暴力はいけないことだと誰もがいうけれど の商品レビュー
なぜ人を殺してはいけないのか? 暴力はいけない事なのか? 哲学的に考えたとき、この二つの問いに対して、簡単に答える事ができなくなる。 本書では、そもそも「人を殺す事」や「暴力を振るう事」そのものに善悪はなく、ただ、よい場合と悪い場合があるのだという、衝撃的な結論にたどり着く。 ...
なぜ人を殺してはいけないのか? 暴力はいけない事なのか? 哲学的に考えたとき、この二つの問いに対して、簡単に答える事ができなくなる。 本書では、そもそも「人を殺す事」や「暴力を振るう事」そのものに善悪はなく、ただ、よい場合と悪い場合があるのだという、衝撃的な結論にたどり着く。 ただ、思えば戦争にしたって、経済学からとらえた場合、土地(有形非生産資産)獲得手段の一つになる訳で、それ自体良い悪いではないと考える事ができる。(今の時代には対価が高すぎてあわないと思うけど。) 私を含め、人が如何に道徳的な価値観に縛られ、論理的な思考ができていないのかに気がつかされる作品である。 ただ、自分としては、導かれる結論を単純に受け入れるのではなく、自身の心の声と比較して、複眼的にとらえる事が必要だと考える。それは、別の人の行動や考え方を理解し、自分の価値観も大事にして、その二つをうまくつなげていくために必要とおもうからである。
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14歳の世渡り術シリーズ。「なぜ人を殺してはいけないか」などの答えにせまる。内容に私が面白みを持てなかったのと、苦手な〇〇説みたいのが頻繁に出てきたので、図書館の貸し出し期間中に読み切れなかった。内容そのものはわかりやすいと思う。
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「14歳の処世術」シリーズ。 この本は、「哲学的な思考の超基礎」を紐解く、論理的思考の体験本といったらいいだろうか。 「暴力は善いか悪いか」というテーマを糸口に、「善い悪いはない」「道徳的価値観を持ち込むと論理的思考はできない」ことが非常にわかりやすく説明されている。 哲学を本...
「14歳の処世術」シリーズ。 この本は、「哲学的な思考の超基礎」を紐解く、論理的思考の体験本といったらいいだろうか。 「暴力は善いか悪いか」というテーマを糸口に、「善い悪いはない」「道徳的価値観を持ち込むと論理的思考はできない」ことが非常にわかりやすく説明されている。 哲学を本格的に学ぶ人にとってはおそらく、暴力・国家・法などについて説明不足や定義不足のところは多々あるのだろうが、この「14歳」シリーズでそこまで深めてしまうと、論理的思考を体験させる目的から逸脱してしまうと思うので、これで十分ではないかと思う。 「14歳シリーズ」内では、ぜひとも読んでおきたい一冊。
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物事を道徳的な「善い」「悪い」という価値判断によってではなく、理論的な問題として考える方法(プロセス)を噛み砕いて説明している本。 だから、「考え方」についての本だといえるが、ここでは「暴力」についての説明を通してそれを説いている。 国家は暴力(政治権力としての暴力)によって成...
物事を道徳的な「善い」「悪い」という価値判断によってではなく、理論的な問題として考える方法(プロセス)を噛み砕いて説明している本。 だから、「考え方」についての本だといえるが、ここでは「暴力」についての説明を通してそれを説いている。 国家は暴力(政治権力としての暴力)によって成り立っている。それを暴力は悪い(または善い)ことだから国家をなくす(肯定する)べきだ、などと道徳的に考えるのではなく、まず暴力の性質や私たちとの関わりを「笑わず、嘆かず、呪詛もせず、ただ理解することにひたすら勤め」、「実践と最も良く調和する事柄」を導き出す姿勢が必要なのだ。
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暴力や殺人がなぜいけないのか。その問いに対しては答えることができないらしいです。論理的に考える、ということの勉強にもなると思います。「道徳的価値観から判断することは、論理的思考を妨げる」というのは確かにその通り。高校生前後の子などが何かを考えるとき、この刷り込まれた「道徳的価値観...
暴力や殺人がなぜいけないのか。その問いに対しては答えることができないらしいです。論理的に考える、ということの勉強にもなると思います。「道徳的価値観から判断することは、論理的思考を妨げる」というのは確かにその通り。高校生前後の子などが何かを考えるとき、この刷り込まれた「道徳的価値観」というのは一つの壁になると思います。「暴力は「善いもの」でも「悪いもの」でもない」ことから考えるなど、思考プロセスの参考にさせることができるのではないでしょうか。
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暴力は良いこと?悪いこと? 殺人はなぜ悪いの?に論理的に答えるための本。答えは答えられないのだけれど。意外に誰もが、子供の時に素朴に疑問に思い、誰もが応えられないまま大人になってしまう。「14歳の処世術」と銘打った本だが、大人にも今の政治家(特になんの考えもなく政治家になったタレ...
暴力は良いこと?悪いこと? 殺人はなぜ悪いの?に論理的に答えるための本。答えは答えられないのだけれど。意外に誰もが、子供の時に素朴に疑問に思い、誰もが応えられないまま大人になってしまう。「14歳の処世術」と銘打った本だが、大人にも今の政治家(特になんの考えもなく政治家になったタレント議員)にも読んで為になる本。
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中学生向けの本だけど、大人でもほほう、と思うに違いない。 カントの定言命法から、ヤクザ世界と国家との違い、なんて。 結局暴力はそれ以上の暴力でしか抑えることはできない。 正義という名の大義名分を掲げて。法という名の独自のルールの上で。 なるほど、なるほど。目からうろこ、ていうか...
中学生向けの本だけど、大人でもほほう、と思うに違いない。 カントの定言命法から、ヤクザ世界と国家との違い、なんて。 結局暴力はそれ以上の暴力でしか抑えることはできない。 正義という名の大義名分を掲げて。法という名の独自のルールの上で。 なるほど、なるほど。目からうろこ、ていうかこんなことに気づかなかった自分が情けないわよ、わたしゃ。ああ、そんなこと考えなくてもいい幸せな村に住んでたコロが懐かしいわ。
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--- 国会での「暴力装置」発言を批判する政治家のみなさんへ --- 「職業としての政治」を読んでいる暇がないと言うなら、この本を読んで勉強してください。
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武器を携えなければ戦闘を回避できると思いたかった私はナイーブ(世間知らずで愚かの意)だった。と思わされた。 国益という言葉のもとに侵略があり、それを何とかできるはずだと思いたかった。論理や道徳の話で順に説得されていきながらそれでも納得のいかないところがある。暴力をふるう人が皆無に...
武器を携えなければ戦闘を回避できると思いたかった私はナイーブ(世間知らずで愚かの意)だった。と思わされた。 国益という言葉のもとに侵略があり、それを何とかできるはずだと思いたかった。論理や道徳の話で順に説得されていきながらそれでも納得のいかないところがある。暴力をふるう人が皆無にならないという悲しみがどうしようもない。
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