ぜんぜんたいへんじゃないです。 の商品レビュー
タイトルに惹かれて読みました(笑) 筆者の年齢が自分と近いこともあって、とっても身近な感じがして、ちょっとうれしかったり。。。 今度、小説も読んでみようっと。
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朝倉かすみさんのエッセイ。かなり率直にご自分の今や過去のあれこれを語っておられて、面白く読むことができました。作家さんって、よくも悪くも少々奇矯な根っこをお持ちの方が多いような気がするのですが、朝倉さんは、どこか強いこだわりを持つ面はありながら(でもこれって誰だってあるよね)、ま...
朝倉かすみさんのエッセイ。かなり率直にご自分の今や過去のあれこれを語っておられて、面白く読むことができました。作家さんって、よくも悪くも少々奇矯な根っこをお持ちの方が多いような気がするのですが、朝倉さんは、どこか強いこだわりを持つ面はありながら(でもこれって誰だってあるよね)、また芯はしっかりと意識しながらも、普通の人なんだなぁ、と思えたのが一番面白かったところかも。デビューして5年目の新人ながら年は48歳。小説を書く練習をしていたけど、結婚したのでやめて、でもまた書き始めた理由の一つに、子どもができなかったので育児に充てる時間を小説書きに回した、と淡々と述べておられるくだりが、なんかすごくストンと来たりして。そう、平凡な女性が小説を書いてます、といったエッセイで、読者も、つい、うんうん、と思ってしまうのだけど、文章の作り上げ方が巧みなせいで、小説書きの日常がまるで他の職種と同じように目に見えてくるのがこのエッセイのポイントかと。それにしても朝倉さんくらいの小説家さんの原稿料って月にして30万円くらい、だなんて驚き!その後に印税もあるんでしょうけど、それもたぶんご謙遜ではなくて、そんなには望めない状態のようだし。豊島ミホさんが断筆宣言をされて秋田に戻られた時、こんなに大変なことをやっているのに収入が少ない、と書かれていたことも納得がいく気がしました・・・。それにしても、「京子レジェンド」には(京子とは朝倉さんの実のお母さんです)は爆笑!編集者さんたちまでいつの間にか、京子、と呼び捨てにしてしまっているのも可笑しいのですが、ここのところをあざとく^_^;膨らませていくと、朝倉さんは売れっ子のエッセイストになれるのでは、と思うくらい。どうでしょう、案外、この線、行けるのでは??
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朝倉さんの初エッセイ、軽いタッチで書かれている内容は人間味あふれていて、朝倉さんを身近に感じることができた。好きな作品 「田村はまだか」 が受賞するまでの話 「受賞その1」は特に印象深い。
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単純に、好きな作家さんのエッセイが大好物なのだが、朝倉さんに関してはそれもひとしお。特に、「このご家族にして朝倉さんあり」と思えるご両親のファインプレーに何度も笑わされる一冊。
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+++ 『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞を受賞し、今いちばん注目される若手作家(だが今年50歳)の人生前向き初エッセイ。掃除をずーっとしてなくても締め切り地獄にハマってもオットと喧嘩しても「ぜんぜんたいへんじゃない」日々のあれこれを綴る。 +++ 小説家の書くエッセイには、...
+++ 『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞を受賞し、今いちばん注目される若手作家(だが今年50歳)の人生前向き初エッセイ。掃除をずーっとしてなくても締め切り地獄にハマってもオットと喧嘩しても「ぜんぜんたいへんじゃない」日々のあれこれを綴る。 +++ 小説家の書くエッセイには、わたしとしては、小説だけ書いていていただきたい、と思わせられるものも少なくないのだが、これはとても好みだった。著者のとても近くまでいけたように感じられるのがその理由だろう。そして、地味に共感することが多々あって、しかもそれがマイナスポイントばかりだったりするのが情けないのかうれしいのかよくわからない。でもやはりうれしい。本作を読んで勝手に親近感を抱いてしまい、いつかどこかでお会いすることがあったら、なれなれしく声をかけてしまいそうである。
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