司馬遼太郎と寺社を歩く の商品レビュー
司馬先生の長編短編の舞台になった寺社の本文を紹介し、現地を訪ねて現状はどうか、作品中の年代ではどうだったか、建物の歴史的意義付けなど。先生の著作とは言い得ないが、歴史マニアには現地ガイドとなろう。木造建築は焼失と再建を繰り返す、東大寺は宝永年間に再建されたが奈良時代の2/3の規模...
司馬先生の長編短編の舞台になった寺社の本文を紹介し、現地を訪ねて現状はどうか、作品中の年代ではどうだったか、建物の歴史的意義付けなど。先生の著作とは言い得ないが、歴史マニアには現地ガイドとなろう。木造建築は焼失と再建を繰り返す、東大寺は宝永年間に再建されたが奈良時代の2/3の規模にすぎないという。そのころ豊富な天然木の大木があったということか。戦国時代は小説の宝庫、何度も舞台になった大阪城は、徳川家康が破却して本来の姿ではないが、それ以前は難攻不落の本願寺で、さすがの信長も政治交渉で籠絡するしかなかった。
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北は北海道から南は九州まで、司馬作品の舞台となった寺社を紹介する。各作品の一部を引用しているが、既読の作品でも引用部分を憶えていず、ある意味新鮮な読書となった。寺社というのは、宗教的な面だけではなく、現在と過去をつなぐタイムマシンのようだ。
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