歪み真珠 の商品レビュー
幻想的な世界。萩尾望都の挿絵とか合いそう。宗教、神話、音楽etc. 色々な知識があればもっと深く楽しめそう。
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後書によると多くの短編が「幻想文学」が初出の由だが、面白くない."幻想"だからそれで良いのかもしれないが、実態がつかめない話が延々と続くのには閉口した.たぶん元になる話、例えばギリシャ神話、などがベースになっていると推測したが、その方面の知識がないので、文字を...
後書によると多くの短編が「幻想文学」が初出の由だが、面白くない."幻想"だからそれで良いのかもしれないが、実態がつかめない話が延々と続くのには閉口した.たぶん元になる話、例えばギリシャ神話、などがベースになっていると推測したが、その方面の知識がないので、文字を追うだけの読書になった.
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短編種15編 「歪み真珠」というタイトルはこの作品集のすべてを言い表している. 「マスクとベルがマスク」「ドロテアの首と銀の皿」が良かった.
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この方の作品は、浸るのにはもってこい。 読んでいる間ずっと、不思議な世界に入っていられる。 夜に読むのがいいな。 心地よかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
発売延期で気を揉まされたので、手にしたときは感動! 寡作家らしい、手の込んだ装丁だし。 さて、中身の方は。 なーんかー色気ないなーと3編ばかり読み飛ばしていたら、いきなりガツン、と来た来た。 ^^/ 「聖アントワーヌの憂鬱」が良かったなあ。 ちょこ〜っとだけ、ユルスナールの「老絵師の行方」の 師弟を彷彿とさせました。 公衆の面前にこれを読んでいる自分を晒したくない、 雰囲気たっぷりの掌編でした。
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「作品集成」と比較すると、さすがに短めで読みやすいものが多い。 しかし、それぞれがそれぞれに濃い味。 手許に本がないのでアバウトだが、 「アンヌンツィアツィオーネ」の 「生まれてくる御子は半陰陽。御子は世界を滅ぼすでしょう」 ……痺れる……。 一文一文がぴしっと決ま...
「作品集成」と比較すると、さすがに短めで読みやすいものが多い。 しかし、それぞれがそれぞれに濃い味。 手許に本がないのでアバウトだが、 「アンヌンツィアツィオーネ」の 「生まれてくる御子は半陰陽。御子は世界を滅ぼすでしょう」 ……痺れる……。 一文一文がぴしっと決まっている、まさに散文詩。 「ドロテアの首と銀の皿」に出てくる「冬眠者」という素敵なモチーフが、「ラピスラズリ」にも通底しているそうな。楽しみ。 この作者の保有している語彙は、どれだけ煌びやかなんだろう。 ゴルゴンゾーラ大王あるいは草の冠 美神の通過 娼婦たち、人魚でいっぱいの海 美しい背中のアタランテ マスクとベルガマスク 聖アントワーヌの憂鬱 水源地まで 向日性について ドロテアの首と銀の皿 影盗みの話 火の発見 アンヌツィアツィオーネ 夜の宮殿の観光、女王との謁見つき 夜の宮殿と輝くまひるの塔 紫禁城の後宮で、ひとりの女が
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この人の不思議な世界観が大好きです。 カエルの王国や影の王国。 女神を見るため砂漠へ出向く乙女達。 個人的には『ラピスラズリ』の落穂拾いのようなお話しがあったので嬉しかった。寒くなるとついつい冬寝室を思い描く。 『遠近法』も好きなので『火の発見』も面白かったです。
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奇怪な情景をいかにもっともらしく描くか。そしてその情景がどれだけ有り得なくて、しかも美しいか。私たちを異世界へ連れて行ってくれるか。著者の世界に入りきれたとは言えないが、まずまず楽しむことはできた。最初の3編がよかった。
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装丁も素晴らしい贅沢な本。 せっかくの珠玉作品集なので、 半端なところでブツ切りにするのはもったいないから、 必ず1編ずつ読み切って本を閉じようと最初に自分内ルールを決めた。 短距離を息継ぎなしで泳ぎ、一息入れてはまた泳ぐといった感覚だった(笑) それはさておき、 澁澤龍彦による...
装丁も素晴らしい贅沢な本。 せっかくの珠玉作品集なので、 半端なところでブツ切りにするのはもったいないから、 必ず1編ずつ読み切って本を閉じようと最初に自分内ルールを決めた。 短距離を息継ぎなしで泳ぎ、一息入れてはまた泳ぐといった感覚だった(笑) それはさておき、 澁澤龍彦による幻想文学新人賞選評「もっと幾何学的精神を」 および「ふたたび幾何学的精神を」に、 明確な線や輪郭で、細部をくっきりと描かなければ幻想にはならない【*】 あいまいな、もやもやした雰囲気の中を、 ただ男や女がうろうろと歩きまわるだけの話をいくら書いたって、 そんなものは幻想でも何でもありやしない。【**】 という手厳しい言葉があるが、なるほどなぁ。 その点、山尾作品は明晰な文体を駆使して 見事に解像度の高い別世界の映像を見せてくれるから好きだ。 【*】澁澤龍彦『都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト』(学研M文庫)p.152 【**】同p.156
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『ゴルゴンゾーラ大王或いは草の冠』、『水源地まで』が特に好き。 山尾悠子の、過剰に装飾された文章よりも、どちらかといえば簡潔なものの方が好きという方には、この歪み真珠はオススメ。 『水源地まで』は読者になんの説明もなく話が淡々と進んでいくが、何回読んでも飽きさせない不思議な魅力が...
『ゴルゴンゾーラ大王或いは草の冠』、『水源地まで』が特に好き。 山尾悠子の、過剰に装飾された文章よりも、どちらかといえば簡潔なものの方が好きという方には、この歪み真珠はオススメ。 『水源地まで』は読者になんの説明もなく話が淡々と進んでいくが、何回読んでも飽きさせない不思議な魅力がある。水源地の穴。
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