[映]アムリタ の商品レビュー
テンポもよく内容も面白いので一気に読めました。 ラストに向かってなるほどそういうオチか、と思って読んでたらそこで終わりではなく「うわぁあああぁぁぁ」と思わず叫びたくなるようなラストでした。 結構衝撃的な作品。 他の作品も読んでみたいですね。
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こういうゆるーいラノベ口調やこそばゆいやりとりはあまり好きでは無いが、その背後にあるミステリ要素は非常に面白い。 天才の思考の捉えどこの無さや不気味さなどホラー的な味わいがあって良いですね。
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大学生が自主制作映画を作ってわちゃわちゃする話・・・ だと思って読んでいてほしい。 最後にゾクッとします。
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まず、よくできた面白い話だなという感想。芸大生による自主映画の作成を軸とした青春ストーリーとして進んでいきますが、それだけではおわらず予想外の展開に。キャラの軽快なやりとりを楽しみながらすいすいと読んでいくうちに雲行きが怪しくなってくる。変わっているが可愛いらしい一人の天才の行動...
まず、よくできた面白い話だなという感想。芸大生による自主映画の作成を軸とした青春ストーリーとして進んでいきますが、それだけではおわらず予想外の展開に。キャラの軽快なやりとりを楽しみながらすいすいと読んでいくうちに雲行きが怪しくなってくる。変わっているが可愛いらしい一人の天才の行動に、違和感と不穏な空気が積もっていき、最後には驚愕の真相が明らかになる。 サスペンス、SF、ホラー的な要素もありながら、天才が何を考えているのかという謎が明かされていく驚き、騙し絵のように真相が隠された物語構成は、何よりミステリ的。 キャラのコミカルなやりとりには正直微妙なところがあるかなとは思いました。読み終わって考えてみると、あれ、なんでこれ周りが違和感を感じないの?と思うような強引さもありますが、一人称であることも考えるとなんとでも解釈できるのかもしれません。また、天才の手法はどこまで適用できるのか、作中ではどこまで(他にだれかには?)適用されていたのか、などといろいろと考えたくなる作品です。
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天才少女を巡る人々の青春小説かと思っていたら、ミステリーだった。いや、例によってジャンル分けにたいした意味は無いが、この、読んでいる作品が変質していく感覚は、もしや著者の十八番なのだろうか。いや、本作はデビュー作だが。恐るべき能力。大学生の自主制作映画というモチーフも、個人的には...
天才少女を巡る人々の青春小説かと思っていたら、ミステリーだった。いや、例によってジャンル分けにたいした意味は無いが、この、読んでいる作品が変質していく感覚は、もしや著者の十八番なのだろうか。いや、本作はデビュー作だが。恐るべき能力。大学生の自主制作映画というモチーフも、個人的には思い入れがあり面白みを増した。映画の「意味」と「価値」を突き詰めていくような流れが、娯楽とは、と熟考させる。とにかくテンポ良く読みやすく軽妙で軽快、なのに心に引っ掛かる文章。ただ面白く読んでも良いし、考えさせられもする秀作。
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あなたはミステリを愛していますか? 映画制作に参加することになった芸大の主人公。監督を務めるのは・・・天才少女 - 最原最早。 まず難点を挙げると、天才の表現の仕方。恐ろしいものだということは伝わりますが、具体的に何が凄いのかよく分かりません。作品の評価を二分するところだと思...
あなたはミステリを愛していますか? 映画制作に参加することになった芸大の主人公。監督を務めるのは・・・天才少女 - 最原最早。 まず難点を挙げると、天才の表現の仕方。恐ろしいものだということは伝わりますが、具体的に何が凄いのかよく分かりません。作品の評価を二分するところだと思います。逆に特筆すべきはエンドロールで、種明かしには目眩がしました。悪魔的な展開、大胆な伏線、短い話のなかで、ミステリの美味しい部分をぎゅっと詰め込んでいます。 青春小説であり、ホラーでもあり、SFとも言える作品。読み手によってまた違った印象を受けそうです。
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天才監督と称される女性に主役として指名された大学生が、学友らと映画を制作することとなった。だがその作品には深い意味が込められていて――。 最初はラノベチックな冗談めかした会話となごやかな雰囲気の場面が続くが、徐々に制作している映画の裏に潜む意味を解き明かそうとする、ミステリ...
天才監督と称される女性に主役として指名された大学生が、学友らと映画を制作することとなった。だがその作品には深い意味が込められていて――。 最初はラノベチックな冗談めかした会話となごやかな雰囲気の場面が続くが、徐々に制作している映画の裏に潜む意味を解き明かそうとする、ミステリー的な要素が増え始める。そして最後、予想を裏切られる結末。おもしろかった。個人的には二見と最原のボケツッコミが漫才っぽくてお気に入り。
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≪この小説はきっと,野崎さんという天才の隙間から染み出した仄かな明かりでしかない≫ あ,感想ですか? 読めばわかります. 読まずにわかるように説明しましょうか? では,本書をご用意ください. 私が隣で読み聞かせてあげます. ただ読んだだけの私には,なかなか説明しづらいもの...
≪この小説はきっと,野崎さんという天才の隙間から染み出した仄かな明かりでしかない≫ あ,感想ですか? 読めばわかります. 読まずにわかるように説明しましょうか? では,本書をご用意ください. 私が隣で読み聞かせてあげます. ただ読んだだけの私には,なかなか説明しづらいものでしたから. 漂うように読んだだけでしたから. あなたの感想を,私は聞きたいな. 明日の昼ご飯の参考くらいにはしますから.
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一気に読んだ。 作品の善し悪しではなく好みになるけれど、私の好みではあまりなかった。ストーリーが、というよりも文章が。誰にも感情移入はできなかったからか、結末もそうなのかーと流してしまうというか。 文字なり映像で人の脳を支配する、というホラーでもある設定が元々あんまり好きじゃ...
一気に読んだ。 作品の善し悪しではなく好みになるけれど、私の好みではあまりなかった。ストーリーが、というよりも文章が。誰にも感情移入はできなかったからか、結末もそうなのかーと流してしまうというか。 文字なり映像で人の脳を支配する、というホラーでもある設定が元々あんまり好きじゃないというのもあるのかもしれないなあ…。 面白くなかったわけでは決してなくて私の好みではなかっただけなので、別の作品を読んでみたいと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読もう読もうで3年経ってやっと読みました。 久しぶりのコメディ小説。楽しかったです。 野崎まどの他の作品は読んでいたので、ああ、お前ってこういう奴だったな。って展開で終わりました。 主人公、最初から殺される。 映画の部活。 映画監督の最早の彼氏が事故死。 彼氏がシナリオを書いていたから、映画をとりたいと、彼氏に似ていた俺に話が来る。 映画のコンテをみると何十時間と世界に引き込まれる。 最早の作る映画は、人格をも変えてしまう。 映画が完成した途端、最早は失踪。 俺は最早がなぜ失踪したのか突き止める。 最早の映画は人格をも変えてしまう。 最早は俺を死んでしまった彼氏に変えようとした。 そして、一緒に撮影している間に気持ちが変わり、俺の代わりを探しに失踪。 俺は人格を変えられてもいいと覚悟で人格が変わってしまう、最早が作りたかった映画を作った。 結局、その映画は最早によってみることを止められ、2人は付き合うことに。 翌日、映画のデートに行って最早から告げられる。 君は死んでいる。私が殺した。 風邪で寝込んだ時、ワザと君が見るように、みんなで作った月の海の本当の映画、アムリタのコンテを置いた。 もう一つ、最早が高校で作った映画を、医院生と名乗る女に見せられた。 これで最早のシナリオ通り、俺がアムリタを作った。 そうして、今から最早が作った映画で、俺は生き返る。
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