1,800円以上の注文で送料無料

教師教育学 の商品レビュー

3.5

9件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/05/20

事件は現場で起きているわけだから、教師が直面する現実の中から省察し、成長していける教師を育てていくというのはすごく納得である。教師教育者の関わり方は受容し、省察を促していけるような援助をするイメージだと認識できた。ところどころ難しくて読み進めるのに苦労したが、とりあえず読み切った...

事件は現場で起きているわけだから、教師が直面する現実の中から省察し、成長していける教師を育てていくというのはすごく納得である。教師教育者の関わり方は受容し、省察を促していけるような援助をするイメージだと認識できた。ところどころ難しくて読み進めるのに苦労したが、とりあえず読み切った。また手に取らなければ、理解はできないだろう。

Posted byブクログ

2024/04/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

教師教育…教えるテクニックではなく、一生学び続ける姿勢、省察を教える。教えることに正解はないが、新人の時ほど「ある」と思ってしまう。実践からどう学ぶか。その視座を持つことは大切。修論を書く時に出会いたかった。

Posted byブクログ

2021/02/13

ALACTモデルを基に教師の省察のプロセスを説明する。普段協議会や授業検討会では、こうしたらいい、こうすれば良かった、私ならこうすると言ったような代替案が出されることが多い。 ただそれは根本的な問題の解決にはならず、省察が足りない。 ここで言う省察は自分の行為を振り返り、何をし...

ALACTモデルを基に教師の省察のプロセスを説明する。普段協議会や授業検討会では、こうしたらいい、こうすれば良かった、私ならこうすると言ったような代替案が出されることが多い。 ただそれは根本的な問題の解決にはならず、省察が足りない。 ここで言う省察は自分の行為を振り返り、何をして何を感じ何を考え何を望んでいたのか、教師と学習者の視点で事象を見直すことである。 教師の本当のwantが明らかになり、子どもとのズレは本質的になんだったのか、本質的な諸相へ気づいてこそ、省察が次へのステップに進む。

Posted byブクログ

2020/04/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

教員を育てるための「教員養成」という点に留意しつつ。 理性的な省察だけでなく、ある種感覚的で美的な「ゲシュタルト」も実践を支えているという主張に納得。ゲシュタルトを変容させるという考え方は素晴らしいと思う。その曖昧なゲシュタルトをどのように変容させていくか、もう少し理論的な説明が欲しかったかも。 あとそもそも、このようなアプローチでないと「省察」は身に付かないのかという点は論点に挙げるべき。実践に「役立たない」とされるような「大文字の理論」が不活性の知識と扱われそうだが、ノイヴェークの主張するようにむしろ暗黙的に教師の実践を支えているのでは?と思ったり。

Posted byブクログ

2019/05/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 実に論争的な本です。大学の教員養成に関わる本ですが、現職の先生にこそ読んで感想を聞きたいと思いました。  著者は今の日本の教師教育学に一気に影響力を持ちつつある、オランダの教育学者コルトハーヘン。本書では、リアリスティック・アプローチという、一般的な教員養成の発想とは異なる考え方が提案されています。  私なりに要約してしまうと、本書の主張は、(1)実習生(学生)に対して、学問的な理論を教えた後に、その実践・授業化を促しても、理論は全く機能しない(忘れさられる)、(2)実習生の問題関心から常にスタートし、実習生自身の課題解決のために「小さな理論」に「自ら気付かせる」場面を提供すべき、(3)理論を習得させることより、今後学び続けるための、省察能力、言い換えれば自分のメタ認知力や問題解決力を育成することにこそ重きが置かれるべき。そんな感じだと思いました。その過程において、ALACTモデルという、本書にとって鍵となる省察のサイクルが紹介され、その省察を促す方法が様々に紹介されています。  著者は、実習生に脅迫的な状況でチャレンジを迫る教師教育の発想にはかなり批判的です。なぜなら、(とりわけ実習生時代は、)ある程度安心できる場面で、自分自身と向き合いながら授業を考えていないと、実習生は「その場を乗り切ること」を優先して、本人の気づきや学びが深まらないから。そして、外から与えられた刺激や条件で強制的に頑張っても、実はそれがその後の実習生の授業観をほとんど変えないということを、様々なデータに基づいて本書は示していきます。  本書では、実習生自身に気付かせること、実習生自身の問題意識を掘り下げることを最優先する。それは、結局のところ、卒業後に実習生が「自律的な学び手としての教師」となれることを最優先に考えているからだと思われます。外発的な動機付け(明らかにハードルの高いチャレンジを強いる状況、恐ろしい教師教育者による指導など)によって授業作りをする実習生は、新しい環境で、自分の力で何か問題解決を図ろうとする力を獲得できない。他者と協働しつつも、自分の軸と向き合うことのできるような授業者になってほしい。そんなメッセージがにじみ出ています。理論は、あくまでも、本人が気づいたり、本人が腑に落ちるように登場するべきもので、それ以外の形で、(ある意味)権威主義的・一方向的に教えられる理論は無意味だとも。  逆に言えば、教師教育者は、実習生に安易に自分の考えや正解のように見えそうな答えを発することを抑制しないといけない。それでは、実習生の自律性が成長しない(というかむしろ逆効果)だから。  当然のことながら、「そんなことをしたら、理論を学べないし、授業技術もあがらないのではないか?」という批判がよく起こることは著者も想定している。そこで、本書でそれへの対抗策として提示していたのが、ザックリ言えば、「自分のやりたい授業や各場面での目標を明確化させること」、「自分がやりたい授業と、実際に自分が行った授業のずれに気付かせること」、「実習生の問題意識や気づきに対して、(小さな)理論的な気付きを促せるように緩やかに助力すること」などだったように思います。要するに、実習生は自分のやりたいことと矛盾したことを自分がしていることに気付いた時にこそ、自ら変わろうとするし、理論も必要に感じる、ということかなと思います。この背景には、カウンセリング的な発想もありそうです。詳しくは様々な手法が紹介されています。  私の感想としては、総論としてはとても共感しました。ただ、現状の自分の授業とのギャップもあり、割り切れない自分もいます。実習生自身の問題意識から全てを進めるべきという発想に対しては、それでは未知の社会科授業論などを知る機会が無くなってしまうのではないか、それでは授業に対する見方が深まっていかないのではないか、という懸念がやはり内心あります。ただ、本人が求めなきゃ、全ての記憶が洗い流されるという考えには、自分の経験的にも、すごく共感するところもあります。 大変悩ましい本ですが、自分は本当は授業で何を教えたいのだろうと、自問自答させられます。

Posted byブクログ

2015/07/30

【請求記号】 374.37||240 【蔵書検索リンク】 http://nieropac.nier.go.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00510064&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

Posted byブクログ

2013/03/07

ALACTモデルの発想はおもしろかった!! リフレクションにおいて自分で気付いたものと、他人から気付かせたものは違う。 いかに本質的な気付きを得るためにリフレクションを行うのか、もう少し考える機会が必要だなと感じた。 コルトハーヘンは本当にまわりくどいけど、長期的な成長にきちんと...

ALACTモデルの発想はおもしろかった!! リフレクションにおいて自分で気付いたものと、他人から気付かせたものは違う。 いかに本質的な気付きを得るためにリフレクションを行うのか、もう少し考える機会が必要だなと感じた。 コルトハーヘンは本当にまわりくどいけど、長期的な成長にきちんと立脚して論じているところはとても共感が持てた。 本質的な成長には痛みや葛藤が伴うものであるなと改めて痛感。

Posted byブクログ

2011/12/24

ALACTモデルが興味深い。 Action(行為) Looking back on the action(行為の振り返り) Awareness of essential aspects(本質的な諸相への気づき) Creating alternative methods of ac...

ALACTモデルが興味深い。 Action(行為) Looking back on the action(行為の振り返り) Awareness of essential aspects(本質的な諸相への気づき) Creating alternative methods of action(講師の選択肢の拡大) Trial(試み) 省察・内省を促す上でのフレームワークがいくつも提示されている。ただ単純に「振り返りをやればいいんでしょ?」という結論に陥りがちな経験学習を脱却する手がかりになるかも。

Posted byブクログ

2010/10/16

より良い教師教育を目指して、理論と実践の乖離をどう克服すれば 良いのか…。オランダのユトレヒト大学教師教育研究所(IVLOS)による研究をもとにした、教師教育改革の実践的な理論書。 著者のコルトハーヘン教授は先月初来日し、日本教師教育学会で講演をされたのですが、4大学ジョイント...

より良い教師教育を目指して、理論と実践の乖離をどう克服すれば 良いのか…。オランダのユトレヒト大学教師教育研究所(IVLOS)による研究をもとにした、教師教育改革の実践的な理論書。 著者のコルトハーヘン教授は先月初来日し、日本教師教育学会で講演をされたのですが、4大学ジョイント・セミナーと日程がかぶり聞きにいけませんでした。残念~。 第1章 教師教育:難しい課題 第2章 実践からの学び 第3章 リアリスティックな教師教育プログラムを作成する 第4章 リアリスティック・アプローチと省察の促進に関する評価研究 第5章 実習生の個別指導:省察的な教師を排出するための指導プロセス 第6章 実習生のグループ指導 第7章 教師の専門家としても学び:どのようになされているのか? 第8章 省察を促す具体的な道具と技法 第9章 省察のより広いとらえ方 第10章 リアリスティック・アプローチのための教師教育者の研究

Posted byブクログ