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脳は『論語』が好きだった の商品レビュー

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2011/12/20

「脳は『論語』が好きだった」 著者: 篠浦 伸禎 致知出版社 / ハードカバー / 198ページ / 2011-09-16 ISBN/EAN: 9784884748739 http://booklog.jp/users/jwtdream/archives/4884748735

Posted byブクログ

2011/02/10

中国古典哲学の経典たる『論語』をエリート脳外科医があくまで脳科学的に読み解くという画期的な方法で、人間にとってのよりよい生き方を探求する。日本でも少し前までは一般教養として尊重されていた『論語』だが、西洋社会を模範とした近代化が進むにつれ、次第にその現実生活における意義が見失われ...

中国古典哲学の経典たる『論語』をエリート脳外科医があくまで脳科学的に読み解くという画期的な方法で、人間にとってのよりよい生き方を探求する。日本でも少し前までは一般教養として尊重されていた『論語』だが、西洋社会を模範とした近代化が進むにつれ、次第にその現実生活における意義が見失われてしまっている。本書が非常に面白いのは、『論語』が決して現代社会にとって無用の長物などではないことを、脳医学の専門家が説き明かす点にある。『論語』を鹿爪らしい哲学的な議論から解放する試みはこれまでもビジネス本やハウトゥ本など実用に益するための書籍で行われていた。しかし君子たるものそんなせせこましい読み方になど囚われず、本書のように“脳のすべてを高いレベルで使うための指針”として愛読した方が、むしろ実践的な解釈となるだろう。 蛇足だが、中国文学研究者たる自分としては、むしろ『論語』を通して脳科学が学べて非常に楽しい一冊であった。

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