社会思想史を学ぶ の商品レビュー
本書は、社会哲学を専門とし 現在は、東京大学教授であるである著者が 近代以降の社会思想史について紹介する著作です。 著者は「近代主義の見直し」という問題意識の元に まず、80年代以降の思想界における混乱をコンパクトに解説。 続いて、ヘーゲル、アダム・スミス、...
本書は、社会哲学を専門とし 現在は、東京大学教授であるである著者が 近代以降の社会思想史について紹介する著作です。 著者は「近代主義の見直し」という問題意識の元に まず、80年代以降の思想界における混乱をコンパクトに解説。 続いて、ヘーゲル、アダム・スミス、ダーウィンなど 啓蒙・近代を推し進めた思想家たちを紹介し その「正の遺産」を振り返ると同時に、問題点も指摘します。 その上でアドルノ、ハタミなど 近代を見つめなおそうとした思想家や 「西欧」「啓蒙」に立脚しない思想家たちを紹介。 さらに、ガダマーや井筒俊彦らの成果を参照し、 対話と相互理解を通じた社会思想の見直しを提唱します 日本の現代思想に対する手厳しい評価 ネオコンによるレオ・シュトラウスの誤読 対話を進める理念としての「和」(≠「同」)の再評価 ・・など興味深い記述は多いのですが そのような個別の記述以上に印象深いのは 幅広いジャンル・時代の思想家を 一つのテーマの下に論じる本書全体の試みと そこから伝わる、思想史のダイナミズム・醍醐味です。 簡潔・平易ながらも偏狭な復古主義にも、夜郎自大な賛美に陥ることなく 社会思想の現在と、未来へ向けた壮大な道筋を示す本書。 公共哲学に興味がある方はもちろん、 一人でも多くの方に読んでいただきたい著作です。
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2010.7.4 2010.4.24 総論の入門という感じ。自分にとってはちょうど良かった。 近代欧米啓蒙主義の進歩史観から抜け出し、悲観的な相対主義にも陥らない「多元的なポスト近代」 市民社会と福祉国家 コスモポリタンとナショナリズム 宗教と根源悪 比較社会思想 グロー...
2010.7.4 2010.4.24 総論の入門という感じ。自分にとってはちょうど良かった。 近代欧米啓蒙主義の進歩史観から抜け出し、悲観的な相対主義にも陥らない「多元的なポスト近代」 市民社会と福祉国家 コスモポリタンとナショナリズム 宗教と根源悪 比較社会思想 グローカルという視座 【To Do】 新しいヘーゲル
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