閉じた本 の商品レビュー
会話と独白のみの異色ミステリ。 まず、創元推理文庫にしては薄い……と思います。それと、「会話」と「独白」だけなので、スラスラ読めます。翻訳モノとしては、とっつきやすいほうですし、読みやすいです。 盲目の大作家ポール氏と共に、徐々に不穏な雰囲気を感じましょう。(眼がみえな...
会話と独白のみの異色ミステリ。 まず、創元推理文庫にしては薄い……と思います。それと、「会話」と「独白」だけなので、スラスラ読めます。翻訳モノとしては、とっつきやすいほうですし、読みやすいです。 盲目の大作家ポール氏と共に、徐々に不穏な雰囲気を感じましょう。(眼がみえないって、どんな感じなのだろうか。) 口述筆記のくだりは、個人的にはなかなか面白かったです。ダッシュ(―)の多用など、くせのある作家だなと思いました。書いてあることも、いまいち理解できたか疑わしい(笑)。 ただミステリとしては、伏線の収集の仕方が多少甘い節があったような。そう言われてみれば、の箇所があったものの、そこから真相へと飛躍しない伏線の張り方です。それでも、真相を聞いたら少し滅入りました。 サスペンス寄りのミステリでしょうか。そんな感じがします。 それでも、なかなか楽しめました。シンプルながらに。 村上貴史の解説も入っていて好きです。 (百石)
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表紙が怖い。 じっと見ると余計に怖くなる。 目の見えない状態でじっと会話に耳をすまして、相手の息遣い、仕草に「目を凝らす」ような小説。 会話だけで展開するために、ちょっとした口調の変化で最初に抱いた印象が何度も塗り替えられる。 居心地の悪い思いで読み進める内に強烈なパンチを食ら...
表紙が怖い。 じっと見ると余計に怖くなる。 目の見えない状態でじっと会話に耳をすまして、相手の息遣い、仕草に「目を凝らす」ような小説。 会話だけで展開するために、ちょっとした口調の変化で最初に抱いた印象が何度も塗り替えられる。 居心地の悪い思いで読み進める内に強烈なパンチを食らって、最後には見事に転がされた。
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★2か★3でちょっと考えて★2。 面白い瞬間もあるんだけれど、推理小説にありがちなガッカリ感がありました。
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