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リスク・リテラシーが身につく統計的思考法 初歩からベイズ推定まで の商品レビュー

3.9

29件のお客様レビュー

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2024/03/28
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読み始めて「あぁ・・、意味が分かった」ということがある。 今の私は統計学の"準"専門家であり、統計データを見るだけで色々と考えが浮かぶくらいだが、高校時代は確率のテストでさんざん赤点を取った。今でも「確率は分からない(;分かったはずのところでも油断で足下をすくわれるし、わかっている範囲の外に理解が自動的に広がっていかない)」と感じ続けている。 論理記号満載の統計理論もわかりにくく、微積分で記述してあるものをなるべく探して理解する有様だ。 そんな状態は変わらず頭がスッキリしているわけでもないのに、大学で研究室に入って以降急激に統計に関して「理解できる」という感触(実際に上手く運用できる)を得たのはなぜなのだろうかと思い続けてきた。 その答えが最初の章で理解できた。 私が出来ないのは条件付き確率なのだ。 私の理解は常に直観(感覚)に支えられてきたので、人間の感覚に合わない確率統計的な考え方は理解することが苦手な内容なのだ。 研究に用いてきた統計学は、まず最初に実際の自分のデータがあり、自然に頻度で考え、その後ノーマライズしているので完全に理解できる感触があったのだ。 今までのいくつかの書籍にあった「確率は直感的に理解できないものだ」という言葉の意味が本書のおかげでさらに踏み込んで理解できた。

Posted byブクログ

2024/03/03
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HIV検査と乳房X線検査の話。 HIV検査と乳房X線検査の話がしつこいくらい出てくる。モンティホール問題のような問題が色々出てくる本だと思っていたら、ベイズの定理がメインでしかも何度も出てくるので、自分にはあまり面白いと思えなかった。

Posted byブクログ

2020/03/15

従来の頻度主義統計を勉強してきた者にとって,ベイズ的な考え方はなかなか理解しづらいところ。この本は確率にありがちな0から1の数値で考えるのではなく,具体的な数を明らかにしながら平易に解説してくれているので,わかりやすい。 ただ,本を読んでわかったつもりになっても,実例に当たってみ...

従来の頻度主義統計を勉強してきた者にとって,ベイズ的な考え方はなかなか理解しづらいところ。この本は確率にありがちな0から1の数値で考えるのではなく,具体的な数を明らかにしながら平易に解説してくれているので,わかりやすい。 ただ,本を読んでわかったつもりになっても,実例に当たってみないとなかなか自分のものにはできない。

Posted byブクログ

2018/10/28

【由来】 ・7/20にお師匠から 【期待したもの】 ・統計について、ちょっとは賢くなれるかな。 【ノート】 ・お師匠から借りて何と読了まで3ヶ月もかかってしまった。結局は自然頻度で考えれとの本書のコアについて、最初に師匠が解説してくれた時に理解した以上には深められなかったとい...

【由来】 ・7/20にお師匠から 【期待したもの】 ・統計について、ちょっとは賢くなれるかな。 【ノート】 ・お師匠から借りて何と読了まで3ヶ月もかかってしまった。結局は自然頻度で考えれとの本書のコアについて、最初に師匠が解説してくれた時に理解した以上には深められなかったという感じ。 ・数字に弱く、ましてや統計とか確率になると、もう理解しようという気持ちが最初から萎えるという負け犬根性が身に染み付いている自分だが、そんな自分だからこそ、確率的な表現や考えに対しては、実は常に自然頻度で考えていたことを発見できたのはちょっとした収穫。

Posted byブクログ

2018/10/20

"HIVの検査結果で陽性とでたとき、HIVに感染している確率は? 乳ガンの検査で陽性と出たとき、乳ガンである確率は? この本は、こうした事例を元に統計の正しい理解を学ぶことができる。そして何よりわかりやすい。 全ての人が読むべき本だ。 世にあふれる専門家が示す数字...

"HIVの検査結果で陽性とでたとき、HIVに感染している確率は? 乳ガンの検査で陽性と出たとき、乳ガンである確率は? この本は、こうした事例を元に統計の正しい理解を学ぶことができる。そして何よりわかりやすい。 全ての人が読むべき本だ。 世にあふれる専門家が示す数字の意味を理解し、だまされないよう行動するために必要なリテラシーが身につく。 この本に出てくる専門的な用語についても、解説がついているので、理解も進む。 本書で著者から読者へのアドバイスとしてあげていることをメモしておく。 1.フランクリンの法則   「死と税金の他には、確実なものは何もない」   世の中に絶対というものは、ないということを知っておくことで、専門家のコメントを聴く姿勢が変わる。 2.リスクに対する無知を克服する   ・リスクを推計するツールを学ぶこと   ・リスク推計を邪魔する勢力があることを知る   この2つで、克服できる。   また、リスクに対する人間の一般的な傾向も知っておくこと。   たとえば、人は一度に多くの生命が危険にさらされる状況に恐怖する。長期にわたるものは恐れない。   具体的には、飛行機事故や原子力災害には恐れるが、自動車事故による死者は飛行機事故や原子力災害以上にいるが、恐れたりしていない。こうした傾向がある。   未知のものへの恐怖もある。DNA、原子力技術などなど 3.コミュニケーションと合理的な考え方   本書でも再三でてくるが、確率を自然頻度に置き換えることで、理解が進む。ベイズの法則に確立を挿入するやり方より、自然頻度に置き換えた方法の方が理解する人が多く、定着率も高いという実験結果もある。自然頻度に置き換えるという方法を覚えれば統計的思考力が誰にでも手に入ることになる。"

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2018/07/22

こういう実生活に潜む確率論の本は面白い。自然に信じていたことがぐらっと揺らぐ感じがいい。 医療問題やDNA鑑定などに潜む誤謬。 中心はベイズ推定に代表される事前確率や母数、確実なものは何もないというフランクリンの法則なのだが、確率論で計算するより、自然頻度を使って、判りやすく論ず...

こういう実生活に潜む確率論の本は面白い。自然に信じていたことがぐらっと揺らぐ感じがいい。 医療問題やDNA鑑定などに潜む誤謬。 中心はベイズ推定に代表される事前確率や母数、確実なものは何もないというフランクリンの法則なのだが、確率論で計算するより、自然頻度を使って、判りやすく論ずる。 学校のテストも、困ったら「数えて」たもんな。 「相対リスク」の考え方も初めて知ったが、確率が出て来たときには色々と考慮して鵜呑みにしないことが大事。 それはともかく、これまで読んだ確率論の本で、多分一番「乳房」という単語が踊る内容なのは間違いない。

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2013/02/24

疑うことと、考えること。 医療とか政治、司法。知らなくていいって思ってる節がある。誰かに任せて思考停止。 でも、それらが自己決定に関わってくるとき、自分で決められるだけの、思考訓練は必要。 読んだ結果、乳ガン検診は50歳からで良いのかもと思い、検査結果が陰性でもそれが偽陰性であ...

疑うことと、考えること。 医療とか政治、司法。知らなくていいって思ってる節がある。誰かに任せて思考停止。 でも、それらが自己決定に関わってくるとき、自分で決められるだけの、思考訓練は必要。 読んだ結果、乳ガン検診は50歳からで良いのかもと思い、検査結果が陰性でもそれが偽陰性である場合と、陽性でもそれが偽陰性である場合があるということが分かった。 100%確実じゃないって分かっているだけで、安易な安心も失望も退けられる。 母集団を正しく読む習慣をつけたい。

Posted byブクログ

2013/02/16

基本的にはひとつのメッセージ(「リスクについて考え、語るときには、確率ではなく頻度を使え」)をいろんな事例をつかいながら、繰り返し述べるというよくある(?)手法をもちいている。納得感はあるし、おもしろい。

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2013/01/09

条件付き確率で考えることの難しさをいろいろな例で確認して、 頻度で考えれば、間違えが少ないという主張 まったくその通り 本書の例を自分でも計算してみながら読んでみると すごくよくわかる

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2012/12/25

数字は苦手ではないし、学校で確率の授業を受けた時、かなりいい点も取れたので、この手の事は時だと思っていたけど、出される例に、ことごとく惑わされた。 そういう面では、本書でいう「数字オンチ」に当てはまるのかとおもい、今までの過信を少し反省した。 しかし、リスクについて考え語るとき...

数字は苦手ではないし、学校で確率の授業を受けた時、かなりいい点も取れたので、この手の事は時だと思っていたけど、出される例に、ことごとく惑わされた。 そういう面では、本書でいう「数字オンチ」に当てはまるのかとおもい、今までの過信を少し反省した。 しかし、リスクについて考え語るときは、確率ではなく頻度を使う事で、かなりの誤解は防止できるので、これからは気を付けていきたい。 面白いエピソードも多かったが、話が重複している箇所があるなど冗長で非常に読みづらかった。 面白かったセリフ 「嘘には3種類ある。普通の嘘、大嘘、そして統計」 「数字は嘘をつかない、しかし嘘をつく人は数字を使う」

Posted byブクログ