スターバト・マーテル の商品レビュー
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ガンを患ったちょいセレブ妻が小学校時代の同級生に出会って。 賢くて孤独だった彼は大人になってやっぱりニヒルで実はいろいろ抱えてて、何かもう大人ですなあ。最後はあっけなかったなあ。
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登場するのは、ペルミゴレージのスターバト・マーテル。 心理状況の背景として。 ちょっと周りを冷めた目で見ている小学生の男女、 それぞれ違う人生を歩み、大人になって偶然出会い、事件へと突入。追い詰められた状況で最後は北海道、冬の中山峠、 あ~、そんな風に締められるのか~、あり得るな...
登場するのは、ペルミゴレージのスターバト・マーテル。 心理状況の背景として。 ちょっと周りを冷めた目で見ている小学生の男女、 それぞれ違う人生を歩み、大人になって偶然出会い、事件へと突入。追い詰められた状況で最後は北海道、冬の中山峠、 あ~、そんな風に締められるのか~、あり得るなぁ。 もう一編は、マレーシアが舞台となる。
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趣をまったく異にする二つの中篇を収録。共通するのは、二作品とも女性の繊細とわがままを描いた辛口な物語であるところ。異なるのは、1作目はシリアス、2作目はコメディタッチなところ。 表題作「スターバト・マーテル」は初期の乳癌を切除したばかりの女性が主人公。いつも優しく接してくれる夫や友達に、煩わしさを感じ始める。正しい励ましが、なぜか鬱陶しくなってくる。生と死を意識してしまった女性の微妙な心の変化が、丹念に書き込まれている。陰鬱だが、理解はできる。夫や女友達の前向きさが、静かに翳りを帯びていく主人公の心をかえって内に向かわせてしまう。このあたりの表現がとてもよかった。登場人物それぞれの職業や家庭での日常生活のあり方も、うまい設定だと思った。主人公に彼らの生き方の薄っぺらさを意識させるのは、こういう設定があってこそ。 一方、2作目「エメラルド・アイランド」は笑いを誘うコミカル・ストーリー。1作目の口直しには最適だった。
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30年ぶりに 中学の同級生と再会 お互いそれぞれ かかわっていない間の 人生があって そして今 死とか孤独に向き合ってる タイミングでの再会 静かな哀しさ感じる
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表題作は、中年不倫ものに、技術の軍事転用問題をからめてるところが篠田節子っぽいかなあ。しかし、めんどくさい人たち。 併載の「エメラルド・アイランド」は、技巧的な緊急事態ものだが、スピーディでスカッとしたので、★1つ追加。問題のあるキャラたちが、こちらはそれぞれ共感できた。
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スターバト・マーテルとは、26歳で夭逝したナポリ派の天才、ペルゴレージが死の間際に書き残した曲。「スターバト・マーテル」と「エメラルド アイランド」同じ作家の作品とは思えるような思えないような。少し期待はずれ。2010/5
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久々にスケールの大きいラブストーリーに圧倒されました。幸福な時間を共有する一瞬があればその先の人生はいらないなんて言われたら、その場で萌え死んでしまうわ。
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何も関わりを持つことがなくても、ただひとりの人の存在だけで生きてゆけることもある。 あまり感情移入もせず読み進めていたつもりだったが 後半の光洋のひとことにやられた。 私なら、その瞬間に思う。 「生きるのもいい。死ぬのもいい。この人となら。」 しかし、主人公の彩子は・・やはり、ひ...
何も関わりを持つことがなくても、ただひとりの人の存在だけで生きてゆけることもある。 あまり感情移入もせず読み進めていたつもりだったが 後半の光洋のひとことにやられた。 私なら、その瞬間に思う。 「生きるのもいい。死ぬのもいい。この人となら。」 しかし、主人公の彩子は・・やはり、ひっそりと冷めて毅然としていたが。。。
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自分だったら、どうするかなぁ・・・と密かに考えながら読み進めた。 同意できる部分もあれば、うーんと思うこともあり。 女だから理解できれば、できないこともあるかな~という感じ。 嫌いじゃない。 でも、ちょっと救いがない感じが、読んでいてつらい。
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「スターバト・マーテル」と「エメラルドアイランド」の中編二作を収録した本。かなり評判が良い作品とのことで、かなり待たされたもののようやく手に取り、期待して読んでみた。タイトルから受ける印象で、悲壮な物語を想像していたのだけれど、結構肩すかし。「スターバト・マーテル」は、読み始めの...
「スターバト・マーテル」と「エメラルドアイランド」の中編二作を収録した本。かなり評判が良い作品とのことで、かなり待たされたもののようやく手に取り、期待して読んでみた。タイトルから受ける印象で、悲壮な物語を想像していたのだけれど、結構肩すかし。「スターバト・マーテル」は、読み始めの印象が終盤でかなり裏切られる展開。中年を目前にした女性のよろめき悲劇かと思いきや、後半は一転、サスペンス風の仕立てになっている。著者の構想では、当初どういう組み立てだったのだろうか?連載されていた作品だったということなので、途中から少しずつ登場人物が勝手に動き出していったのかもしれない。
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