ガーデン・ロスト の商品レビュー
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女子特有の嫌な空気を纏いつつも、爽やか。最後まで騙されようとするエカも、人恋しくて堪らないマルも、自分が嫌いなオズも、勉強に押し潰されそうになるシバも。みんな、悪いところがあって、良いところもある。シバの嫉妬深くて人を突き放そうとする弱さは、一番嫌いだけれど、一番良くわかってしまう。シバはオヅのことが特別に好きだったんでしょうか。余韻の残る、良い作品でした。
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四人の少女がリアルで、ああ、こういう子いたな、私にもこんな部分があったな。と共感して読んでいきました。 ビターな作品ですが、彼女たちの心情が丁寧に書かれて、とても好きです。
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わたしたちはそこにいた。 お人好しのエカ、かわいいマル、演劇部の王子様なオズ、大人びているシバの4人は時に傷つけあい、許しあい、日々を過ごしている。高校3年生の1年を視点を交代しながら描く。 高校生というのはすべてを許された花園にいるようなものだ。この物語の時代では携帯電話が普及していないのも、花園の閉鎖性に輪をかけている。世間の価値観は知っていても、それより自分が生き延びることを優先してよい場所。その人のためにならないと知りながら誰かを甘やかすことも許される。友情の中でももっと濃密な愛情。しかし厳しく断罪することもまた大切な存在への愛情である。4人は自分の犯した罪に向き合い、自分を傷つけながらも、誰かに許される。それを馴れ合いだというなら、その人は花園にいたことがなかったのだろう。花園は最後の子ども時代だ。 意外と内面や悩みは共有していない、でも手を繋いで慰めあえる。そういうところが女子高生をしたことある者としてリアルに感じた。
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女子高生仲良し4人組。 同じ「放送部」に所属してるが、実質稼働2名。 4章から成る。 誰にでも優しくいたい、エカ。 彼氏に理想像を当てはめようとする、マル。 男装が似合うであろう、オズ。 大人びて見える、シバ。 春夏秋冬を巡りながら、二度と戻らない女子高生時代。 その永遠の一時。 未完成な自分をどう受け入れていくか。 閉塞感を持ちながら、自分を保つ。 傷が付かないように、なんとか綱渡り状態の精神状態。 夢見てた自分、壊れていく自分。 その先で、友達として「このまま最後にしたくない」と説に望む彼女達。 切なく揺らぐ物語。
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いつものことだけれども、いづきさんのお話は心が揺り動かされる。 エカちの物語から始まり、シバの物語で終わる彼女たちのお話は、きっといつまでだって苦しく辛く、そしてあたたかく続いていくのだと思う。 エカちの夢を見ていたい気持ちは身が切られるほどに心に染みた。優しくしたいんじゃなくて、自分が優しく在りたい、誰かを許す自分を守りたいだけ。 恋人が欲しいわけじゃない、だけれども誰かを好きになってみたい。簡単に人のことを信じて好きになれる友だちが羨ましくてたまらないエカち。 自分を犠牲にしてまでも愛されている感覚が欲しいくせに、誰にも頼らなくても生きていける友だちがずるくてたまらないマル。 小さなころのトラウマで女になりきることが出来ないくせに、男でいたいわけでもない。まっすぐにやるべきことがある友だちみたいになりたいのに、なれるわけないと諦めているオズ。 自分の好きなことがなくてずっと誰かの言いなりで、そんなふうでありたくは無いのにそれをとったら何も残らないと知っているからそれをやめることすら出来なくて、周りの優しさも愛情もすべてがうとましいシバ。 アイデンティティが確立するかしないかの、あの揺らぎのような時代がたしかに思い出されて、息が詰まった。 やっぱりわたしはいづきさんの描写がとても好きです。
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「春の繭」 触れられたくないところ。 誰かを傷つけるような事なら良くないが、ただ歪な愛情が護っている世界ぐらい自由に暮らしてもいいのでは。 「チョコレートブラッド」 馬鹿な子は皆に助けられ。 甘えれる存在に飢えているだけだとしても、あまりにも無防備でいるからこそ簡単に流されてし...
「春の繭」 触れられたくないところ。 誰かを傷つけるような事なら良くないが、ただ歪な愛情が護っている世界ぐらい自由に暮らしてもいいのでは。 「チョコレートブラッド」 馬鹿な子は皆に助けられ。 甘えれる存在に飢えているだけだとしても、あまりにも無防備でいるからこそ簡単に流されてしまうのだろう。 「echo」 腹の奥まで響く音を聴き。 逃げた後の出来事を誰も教えてくれないどころか、別れの言葉すら告げられずに行ってしまうのは寂しいだろ。 「ガーデン・ロスト」 嫌いになれなかった人達。 学歴は時に重要になることもあるが、本人が望んで高みを目指していなければ親のエゴになってしまうだろう。
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やっぱり紅玉いづき先生が書く少女たちが主役のお話が1番好きです。なかなかに個性的な性格の子が多くて胸がキュンとしました!学生時代の青春はその時にしか味わえないから、読了後なんだかラムネが飲みたくなりました。
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4人だけの部活で、それぞれの恋愛の形と進路、生き方とか。恋愛の話は文通相手、同級生、年上の幼馴染、同い年幼馴染とかね。 見事に性格の違う子同士で、よく一緒につるめたな〜と思うけど、まあ、高校生同士であればそういう縁もアリでしょう。
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4人だけの放送部。部室にいる時だけ訪れる感情や想い。居心地がいいだけじゃない。仲がいいだけじゃない。それでも部室の扉を開けてしまう。そこにいつもの顔がいることに安心し嫌悪する。 昨年紅玉いづきと出逢い、紅玉いづきの本を少しずつ読んでいます。その度に心が剥き出しにされ、鋭い爪で引...
4人だけの放送部。部室にいる時だけ訪れる感情や想い。居心地がいいだけじゃない。仲がいいだけじゃない。それでも部室の扉を開けてしまう。そこにいつもの顔がいることに安心し嫌悪する。 昨年紅玉いづきと出逢い、紅玉いづきの本を少しずつ読んでいます。その度に心が剥き出しにされ、鋭い爪で引っ掻かれます。ズタズタに引き裂かれ痛みに耐えながら読み進めると、不意に心が温かいもので包まれるのです。 その度に、紅玉いづきの魅力に打ちのめされるのです。なので少しずつ少しずつ読むのです。 偽善的なまでに誰にも優しく接する。寂しさから誰かと繋がっていることを求める。自分じゃない自分になりたい。母親の過干渉に従う自分を嫌悪する。嘘を嘘と知りつつ気付いていないことにする。好きになりたくないのに惹かれる。どうしようもなく嫌な自分と向き合ってくれる友達。 傷つき傷つけられ傷つけてしまう心。救い寄り添い癒し咎めてくれる心。高校3年生の4人の心が、容赦なく切り込んでくる言葉で表わされる。友情なんて言葉じゃ括れない4人の関係。 これぞYA文学の真髄。10代の心を刺激し寄り添ってくれるものなのだろうと、思い知らされるのです。だから大好きなのです。読んで自分の中の奥底にある、10代の心が刺激されるのです。
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自分を肯定出来ない女の子達。 高校生ってこんなにも情緒不定だったっけ。 それとも、自分が余りにも歳をとったからそんな風に感じるのかな。
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