オリーブ の商品レビュー
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感情を表に出さないところが扱いやすいと妻にむかえた響子は、ある日突然金を持ちだして姿を消した。 病院の医療ミスからつながる響子の正体。 余命わずかの夫に知らせぬまま自宅を売却したり、昔の男との関係を復活させる妻。 事実を知っても、気づかぬふりを続ける夏の終わり。 愛人が自分の出世のために、玲紅の作品を盗んだ経緯。 名誉のために立ち上がり、それを陰ながら支えてくれた人。 上司であり婚約者との関係。 妬みからくる職場での嫌がらせが、精神病を患う妹へと魔の手が伸びた事件。 何一つ不自由しない専業主婦が、ある日突然夫を亡くした。 全ては会社のせいだと決めつけて、周りの言葉に耳をかさない久美子にみんなが仕組んだ夫の真実。 プチミステリー。 最後の話で、自分の考えだけにしがみついて、頑固になってはいけないんだと、はっとさせられる。)^o^(
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紅雲町珈琲屋こよみシリーズが面白かったので読む。 表題作「オリーブ」、「カナカナの庭で」、「指」、「不在」、「欠けた月の夜に」が収められた一冊。 申し分ない妻がある葬儀を境に姿を消し、調べてみると婚姻届も出されていなかった。彼女の目的は? 死が迫った男が愛着のある我が家へ最...
紅雲町珈琲屋こよみシリーズが面白かったので読む。 表題作「オリーブ」、「カナカナの庭で」、「指」、「不在」、「欠けた月の夜に」が収められた一冊。 申し分ない妻がある葬儀を境に姿を消し、調べてみると婚姻届も出されていなかった。彼女の目的は? 死が迫った男が愛着のある我が家へ最後の一時帰宅をすると・・・家で待っていたのは? 暗闇で指を深く沈め楽しむ粘土「遊び」が芸術として、しかも別人の作品として評価されていることを知った彼女は… 妹の精神的な病に振り回され結婚と仕事を失いそうな姉に残されたものは… 突然死した夫の隠された秘密を追ってみると… 全体的に甘くない小説たちである。 「不在」が心に残った。
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文句なしにおもしろかった。 よんでるうちから、 もっと読みたい読みたいって思いました。 ミステリーなんだけど、 心理描写もしっかりしてて、 不用意にばたばた死んだりしないし、 読んでて苦しくないミステリーです。 死者にも残った者にも、 思いはあるんだよ。
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吉永さんの作品は、なんだか好きで読み続けてますが、なんだかだんだんダークのが大きな比重を占めてきたような。 この短編集も、切ないのが多い。大人の恋愛絡みだから? でもやっぱり文章がなんだか好きです。
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吉永さんのまとめ読みを継続。この作品は、地方を舞台にした社会派とでもいうべき内容の大人のミステリ5編が収録されている。一編ごとにさまざまなシチュエーションを書き分けているので、それぞれかなり苦労をしたと思える作品集。その割にはあまりしっくりこない。最後の「欠けた月の夜に」では、働...
吉永さんのまとめ読みを継続。この作品は、地方を舞台にした社会派とでもいうべき内容の大人のミステリ5編が収録されている。一編ごとにさまざまなシチュエーションを書き分けているので、それぞれかなり苦労をしたと思える作品集。その割にはあまりしっくりこない。最後の「欠けた月の夜に」では、働き盛りで突然死した夫の死に疑問を抱く人妻の心の揺れを描くように見せていて、最後に見せる鮮やかな切りかえしが巧い。これがこの作品集の中では一番、吉永さんらしい作品かも。
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中で喪服姿の妻を見かけ不審を抱いた慎一は、弔われた故人の名が、結婚前の妻と同じ「斉藤響子」だったことを知る。 葬儀の翌日、彼女は姿を消した。 慎一は響子の跡をたどろうとするが、手がかりは持ち去られるか処分され、唯一の肉親である母親とも連絡が取れない。さらに、そもそも二人の婚姻届す...
中で喪服姿の妻を見かけ不審を抱いた慎一は、弔われた故人の名が、結婚前の妻と同じ「斉藤響子」だったことを知る。 葬儀の翌日、彼女は姿を消した。 慎一は響子の跡をたどろうとするが、手がかりは持ち去られるか処分され、唯一の肉親である母親とも連絡が取れない。さらに、そもそも二人の婚姻届すら提出されていなかったことが判明する。彼女は何者だったのか、そして何の目的で慎一と結婚したのか―。
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ライトミステリー&成長物語の短編5編。どのお話も前向きなので読み終わった後にほっとしたりほっこりしたり。純粋に本を読む楽しさを再確認させられました。
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+++街中で喪服姿の妻を見かけ不審を抱いた慎一は、弔われた故人の名が、結婚前の妻と同じ「斉藤響子」だったことを知る。葬儀の翌日、彼女は姿を消した。慎一は響子の跡をたどろうとするが、手がかりは持ち去られるか処分され、唯一の肉親である母親とも連絡が取れない。さらに、そもそも二人の婚姻...
+++街中で喪服姿の妻を見かけ不審を抱いた慎一は、弔われた故人の名が、結婚前の妻と同じ「斉藤響子」だったことを知る。葬儀の翌日、彼女は姿を消した。慎一は響子の跡をたどろうとするが、手がかりは持ち去られるか処分され、唯一の肉親である母親とも連絡が取れない。さらに、そもそも二人の婚姻届すら提出されていなかったことが判明する。彼女は何者だったのか、そして何の目的で慎一と結婚したのか―。(『オリーブ』)。 +++ 表題作のほか、「カナカナの庭で」 「指」 「不在」 「欠けた月の夜に」 逆転劇をみているような五編である。満ち足りていたのにある日裏切りを知る。信じあっていると信じていたのに信じられていなかった事実を突きつけられる、ある日を境に愛だと思っていたものが損得にとって変わる。そんな衝撃を味わう一冊である。そうであるのに、読後感がさほど悪くないのは、逆転劇で暗い場所に立たされた者が落ち込んだきりでいないからだろうか。それとも、他人の不幸を密の味と感じる読み手の性格の悪さゆえだろうか。
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短編集と知らずに購入。 アイディアもテンポもいいのにラストにがっかり。結末を読者に委ねたところが、中途半端に終わっているように感じさせる。
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なんか、おしい。 続きが気になるから、どんどん読むのに、結果は…。 深みというか、裏というか これから期待かな。
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