享受する我々大衆側の欺瞞、ご都合主義だと感じてしまう。 民主主義的手続きが並立される国において、デモ行為は一見意味がない。しかし、デモの最大の意味は結集と動員であり、革命を予感させる事にある。だが、戦車に轢かれるような革命を推奨する意図はない。先ずはその構造に気付き、加害者と被害者の相互利用を一人二役している自らの胸に手を当て、考えたい。
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子供を生んだ瞬間に、子供を生かすか、精霊としてあの世に送るかを母親自身が決め自ら手を下す世界。我々の物差しでは測れない世界が現代でもまだある驚き。
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原始的な生活をしてきたヤノマミの部族と1年間弱一緒に住んでみたこと、感じたこと、体験したことを綴ったノンフィクション
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ヤノマミとは、ベネズエラとブラジルにまたがって集住している先住民。 死生観、時間、宇宙観、、、現代の文明社会が失った剥き出しの生(ゾーエ)がそこにはある。 我々は社会的な生(ビオス)にばかりおもきをおきがちということを再認識。
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アハフーと笑うのだという。アマゾンの奥深くに原初の暮らしを続けるヤマノミ族の人々は。何を言っても何を聞いてもアハフーと笑うと。闇の中でも森の中でも。 このアハフーが、時に恐怖を誘い、時に笑いを誘い、時に安堵を与え、そして懐かしさに変わっていく。 2007年から2008年の150...
アハフーと笑うのだという。アマゾンの奥深くに原初の暮らしを続けるヤマノミ族の人々は。何を言っても何を聞いてもアハフーと笑うと。闇の中でも森の中でも。 このアハフーが、時に恐怖を誘い、時に笑いを誘い、時に安堵を与え、そして懐かしさに変わっていく。 2007年から2008年の150日、NHK取材班が同居。 独特な独自の文化。 自然に同化し、狩と粗末な畑でとれる食料が全て。性に奔放なようでも微妙なルールが有り、以外に男女平等というか男の腕力・暴力での支配ではない、平和な社会がそこにあった。 序章こそ、重々しい雰囲気で始まるが、以降は事実の記録が短い段落で分けられており、読みやすい。 後半から、彼らの文化の確認に触れますね。なかなか衝撃的です。 最後は、この原初の暮らしにも文明が確実に入り始めていることが書かれていて、彼らの文化の存続が危惧されている。 食べ物に対する考え方。生と死の考え方。 障害者はいなく、それほど子だくさんではないのはなぜか? 考えさせてくれる本でした。
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世界を知った気になってないか?こんなにもお前さんが知らない現実があるよ、冒険もあるよ! ドキュメンタリーを読むのはこんな声が聞こえた時だ。 そして今回読んだのは、きっかけはジャレド ダイアモンド氏の「銃・病原菌・鉄」だったと思う。十分に食料に恵まれ集団の維持ができるならば、石器...
世界を知った気になってないか?こんなにもお前さんが知らない現実があるよ、冒険もあるよ! ドキュメンタリーを読むのはこんな声が聞こえた時だ。 そして今回読んだのは、きっかけはジャレド ダイアモンド氏の「銃・病原菌・鉄」だったと思う。十分に食料に恵まれ集団の維持ができるならば、石器から鉄器に移行しない文明がってもそれは当然、という話の流れで南米のヤノマミの名が出ていた。 本書はヤノマミと延べ150日間過ごしたテレビ取材の緊張、驚き、発見を淡々と書いてくれている。 読んで何度も驚いた。信じたくないような場面もたくさんあった。知ったことで、私にとって世界はまた広くなった。
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ヤマノミと呼ばれるジャングルに住む少人民族に密着取材したドキュメンタリー。 流し読み、衝撃だったのは出産について、生まれた子供を母が抱き上げる事なく殺す。抱き上げて初めて子供でその前なら精霊、うーん。受け入れがたいが、それも集団で生き抜くための知恵なんだろうが。
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