世界を、こんなふうに見てごらん の商品レビュー
虫から始まったなぜ?という問いを問い続けることの大切さ。子供時代のびっくりな研究あるいは観察姿勢や自然に対するおおらかな態度など魅力的な人柄を感じながら興味深く読んだ。
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ふらっと手にした本。動物行動学から見えてきた人間としての考え方。研究を通しての考え方。おおいに「なぜ」に取り組めばいい。自分の「なぜ」を大切にあたため続ければいい。 研究を通して、自分の考えを追求して、自分の道を信じる必要性を伝えてくれている本。
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動物行動学者の日高敏隆氏(1930~2009)の「世界を、こんなふうに見てごらん」を読みました。著者の遺作といいますか、最後の1冊です。これまで「ネコはどうしてわがままか」「犬とぼくの微妙な関係」を読んでました。この本は随分考えさせられました。特に「人間と動物の違いは「死」と「美...
動物行動学者の日高敏隆氏(1930~2009)の「世界を、こんなふうに見てごらん」を読みました。著者の遺作といいますか、最後の1冊です。これまで「ネコはどうしてわがままか」「犬とぼくの微妙な関係」を読んでました。この本は随分考えさせられました。特に「人間と動物の違いは「死」と「美」を知っているか否かにある」はなるほどと唸りました!確かに、母猫が死んでも子猫はそばにじっとしています。「星守る犬」も同じ、お父さんが死んでもハッピーはずっと自分が死ぬまでお父さんのそばに!「美」、蜘蛛の巣はそれにしても綺麗です!
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とてもいい加減なようでいて、含蓄がある。 一つの道を大成した人の言葉というものは、やはり重みが違う。 物事を見るということ、人として生きると言うこと、世界と向き合うということ。 研究の道に進む人にとってはもちろんだけれど、そうでなくても、きっと考えさせられる。
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学問に対する日高さんの考え方、接し方を書いた本です。 その中でも特に印象に残っているのは幽霊はイマジネーションの産物だという話。 「原住民」のところに機関車がやってくる。中に馬がいると思いきやそんなものはいない。だから、幽霊の馬が入っていたんだと理由をつける。その結果、その裏に...
学問に対する日高さんの考え方、接し方を書いた本です。 その中でも特に印象に残っているのは幽霊はイマジネーションの産物だという話。 「原住民」のところに機関車がやってくる。中に馬がいると思いきやそんなものはいない。だから、幽霊の馬が入っていたんだと理由をつける。その結果、その裏にある物理・化学の法則などについては何もわからないでおしまいになる。 こういうことって自分の周りでもありうることだな、と思いました。
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一つの理屈が通ると、それこそが真とばかりに視野が狭くなる、そんな科学者たちの目を揶揄する。複数の視点を持つこと、素朴な疑問を抱くことの大切さを説く。動物の生態は一面的な証明でその本質を知ることはできず、イリュージョン、柔軟で多様な推論、言い方は悪いけど勝手な思い込みを通して観察す...
一つの理屈が通ると、それこそが真とばかりに視野が狭くなる、そんな科学者たちの目を揶揄する。複数の視点を持つこと、素朴な疑問を抱くことの大切さを説く。動物の生態は一面的な証明でその本質を知ることはできず、イリュージョン、柔軟で多様な推論、言い方は悪いけど勝手な思い込みを通して観察することにより、多くの発見に至るってことか。動物行動学に限らず、タイトルどおり世の中を広い視野で俯瞰せよということですね。
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心があったかくなる。こんな優しい世の中の見つめ方があるんだと新たな発見があった。『何故?』をあたため続ける。『イリュージョン』なしに世界は見えない。この2つは何にでも通じる事だと思った。
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良書!良書! センスオブワンダー日本版って感じかな。 個人的には、もっと好きかも♪ とっても素敵。 「なぜ?」の大切さを、あったかい言葉で語りかけてくる。 長男の卒業祝いに贈ろうかしら。
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生物が好きで、生物学が好きなわけではない、という日高さんの話。科学もひとつのものの見方にすぎない、科学で正しい世界が見えるわけではない、と解きます。では他の何が必要か。それは知性だと。巻末の、イマジネーションとイリュージョン、幽霊の話は絶品です。イマジネーションがないと幽霊をつく...
生物が好きで、生物学が好きなわけではない、という日高さんの話。科学もひとつのものの見方にすぎない、科学で正しい世界が見えるわけではない、と解きます。では他の何が必要か。それは知性だと。巻末の、イマジネーションとイリュージョン、幽霊の話は絶品です。イマジネーションがないと幽霊をつくってしまう。短絡的に何かわかったような気になってはいけないという戒めもあるし、観察し、何故と問うことの面白さにもあふれています。 この本は、少年少女に送る、とされているけれど、もちろん大人だって大丈夫。
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