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銀河に口笛 の商品レビュー

3.6

34件のお客様レビュー

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2022/05/27

★今、キミはどこにいるんだろう。(p.273) 「今日はなにして遊ぶ?」という子供のわくわくした世界にある日スルッと入り込んできた不思議な少年。ぼくらと異なる世界の者という感じを漂わせつつ日常的なできごとに遭遇するけど子供には限界というものがありスパッと解決といかないこともある...

★今、キミはどこにいるんだろう。(p.273) 「今日はなにして遊ぶ?」という子供のわくわくした世界にある日スルッと入り込んできた不思議な少年。ぼくらと異なる世界の者という感じを漂わせつつ日常的なできごとに遭遇するけど子供には限界というものがありスパッと解決といかないこともある。なつかしくまぶしくせつない日々にSF要素がすこし。 ▼簡単なメモ 【一行目】あの頃のことを思い出すと、不思議な気分になるよ。 【青山】三年生当時の担任。 【ウルトラマリン隊】モッチたちがつくっていたグループ。エムイチ、ニシ、ムー坊。 【エムイチ】三浦康昭(みうら・やすあき)。小学生のときの友人のひとり。「ウルトラQ」に出てきた人工生命M1号そっくり。いつも食べ物の話をしている。今は某県の県会議員。 【空想】《コドモノ空想に、現実と非現実の境目なんかありはしないからね。》p.40 【小松麻美/こまつ・あさみ】モッチのクラスの女子学級委員。明るく優しいクラスの太陽のような存在。父は早くに亡くなり母親も最近亡くなったがけなげに生きている。 【小松美智也/こまつ・みちや】大雨の中をやってきた少年。小松麻美の弟で二歳下かな。 【ニシ】西川雄也(にしかわ・ゆうや)。小学生のときの友人のひとり。家は本屋。当人も知的好奇心旺盛。ささがわソロバン塾の黄色いカバンにいつも本と七つ道具を入れていた。カッパそっくり。後に書店経営しながら数冊のSF小説を書いた。 【林田智樹/はやしだ・ともき】→リンダ 【秘密基地】税務署裏手の塀に囲まれたデッドスペースにつくった。 【風鈴男】夜中に風鈴を鳴らしながら歩き回る。 【ベラ】光子。酒井酒店のおばさん。妖怪人間のベラに似ていたわけではないがなんとなく。チクリ屋で子供たちから嫌われていたがじつは理由があった。 【松原繁之/まつばら・しげゆき】画家。「屋根裏の散歩者」や「大暗室」のおどろおどろしいカラー口絵などを描いていた。 【ミーヤマ】新山。ちびのミーと名字にちなんで「ミーヤマ」。小学生の頃は坂本龍馬に似ていた。中学生になったときには別人のようにかわいくなっていた。家は「大鵬」という大衆食堂。 【ミハル】新井ミハル。慶明小学校の生徒。仲間になる。 【ムー坊】矢萩睦郎(やはぎ・むつお)。小学生のときの友人のひとり。女の子みたいにかわいい顔だがキレやすい。将棋が得意。幽霊は苦手。 【メメント】松原繁之が面倒を見ていた野良猫。 【モッチ】語り手の「僕」。望月直人(もちづき・なおと)。家はパン屋。商社に入り各地を転々とし今は千里で暮らす。 【リンダ】林田智樹。同じクラスに転校してきた不思議な少年。美少年。あだ名はとりあえず「リンダ」になった。本人も気に入ったようだ。 【ワタナベくん】皆が三年生だったとき五年生。「デメキング」と呼ばれていた。五年二組にいる誰も知らない四十三人目のクラスメイトを探してくれと依頼してきた。

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2015/05/24

★2015年5月23日読了『銀河に口笛』朱川湊人著 評価B+ 昭和40年代前半の東京下町を舞台とする仲良し小学たちの3年生から4年生にかけての物語。 ちょうど筆者は、1963年生まれなので、当時の時代背景 文化 雰囲気は体感している。だからこそ、私のような同年代の読者には、昔懐か...

★2015年5月23日読了『銀河に口笛』朱川湊人著 評価B+ 昭和40年代前半の東京下町を舞台とする仲良し小学たちの3年生から4年生にかけての物語。 ちょうど筆者は、1963年生まれなので、当時の時代背景 文化 雰囲気は体感している。だからこそ、私のような同年代の読者には、昔懐かしく訴えるものがあるのでしょう。 ウルトラQ 仮面ライダー 怪人二十面相 少年探偵団 ドッジボール 魔法使いサリー その登場人物でお嬢様だったすみれちゃん などなど 他の年代の人聞いても、サッパリ分からない小道具がわんさか登場してなつかしい。 物語は、仲良し小学生達が、街中の秘密基地を基点に同級生たちの問題を解決していく。次第に中学生になり、高校生 社会人 オヤジとなって、その宝のような小学生時代を思い出し大切にしておくというお話。昭和40年代の空気を感じさせる物語を書かせたら、この朱川湊人が一番でしょうね。

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2015/01/04

小学生の頃のお友達とのつながりって特別だった。濃かった。それが中学になると、本当それぞれの道が別方向へ伸びていくんだよね。リンダは今度はどこにいったんだろうなぁ。何を思って一緒に小学生やってたんだろうか。聞いてみたい。

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2014/11/10

しみじみと、こころに染みる。読了後、結局明かされなかったリンダの正体にもやっとしつつも爽やかな風が一瞬、吹いた気がする。 朱川氏の作品は作者と等身大であろうこの時代のものが多いが、いつだってこどもへの目線が優しい。 こんなふうに「あの頃」を回想できる世代はいいなあと思う。

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2013/12/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

昭和40年代に小学3年生だった主人公が懐古形式で当時を語るちょっと不思議な物語。 朱川氏らしいノスタルジーを存分に味わえる作品でした。 ミハルちゃんの件で描かれる、他者を思いやり受け入れていく柔軟な心。 麻美ちゃんの置かれた理不尽な状況に心を痛めながらも、子供にはどうにかしたくても出来ない事があるのだと気付かされる瞬間。 様々な出来事を通して少しずつ大人へと成長する姿に、ほろ苦さと懐かしさを感じる。 "たいていの思い出というものは、喜びと悲しみが表裏一体になって出来ているから始末に困る"という一文が心に残ります。

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2013/11/26

40代の主人公が、小学校3年4年のころを回想していく体で書かれています。 その頃、出会った不思議な友達。仲の良かった友達たちと、探偵団「ウルトラマリン隊」を結成して、過ごしていた日々がノスタルジックに描かれています。 子供たちの活躍もおもしろいし、感性もみずみずしいし、それを...

40代の主人公が、小学校3年4年のころを回想していく体で書かれています。 その頃、出会った不思議な友達。仲の良かった友達たちと、探偵団「ウルトラマリン隊」を結成して、過ごしていた日々がノスタルジックに描かれています。 子供たちの活躍もおもしろいし、感性もみずみずしいし、それを大人になって回想していく形で書いているので、子供目線だけではなく、切ない感じもあって、とても面白かったです。 もう1回読みたい、と思える童話のような1冊。

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2012/11/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

物足りなかった。 語り手の小学生時代にあった、不思議な事、事件、出来事などのお話。 を語るのみ。 そこから現代に何かあるわけではなく、昔話のみ。 時代描写は昭和40年ぐらいだったと思うけど、その時代である必要も感じないし。。 子供の無邪気な感じはいいんだけどね。 (生意気な事言ってしまった)

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2015/08/15

昭和の香り 昭和の子供たちが ノスタルジックな雰囲気の中で ていねいに語られていく なんとも穏やかで優しい空気が 全編にただよう 読んでいるときも 読み終わったときも ほわーっ とした空気が包み込んでくれる

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2012/07/11

-キミと初めて出会ったのは、夏のことだった- すべてが鮮やかで何かにつけて騒々しく、一日が十分に長かった少年時代。眩く光る流れ星を見た後、不思議な少年と出会った。 四十も半ばの男の回顧録。SF要素もミステリー要素も少しあるけれど、全体を通して感じられるのはノスタルジー。穏やか...

-キミと初めて出会ったのは、夏のことだった- すべてが鮮やかで何かにつけて騒々しく、一日が十分に長かった少年時代。眩く光る流れ星を見た後、不思議な少年と出会った。 四十も半ばの男の回顧録。SF要素もミステリー要素も少しあるけれど、全体を通して感じられるのはノスタルジー。穏やかだけど変わり映えのない毎日を過ごしている今、振り返ってみればあの頃のなんと輝いていたことか。あんな仲間たちとあんな風に遊んでいたならなおさら刺激的だったことだろう。もちろん楽しいことばかりではなく、どうすることも出来ない悔しさも味わったりするけれど、だからこそいっそう大事な時間である。そんな長い人生の短い時間、正にその時だけを一緒に過ごした少年は、正体はどうであれ彼の中でそんな時間の象徴ともいえるものになっているのであろう。 初めから別れが提示されているので、楽しい時を過ごしていればいるほど終わりを感じずにはいられない。安心して(?)切なさに浸れる手法だと分かっていても、これにやられてしまう。

Posted byブクログ

2012/07/02

ノスタルジックな昭和の風景の中で思い出す少年の日々。 永遠に続くかと思われた日々も今は遠く。 そこにいた不思議な少年、リンダ。 君は遠くから来たんだったね。 SF=「少し不思議」な話

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