V.T.R. の商品レビュー

辻村深月【著】

2013/11/30

スロウハイツの神様からのスピンオフ

あのチヨダコーキの処女作

解説は赤羽環

辻村ワールド全開の設定に脱帽

マーダーの切ない物語

2013/11/16

こんなに殺伐とした世界を描いてもなお、辻村深月の作品には愛がある。そこにいる人々がどうしようもなく人間で、そこにはどうしようもなく愛があった。

2013/11/12

個人的にはあまりすきじゃないけど、ふぅ〜をを辻村深月ってこういう文章もかけるんだねって印象しか残らない作品。
多分チヨダコーキはこういう作品を書く小説家なんですよって紹介の為の作品なんだろうね。辻村深月よりも好き嫌いがハッキリと別れるタイプの小説かな。

2013/11/01

なるほどねーって感じの本。
チヨダコーキ、こんな感じかーって。処女作だっけ？「スロウハイツ～」でどんな扱われ方してたか忘れた…。

しかしアールが売春宿経営して云々はなんだったのか。わからん。

2013/09/29

「スロウハイツの神様」の作中作？のような作品。
あの作品の中で語られるような高みには届いてないかな、というのが感想。

デビュー作といった設定も込みで稚拙にしているのかもしれないけど、もうちょっと本筋である「アールはなぜティーと別れることになり、その後あのような行動に出たのか」というところにもう少しヒントが欲しかった。それとも自分の読解力の問題？
ティーのキャラが「女性作家の書いた男」という感じがするのだけど、その辺は男性から見てどうなんだろう？
あとはアール視点の章が欲しかったなー

物語自体は読みやすくて、すぐに読み終わってしまった。
どんでん返しも予想していたけど、終わり方が好きだな。

装丁や奥付にはにやりとさせられる仕掛けが。
図書館から借りたので本屋で確認することにしよう。
SやJ、Aは過去作のあの人のオマージュ？みたいなのも、文庫版には環の解説がついてたりと、遊び心がある作家さんだと思う。
ファンは嬉しいだろうな。

2013/08/23

世界観が重たいわりに、ゆるい感じの主人公だな。
嫌いじゃない。

最後のネタバレでは、そうだったのかーって納得させられたけど、結局アールの行動の理由が明かされなかったとこでちょっと物足りなさを感じた。もっと色んなエピソード読みたい。

2013/07/26

辻村深月の著作『スロウハイツの神様』に登場する作家チヨダ・コーキのデビュー作という設定の物語。
辻村ファン、コウちゃんのファンなら必読の本。

スロウハイツを読んでいて、コウちゃんがラノベ作家なのは漠然とわかっていた。
予想通り、本作もコミカルで軽快なタッチで綴られている。
文章からは普段の辻村深月とは違う印象を受けた。

T.R.S.A.J.Y
登場人物の名前がアルファベットだったことが印象に残った。
あまりにも普通に登場するから見逃してしまうけれど、終盤に入って重要な意味を持ってくる。
あっと驚く伏線の持ってき方には辻村ワールドが発揮されている。

物語は終始一つの街を舞台にして完結する。
人物名と同様に街の詳細な説明はされていない。
マーダーシステム以外に凝った設定もない。
それでも続きが気になってしまう読ませ方は、この作者うまいなーと感じてしまう。

どことなく、矢吹健太朗さんの漫画『ブラックキャット』を連想させるお話です。

2013/07/26

近未来の世界が設定で、殺し屋が主人公という設定なので、なんとも現実離れした設定なのですが、登場人物同士の会話、つながりを中心に、少しずつ話が進んでいく。また、登場人物一人ひとりがとても魅力的なのがとても良い。
最後に、主人公が伝説の殺し屋トランス・ハイだということが分かり、なんとも続きがありそうな形で話が終わるが、それはそれでよかった。最後に主人公の正体が分かった時にはびっくりした。複線がさんざん張られていたというのに、全く気付かずに最後にびっくりしました。自分があまり何も考えずに流し読みしているのがよく分かる瞬間でした。

2014/01/04

『スロウハイツの神様』の作中作にあたる本作。
ライトノベル作家であるチヨダ・コーキのデビュー作という体裁のため、いつもの辻村作品とはテイストがちょっと違う。不明瞭な点が多いし、勢いで読ませている感はあるけど、チヨダ・コーキのデビュー作としてはこれで十分なのかもしれません。
単体でも読めるけど、やっぱり『スロウハイツの神様』を読了後に読んだ方が色々と楽しめる作品です。

2013/07/20

なんと「チヨダ・コーキ」のデビュー作。
「スロウハイツの神様」をよんだときは、ストーリーテラー辻村深月は天才だと心から思った。チヨダコーキの名前をよむだけで涙がでそうになった。
この本はそんなチヨダコーキというライトノベル作家が始めて世に送り出した、職業殺人者をあつかうライトな少年少女むけノベルで、つまりそういう領域におさまるように書かれた辻村深月ワールド。しっかり彼女のうまさが発揮されていた。過不足ない設定、伏線がきれいに回収され、ラストは美しかった。
私はトランスハイについてはまったく気づけなかった(鈍いとしか思えない…)。
最初は読みづらかったけど、最後まで読み通すと、ほんとに素敵な話だなと思えた。