罪と罰(文庫版)(8) の商品レビュー

フョードル・ミハイロヴィチドストエフスキー【原作】,岩下博美【漫画】

2023/10/11

登場人物の名前が覚え辛いので、漫画で読む事で内容が理解しやすかった。老婆殺害前のラスコーリニコフ（主人公）の善行の為の正当化された殺人というのは共感できていたが、その殺害現場の目撃者である老婆の妹を口封じの為だけに殺害してしまった時点から主人公に感情移入ができない。
ただソフィヤが良い人で美人すぎる。主人公は罪を償い、ソフィアと幸せになって欲しい。

2018/08/28

原作を読む前に、あらすじを把握するためにAmazon Readingで読む。他の方のレビューを見ると、原作に割と忠実なようだ。原作を読む頃に、いい感じにストーリーを忘れてるといいが。

2018/01/11

漫画で読む名作シリーズ、本当にありがたい。

最近日本の小説もカバーだけ変えて今風にしたりしているが、それだけでたしかに若者は読む気になると思う。

罪と罰も死ぬまでに読んでおけ！に入っていた名作。
貧乏学生が質屋のおばあさんを殺し、隠蔽する、娼婦の女と恋に落ちて、罪を自白する。
という大元の流れは網羅している。

本当は主人公の殺すまでの葛藤とか、罪を隠している焦りや恐れの描写があるのだろう。

それでも著書としての言いたいことなどは伝わったと思う。

2015/03/18

生きる
親子で挫折している本。
ならば、まずはマンガで。

殺人は許されているのか？
正しいものが行うならば、それは正義であるのか？
......どうも最近の風潮と似ていやしないか？

強欲な金貸しの老女。
彼女は社会に害をなし、死んだって誰も困らない。
いや、むしろ彼女を殺すことでこそ、社会に取っては善きこと！
さあ、殺せ！！！！

しかし、彼（ロージャ）の選択は正しかったのだろうか？
人を殺した、その事実が彼を苦しめる。
追う検事を騙し通してやると思っていても、浮かぶ幻。
眠れぬ日々。
ソーニャという女性にみた、何か。
それは神の姿だったのか、それとも自分自身だったのか。

ロージャも、ソーニャも二人を復活させたのは神ではなかった。
神は何もしない。
しないことで何かをしている。
彼らは自らの力で立ち上がった。
自らの罪を認めたことから新たな生活が始まるのだ。
ロージャが幻としてみた「新しい神の国」は間違っていた。
人が見なければならないのは自分の中だけで完結している正義ではなかった。
そうではなく......。

ふかく、人間を掘り下げた物語だ。
また、挑戦してみようか。

2011/06/14

原作難しそうだったので、マンガで読む。
恐いもの見たさで、一気に読めました．

非凡人は、社会全体の為ならば、殺人をも犯す権利を持つ、
という、主人公の極論の思想は、
それを許容すると、殺し合いの社会になってしまうという破綻により、
間違いである事に気付き、更生する。
マンガを読む限り、主人公は、殺人を犯した事に対する
罪の意識が感じられていないのが、後味悪い。

2011/02/19

当時の街並みや服装、部屋の様子などを知る参考になればと購入したのだが、服は皆綺麗すぎるし、ソーニャも「帽子に赤い羽根が云々」といった、原作にあった描写をよく拾ってはいるものの、髪型は現代のキャバ嬢みたいだし、あまりアテにはならなそう。
全体的に絵は高レベル。ただ男性キャラは上手いのに女性キャラの表情が描けていないのは少し気になる。
ストーリーはよく纏まっており重要な部分はきっちり描けているので、全体の流れを理解するには良いのではないかと思う。
個人的には辛くとも原作から読んで欲しい。