虐殺器官 の商品レビュー
血みどろのなかの繊細さ
戦争とか、殺戮とか、死体とか血みどろな描写がけっこう鮮明に描かれている。 それでもこれは完璧なフィクションじゃなくて、今もどこかで行われている現実なんだろうなと思い知らされる。 その中で生きる主人公の繊細さも読みどころ。
れい
ずっと夢の中にいるような気分にさせつつ、アクションの描写も面白い!途中ダレて、あれ評価いいはずなんだけどなーと思いながら読むと最後が面白い!いい作品でした
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ジョン・ポールがどうやって虐殺を引き起こしたか明かされたときにタイトルに合点がいって、虐殺器官と形容した作者に感服した。 エピローグのこの世界観の閉じ方が衝撃的ですごく良かった。ネームドの同僚が生きていたとしても、クラヴィスは同じ選択をしたんだろうなぁ…
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評価が高いのにこんなはずは無い!と思い、2周連続で読了したけれども…つまらなくはない、としかならなかった。 全体を通したテーマである死生観と責任以外に、各章で全体主義・進化・自由と色々な味付けが出てくる。それがまたある程度大きく扱われ過ぎな感じがする。 作中にも書かれているが…...
評価が高いのにこんなはずは無い!と思い、2周連続で読了したけれども…つまらなくはない、としかならなかった。 全体を通したテーマである死生観と責任以外に、各章で全体主義・進化・自由と色々な味付けが出てくる。それがまたある程度大きく扱われ過ぎな感じがする。 作中にも書かれているが…全体主義ならジョージ・オーウェルを、進化ならドーキンスやグールドを、自由ならハインラインを読んだ方が分かりやすいし読みやすい。 言ってしまえば「それらを読んで考えた僕の最強の二次創作!」って感じにしか受け取れなかった… ファンの方、伊藤先生、すみません… 面白くないけどつまらなくない、で星1 自分に合って無いけど評価は本物だよね、で星1 合計星2になりました たぶん、最後に載っている円城先生との対談の中で「ガジェットや機関の名前を考えるのが好き」と書いてあったのがこんな感想になった理由の1つかなぁ? SFは想像上の団体やガジェットが出てくるのは当たり前なんだけど、この作品だと細々説明が多くて、SF的な嘘くささがモリモリ増していく気がしました。 本文読書中に感じていた「なんでこんなに脚本ぽいの?」という謎も、最後の対談を読んで納得した感じです。
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最初と最後が面白い、途中の怠さも良かったと思わせるくらいとにかくラスト30ページくらいから面白いのでつまらんと思ったらそこだけでも読んでみると良いのではないだろうか。
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アメリカ情報軍のクラヴィス・シェパードは、日々暗殺任務をこなしながら、自らが生命維持装置を止める決断をして死なせた母親への罪の意識を持って暮らしていた。そんな中、大量虐殺の地に必ず現れ、捕まりそうになると姿をくらます男、ジョン・ポールを捕らえるため、チェコに向かうも、罠にはめられて逆に捕まってしまう。現れたジョン・ポールが語ったのは、人々を大量虐殺へと導く「虐殺の文法」の存在だったーーー。 軍や戦争に特化したSFものということで、読んだことのないジャンルだったが、特に後半はどっぷりハマった。虐殺の文法、愛するものを守るための虐殺など、身近ではない題材だったが、我々先進国に暮らすものがあえて目を背けているかもしれない現実に切り込んでおり、決して無関係な話ではないと感じた。人間には選択する自由がある、そして選んだ自由によって犠牲になる自由もあるということは、当たり前のようで当たり前でないと心に留めておきたい。
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一生本棚に置いておく。今、世界がこうなっている時にこそ、読んで欲しい。 「小説はラインマーカーを引いたりするのではなく印象で楽しみたい。実用書とは読み方が違うよね」と夫と話した直後でした。メモして大事にしたいフレーズがこんなにもたくさん出てくる。読書メモがパンクしてます。 優...
一生本棚に置いておく。今、世界がこうなっている時にこそ、読んで欲しい。 「小説はラインマーカーを引いたりするのではなく印象で楽しみたい。実用書とは読み方が違うよね」と夫と話した直後でした。メモして大事にしたいフレーズがこんなにもたくさん出てくる。読書メモがパンクしてます。 優しく、大きな叫びはなく、そこに世界があり社会構造があり、人間の脳と感情と肉体としての構成物があり、情報と歴史があり。 ただ静かにすぐそこに、体内に、あらゆるところに地獄がある。 どうしたらこんな文章が書けるんでしょう。伊藤計劃さんの本、全部買います。 15年ほど前になんとかなく手に取り、ずっと実家の本棚に置きっぱなしにしていた物騒なタイトルの文庫本を、今読んだことに意味を感じて感謝を。
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よく読みこなせなかった。 言葉は進化の適応によって発生した器官で、この器官を用いて虐殺を引き起こすという構想自体はわかるんだけど、ジョンの動機はすごく弱い気がする。主人公のトラウマがある一方で、自身は冷酷になる調整を受けたと言って敵を殺すし、かなり乖離している。近未来的な雰囲気はすごく好きだが、虐殺を生み出すとされる言語もフワッとしているし、読み応えはあるけど満足感はない。
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アクション小説の持つ臨場感のあるハラハラドキドキ感という側面と、哲学・思想書の持つ深い思索へと読者を導くトリガーとしての側面、加えて、近未来のアメリカを舞台にしたSF作品としての側面もある多面的な作品。 内容を噛み砕くのに、そして自分自身の意見を形作るのに、もう少し時間がかかりそ...
アクション小説の持つ臨場感のあるハラハラドキドキ感という側面と、哲学・思想書の持つ深い思索へと読者を導くトリガーとしての側面、加えて、近未来のアメリカを舞台にしたSF作品としての側面もある多面的な作品。 内容を噛み砕くのに、そして自分自身の意見を形作るのに、もう少し時間がかかりそうです。 また、本題からはややそれますが、ところどころで登場する軍事アイテムが興味深かったです。 なお、残酷な描写が苦手な方は注意が必要かもしれません。
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ジャーナリズムからスルーされた虐殺の悲鳴は、ネットの海に埋もれてしまっていた。取り上げられる主要な残虐行為以外は、さして注目もされないウェブページとしてアーカイヴされているにすぎない。情報を発信するのは容易だが、注目を集めるのはより難しくなっている。世界は自分の欲する情報にしか興...
ジャーナリズムからスルーされた虐殺の悲鳴は、ネットの海に埋もれてしまっていた。取り上げられる主要な残虐行為以外は、さして注目もされないウェブページとしてアーカイヴされているにすぎない。情報を発信するのは容易だが、注目を集めるのはより難しくなっている。世界は自分の欲する情報にしか興味がなく、それはつまり情報そのものは普通に資本主義の商品にすぎないということだった。
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