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「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」 の商品レビュー

4.7

34件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

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2023/09/07

アレン・ネルソン氏が2010年に発刊した戦争体験記 ベトナム戦争に従軍した兵士の目線から見た戦争の実態について記されている。 ネルソン氏が軍に志願した時の心境。戦闘に参加している時の心境など、心の変化がとても分かりやすく描写している。 直接戦争を経験したことのない世代、特に1...

アレン・ネルソン氏が2010年に発刊した戦争体験記 ベトナム戦争に従軍した兵士の目線から見た戦争の実態について記されている。 ネルソン氏が軍に志願した時の心境。戦闘に参加している時の心境など、心の変化がとても分かりやすく描写している。 直接戦争を経験したことのない世代、特に10〜30代くらいの人に向けてリアルな戦争像を伝える作品だと思う。 なかには残酷な描写も出てくるが、それも踏まえて読んでおくべき一冊であると思う。

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2023/01/22

感想 英雄と犯罪者。線引きはどこにあるのか。殺していい人などいるはずないがその判断が求められる。過酷であるのに虚無な戦争。繰り返してはいけない。

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2022/10/15

女優・杏さんの「BOOK BAR」で紹介されており、読むことにしました。 軍隊のトレーニングが、恐ろしいなと思いました。映画などでは美化した描かれ方がされていますが、現実はそうではないのだと。 沖縄について、日本についての記述もあり、勉強になりました。沖縄の米兵がタクシー代を踏み...

女優・杏さんの「BOOK BAR」で紹介されており、読むことにしました。 軍隊のトレーニングが、恐ろしいなと思いました。映画などでは美化した描かれ方がされていますが、現実はそうではないのだと。 沖縄について、日本についての記述もあり、勉強になりました。沖縄の米兵がタクシー代を踏み倒したり、マナーが悪いこと。ネルソンさん自身、ベトナム戦争が終わってからも米軍基地が沖縄にあることに驚いたと語っておられました。 子どもたちにも読んでもらいたい一冊です。

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2022/07/31

日本ではあまり話題に上がることのないベトナム戦争について知る事が出来る本。 ひらがなが多く分厚くないので、子どもや普段本を読まない人も読みやすいと思う。 読書感想文の題材としても強く推したい作品だ。 でも内容が結構ヘビーなので読むのには意外と時間がかかるかも。 アレンネルソンさ...

日本ではあまり話題に上がることのないベトナム戦争について知る事が出来る本。 ひらがなが多く分厚くないので、子どもや普段本を読まない人も読みやすいと思う。 読書感想文の題材としても強く推したい作品だ。 でも内容が結構ヘビーなので読むのには意外と時間がかかるかも。 アレンネルソンさんが海兵隊へ入隊し、過酷な戦場を経験し帰国。 その後戦争の語り部となるまでのお話が書かれている。 彼自身がしてしまったことや戦場の実情が具体的に詳しく書かれているので、本当に胸が苦しくなりながら読んだ。 ベトナムの戦場では民間人と兵士の見分けをつける事が大変難しく、自分の身を守るために人を殺す事に何も感じなくなったという。 そんな経験をした彼が訴え続ける平和への想いはとても重い。 日本の基地問題や憲法9条などにも触れているので、こういった事は他人事ではない。 ベトナム戦争の枯葉剤の影響で61歳で生涯を終えたアレンさん。 戦争体験で発症したPTSDに後年も苦しまされたという。 最後まで戦争に翻弄された人生だったと思う。 アレンさんだけではなく、戦争を経験した兵士たちはこういった病気に苦しみ人知れず亡くなっていったのだと思うと本当に悲しい。 戦争はその場限りのものでなく、関わった人の人生に永遠に影響を与えるのだと改めて思った。 あとがきにかえてアレンさんを慕う人々からのメッセージが載っている。 アレンさんは本当に沢山の人に愛された方だったのだなぁと感じた 惜しい人を惜しい形で亡くしたが、本は残り続けるので私もこの本を沢山の人に読んで欲しいと思う。 とても心が揺さぶられて、沢山の事を学んだ作品でした。

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2022/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アメリカの黒人青年がヒーローになって金ももらえる!と海兵隊に入りベトナム戦争に行ったら地獄だった話 アメリカはロシアのウクライナ侵攻避難してるけど同じ事ベトナムにもやってるし脅しどころか日本に原爆落として民間人大虐殺してるんだよなぁ もちろんだからロシアの虐殺が正当化はされないけど ロシアにしてみれば「お前に非難されたかねーわ!」って思うのも仕方ないかなぁと 憲法9条があったから戦争がなかった は残念ながらやっぱり違っていて じゃあウクライナに憲法9条あったら侵攻されなかったですか?って話ですよ ただ、一個人としては人殺しなんかしたくない 勿論殺されたくもない と思っているのに相変わらず殺し合いはなくならないのに悲しみと無力さを感じる

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2021/05/06

平和学習の教材の一つとして、小学生から大人まで、どの年代にも推薦できる本だと思います。 実際にベトナム戦争の全線でベトコンと戦い。数えきれない人を殺した元海兵隊のアレン・ネルソン氏が淡々と語る文章は、特別に飾り立てているわけではないにもかかわらず迫力があり、「戦争をしてはいけない...

平和学習の教材の一つとして、小学生から大人まで、どの年代にも推薦できる本だと思います。 実際にベトナム戦争の全線でベトコンと戦い。数えきれない人を殺した元海兵隊のアレン・ネルソン氏が淡々と語る文章は、特別に飾り立てているわけではないにもかかわらず迫力があり、「戦争をしてはいけない」という真理を読者に突き付けてきます。 筆者が自らの戦場での体験を踏まえ、日本国憲法9条について 「戦争を放棄する。戦力は持たない。国というものは戦争をしてはいけない。第九条は、はっきりとそういっています。▼わたしはそれ以後、世界中の国々がこの第九条を共有すべきだと確信するようになりました。第九条こそが戦争をなくす唯一の道だと思うのです。▼第二次世界大戦以降、日本は世界中のどこにも爆弾を一個も落とさず、世界中の人々の命をだれひとりもうばっていません。▼これが第九条の力であり、この力を日本人みずからがもっと理解すべきだと思うのです。」 と語っていることについて、「現実問題として”非武装中立”があり得るかどうか」ではなく、平和そのものを希求する視点から改めて見つめなおす必要があると感じました。 憲法改正の話題が政治で取り上げられ、国民投票関連法案の審議も着々と進む中、どのような選択をするべきか、国民全体での議論が必要だと改めて感じます。

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2020/11/10

言葉が出てこない。 どんな言葉なら、この本を的確に表現することができるんだろう。 ベトナム戦争から時は流れて、現代では人間に代わりAIやドローンを兵器として人間が遠隔で戦っている。

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2019/12/21

『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』 実際に、高校卒業間際に講演会に行き、握手とサインをいただいたことがある。 ネルソンさんが亡くなったのは、そのわずか数年後、枯れ葉剤の影響だった。 路上で見知らぬ人を何人も殺せば、市民社会からは非人間扱いされ、死刑は確定する。 しか...

『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』 実際に、高校卒業間際に講演会に行き、握手とサインをいただいたことがある。 ネルソンさんが亡くなったのは、そのわずか数年後、枯れ葉剤の影響だった。 路上で見知らぬ人を何人も殺せば、市民社会からは非人間扱いされ、死刑は確定する。 しかし、戦争ではそういう人間が許容さればかりか、「そういう人間になれ!」と教育され、洗脳され、殺せば殺すほど褒められる。 もし屈辱的な言葉を投げかけたり下着を脱がしたりすれば明らかな犯罪行為、パワハラなのだが、 それも軍隊では教育の一環。 沖縄でいくら米兵が沖縄人に乱暴しようと、アメリカとしては大切な兵隊を失うわけにはいかないので、治外法権。 小学校で講演を頼まれ、 はぐらかすように戦争の悲惨さを数字のみで語っていたネルソンさんだったが、 ある少女に 「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか」と聞かれたことが、 彼の人生を変える契機となる。 そのシーンには思わず涙腺が緩む。 ネルソンさんの話にまるでベトナムの戦場にいるかのように臨場感をもって巻き込まれる。 最後にネルソンさんは憲法9条は素晴らしいという話で締めくくる。 実際に、幼い時から暴力のみが人を自由にすることを経験し、 戦場にて、多くの死体を見てきて、実際に人を殺し、人間を人間でなくしてしまう、モンスターであるように仕向ける体験をした人の話なので重みは大きい。 が、世界の状況やその辺りの具体的なところを踏まえてのリアリズム的な論点がいきなりすっぽかされてそこに飛躍するのには若干違和感があった。 とはいえ、アメリカもロシアも中国も北朝鮮もアメリカもイギリスも、、、世界中あらゆる国が憲法9条を採択し、「剣を鍬に変え」軍事費を貧しい人や教育などに充てるなどすれば、哲学者カントが永久平和論で述べたように、いずれ常備軍は撤廃され、恒久の世界平和は実現するだろう。 歴史が早急にその理想に至ることを祈るが、 人類社会は十万年以来現在も普遍闘争状態である現実をみると、議論の余地はあるかも知れない。 やはり、戦争は嫌だ。 ちゃんと戦争の恐ろしさと命の尊さを知っている政治家を私たちは選びたい。 いくらそこに大義名分があろうと、なされる現実は何かといえば、 市民社会で死刑になるような犯罪を犯す人間がヒーローになり、そして一般人をそのように改造してしまう、戦場という現場である。

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2019/10/02

"杏書評集"からだったか。しかしこれは良かった。運命を変える人と出会いそしてその発言に触れ、反戦の意思およびそれを伝える運動に繋がっていった心情変化が語られる。沖縄基地撤退を、アメリカ側から訴えたのは彼ひとりという事実が物語るように、今まさにこの瞬間にまで尾を...

"杏書評集"からだったか。しかしこれは良かった。運命を変える人と出会いそしてその発言に触れ、反戦の意思およびそれを伝える運動に繋がっていった心情変化が語られる。沖縄基地撤退を、アメリカ側から訴えたのは彼ひとりという事実が物語るように、今まさにこの瞬間にまで尾を引く同問題は根深い。日本の学校でも講演の機会が多かったようだけど、本書が平易な語り口で著されているように、分かりやすく情熱的に語られる戦争の真実は、学生時代から興味を持つための動機付けにはうってつけだと思う。故人の言葉を確実に後世に伝えるための、重要な一冊。

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2019/07/22

ベトナム戦争の帰還兵が、PTSDに苦しみ、母親から家を追い出され、ホームレスとして、日々思い出される悪夢に苦しんでいる。 そんなとき、昔の同級生だった教師に、小学校でベトナム戦争の経験を語ってほしいと言われる。 彼は、小学生向けの話をする。しかし、最後の質疑応答で、ある少女が...

ベトナム戦争の帰還兵が、PTSDに苦しみ、母親から家を追い出され、ホームレスとして、日々思い出される悪夢に苦しんでいる。 そんなとき、昔の同級生だった教師に、小学校でベトナム戦争の経験を語ってほしいと言われる。 彼は、小学生向けの話をする。しかし、最後の質疑応答で、ある少女が質問する。それが、この表題。 彼は、自分が人殺しと罵られる恐怖に震えながら「イエス」と答えるが、子供たちは… 筆者がいかにして「残酷で卑劣な兵士になったか」、「ベトナムで何をし、何を見たか」、それに絡んで人種差別の問題や、沖縄の基地問題などの問題を取り上げる。 子供にも読みやすい、そして共感しやすい本だった。戦争の悲惨さを伝える本は多いが、これは本当に、「語りかけてくる」ような戦争の本。命とか平和について考えさせられる。

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