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フランバーズ屋敷の人びと 新版(4) の商品レビュー

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2022/01/10
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※このレビューにはネタバレを含みます

幸せな家になるはずの屋敷に愛の嵐が吹き荒れる。 ディックと結婚するクリスチナ。ディックが使用人だったことを知る村の人や屋敷の使用人は、クリスチナの思うようになってはくれない。そこに大怪我を負ったマークが帰ってくる。離れられないマークとクリスチナの関係を気に病むディック、相変わらずクリスチナに愛を囁き自分の思い通りに過ごすマーク。クリスチナの心は乱れる。 どこまでもマークが酷いのに、なぜ突き放せないのだろう。クリスチナと一緒に悩んでしまう。めちゃくちゃな男だが魅力的だ。ディックは悪くないけれど、やはり真面目すぎるところと慣れない屋敷の主人役に間に合っていないところが、クリスチナにはしっくりこない。特に進歩的な考えを持ち、自分の主人であろうとしながら、以前のフランバーズ屋敷の秩序を愛しているクリスチナには。グレイスおばの忠告は、よく見えたものだと。 ドロシーの職業人らしさ、てきぱきとして、友人を思いやり、しかも自分の生き方を曲げるうもりはないところがとてもカッコいい。魅力的な友人である。彼女が側にいることはクリスチナにとって大きな安らぎであり助けだろう。 ディックが落ち着きを感じているディーキン家のロージーが今後関わってきそう。クリスチナとディックがやり直せる感じはあまりないと感じた。

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2017/05/31

かつて抱きしめてくれた男を再度心の拠り所にし、屋敷と人生を自分の手で動かしていく力を蓄えていくクリスチナ。 周囲の様々な声が聞こえてくる中、ディックを愛していると確信し、怪物(屋敷)に内包されながらも思い描いてきた家庭を形にしようと、彼を二人目の夫に望む。 農園と屋敷は、昔日...

かつて抱きしめてくれた男を再度心の拠り所にし、屋敷と人生を自分の手で動かしていく力を蓄えていくクリスチナ。 周囲の様々な声が聞こえてくる中、ディックを愛していると確信し、怪物(屋敷)に内包されながらも思い描いてきた家庭を形にしようと、彼を二人目の夫に望む。 農園と屋敷は、昔日の荘厳さをしのぐほどに整えられていく。 だが、屋敷を廻る人々の血は、反比例して濃く渦巻いていく。 憎しみ合う分だけ、激しい愛情に駆られてしまう。 男と女が見つめ合う時の昂ぶった息づかい。 児童文学と言うには、大人にはあまりにリアル。 身に覚えがありすぎて、余計入りこんでしまうのだ。 人は屋敷の駒に過ぎないのか。 運命の前にはひれ伏すしかないのだろうか。 屋敷に飛び込んでみたい方は是非。

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2013/11/12

1−3巻で一応完結していたのに、続編(4、5巻)を10年以上経ってから書いたらしく、読者の年齢も上がっていると考えたのか、1−3巻ではなかった、愛憎劇、三角関係なんてものが生々しくて、まるで昼メロ! 身分違いの結婚は、当人同士も結局苦しくなる、というおはなしです。

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2012/12/17

ディックと再婚したクリスチナ。でも階級の差は大きく、ディックは支配者階級になじむことができない。召使が主人であるディックを(もとは同じ使用人なので)ぞんざいに扱い、もう主人ではないはずのマークの無理難題には嬉々として従う。ディックの苦悩は深く、溜まりに溜まったストレスはクリスチナ...

ディックと再婚したクリスチナ。でも階級の差は大きく、ディックは支配者階級になじむことができない。召使が主人であるディックを(もとは同じ使用人なので)ぞんざいに扱い、もう主人ではないはずのマークの無理難題には嬉々として従う。ディックの苦悩は深く、溜まりに溜まったストレスはクリスチナに向けられる。 いやあ、ホントに「少年文庫」に入れておくのはもったいない女性向きの小説です。 ディックを悪く書きすぎじゃないの?マークを魅力的に書きすぎじゃないの?クリスチナはどっちの男にもいい顔をして、ほんと、やな女だ、これじゃディックがぐれるのも仕方ない、など思いつつ夢中で読んだ。 今も残ると言われるイギリス階級制の厳しさにも思いを馳せる。 それにしても、ディックが可哀そう・・・。

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2012/01/22

すごいことになってます。 もはや、児童文学ではないです。この成長の仕方は、ハリー・ポッターといい勝負。 一気に読むシリーズではなくて、特にこの第4部は、大人になって読むもんだと思います。 どうしようもないことを包み隠さず書いている感じ。 今までは、クリスチナは感情に流されなが...

すごいことになってます。 もはや、児童文学ではないです。この成長の仕方は、ハリー・ポッターといい勝負。 一気に読むシリーズではなくて、特にこの第4部は、大人になって読むもんだと思います。 どうしようもないことを包み隠さず書いている感じ。 今までは、クリスチナは感情に流されながらも正しいことを選択できていました。でも、それができなくなった時……。 どこに着地するのか?目が離せないです。

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2011/05/21

屋敷の主となったクリスチナは、使用人ディックと再婚した。戦時下の困難にもかかわらず、家庭も、農場も、すべてうまくいくかにみえた。 しかし、瀕死の重傷を負ったマークが屋敷に戻り、感情のもつれが生活をおびやかす。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 フランバーズ屋敷の4巻め! 相変わら...

屋敷の主となったクリスチナは、使用人ディックと再婚した。戦時下の困難にもかかわらず、家庭も、農場も、すべてうまくいくかにみえた。 しかし、瀕死の重傷を負ったマークが屋敷に戻り、感情のもつれが生活をおびやかす。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 フランバーズ屋敷の4巻め! 相変わらず、巻をますごとに、ドロドロの昼ドラ展開になってきて楽しい笑 この作中の主要な人物でまともなのディックだけなんじゃないの… ってくらいみんなイライラする笑 ディックの言い分ってすごくまともで、一生懸命働いて帰ってきたら、自分の家になったはずなのに、昔自分を雇っててしかも不当な扱いをされたムカつくマークが、自分の友だち集めてドンチャンやってて、自分の奥さんもまじってて、しかも夕食の準備できてないし、使用人は相変わらず自分をあ主として認めないし… でて行きたくもなるわ! マークはほんとに何がしたいんだ…と思うけど、何か憎めないよね… あと「人間同士のあいだでむずかしいことがあったとき、心のなぐさめになるのは、いつも動物だ。」って一文にすごく共感した。

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