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NOVA(1) の商品レビュー

3.6

57件のお客様レビュー

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    6

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

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2024/05/04

良作ぞろい。素晴らしいSFアンソロジー。 「社員たち」★★★☆☆ - 短いジョークSF。会社が地中に沈んだから掘る。 「忘却の侵略」★★★★★ - 理屈っぽい僕の妄想おバカSFかと思いきや、しっかりガチめのSF設定で満足。 - 地球はいま異星人に侵略されている。しかし、その侵...

良作ぞろい。素晴らしいSFアンソロジー。 「社員たち」★★★☆☆ - 短いジョークSF。会社が地中に沈んだから掘る。 「忘却の侵略」★★★★★ - 理屈っぽい僕の妄想おバカSFかと思いきや、しっかりガチめのSF設定で満足。 - 地球はいま異星人に侵略されている。しかし、その侵略者は誰にも観測されていない。姿を消すことができる?否、記憶を消すことができる。そんな異星人との戦い。 「エンゼルフレンチ」★★★★★ - ロマンチック宇宙SF。探査機に意識をコピーした後死んでしまった彼。 「七歩跳んだ男」★★★★★ - 史上初の月面殺人事件。月面基地に旅行に来た有名作家が殺された。 - ハードSFであり、都市伝説や陰謀論に騙されやすい作家が月面には大気があるというデマに騙されて基地から飛び出して死亡した…とみせかけた殺人事件。しっかりとミステリーになってて最高。 「ガラスの地球を救え」★★★★☆ - おばかSF。宇宙に浮かぶSCI-FIランド。展示物のひとつである実物大の戦艦ヤマトで、地球に襲い掛かる地球外生命体に波動砲をお見舞いする。 「隣人」★★★★☆ - 奇妙系グロSF。隣に引っ越してきた隣人は家で家畜を飼い始める。迷惑隣人は人間の姿をした怪物?徐々に狂っていく周りの人々と自分。 「ゴルコンダ」 ★★★★☆ - 不幸の手紙をパロディーしたライトなSFコメディ - 不幸の漢字が下手だったために「梓」になってしまい、先輩の奥さんの梓が増殖する。 「Beaver Weaver」 - 難解につき、スキップ。円城塔はいつだって難解。 「自生の夢」 - 既読 「屍者の帝国」 - 既読

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2024/03/30

すごく良い意味ですごく嫌な気持ちになった。 収録作品のすべてというわけではないが、SFならではの理不尽な恐怖を味わえる作品(しかも、完璧に現実味がなく、ありえないだろうという理不尽ではなく、身近な恐怖に立脚している)が多く、読了した日は震えて眠った覚えがある。 本格的な推理もの(...

すごく良い意味ですごく嫌な気持ちになった。 収録作品のすべてというわけではないが、SFならではの理不尽な恐怖を味わえる作品(しかも、完璧に現実味がなく、ありえないだろうという理不尽ではなく、身近な恐怖に立脚している)が多く、読了した日は震えて眠った覚えがある。 本格的な推理もの(ただしある意味王道SF)や幻想的な作品もあり、SFという大枠を愛する人にはひととおり読んでみて欲しいと思った。 特に「自生の夢」が好きだった。

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2023/10/31

北野勇作「社員たち」 小林泰三「忘却の侵略」 藤田雅矢「エンゼルフレンチ」 山本弘「七歩跳んだ男」 田中啓文「ガラスの地球を救え!」 田中哲弥「隣人」 斉藤直子「ゴルコンダ」 牧野修「黎明コンビニ血祭り実話SP」 円城塔「Beaver Weaver」 飛浩隆「自生の夢」 伊藤計劃...

北野勇作「社員たち」 小林泰三「忘却の侵略」 藤田雅矢「エンゼルフレンチ」 山本弘「七歩跳んだ男」 田中啓文「ガラスの地球を救え!」 田中哲弥「隣人」 斉藤直子「ゴルコンダ」 牧野修「黎明コンビニ血祭り実話SP」 円城塔「Beaver Weaver」 飛浩隆「自生の夢」 伊藤計劃「屍者の帝国」

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2020/07/19

田中啓文氏、「ガラスの地球を救え!」の超絶エキセントリック友愛ファンタジアにやられてしまった。偉大な出落ち感。

Posted byブクログ

2019/11/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1作品のみ既読。 後半4作品はワケワカメ系の大手だからね… あまり無理して作品の真意を追おうとすると ものすごく疲れるだけなんだよね。 哲学が絡む仕業もあると思うよ? イチオシは長い時を超えた恋が実を結ぶ 「エンゼルフレンチ」ね。 これは何かと殺伐とした救えない作品が多い中で 本当に救われる作品です。 ほかの作品は…スカが絡む(本当)が あったりとえげつないですので…

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2019/03/11

責任編集:大森望 社員たち(北野勇作)◆忘却の侵略(小林泰三)◆エンゼルフレンチ(藤田雅矢)◆七歩跳んだ男(山本弘)◆ガラスの地球を救え!(田中啓文)◆隣人(田中哲弥)◆ゴルコンダ(斉藤直子)◆黎明コンビニ血祭り実話SP(牧野修)◆Beaver weaver(円城塔)◆自生の夢...

責任編集:大森望 社員たち(北野勇作)◆忘却の侵略(小林泰三)◆エンゼルフレンチ(藤田雅矢)◆七歩跳んだ男(山本弘)◆ガラスの地球を救え!(田中啓文)◆隣人(田中哲弥)◆ゴルコンダ(斉藤直子)◆黎明コンビニ血祭り実話SP(牧野修)◆Beaver weaver(円城塔)◆自生の夢(飛浩隆)◆屍者の帝國(伊藤計劃)

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2018/11/13

やっぱりSFは短篇だなあ、としみじみ思った。 こういうアンソロジィだと、さらにそう思う。 大森望責任編集ということで、収録作品の質の高さは折紙付き。 どの作品も素晴らしく面白かった。 その中でも、やはり円城塔の存在感は格別。いやあすごいすごい。 あと、伊藤計劃も未完であるとはい...

やっぱりSFは短篇だなあ、としみじみ思った。 こういうアンソロジィだと、さらにそう思う。 大森望責任編集ということで、収録作品の質の高さは折紙付き。 どの作品も素晴らしく面白かった。 その中でも、やはり円城塔の存在感は格別。いやあすごいすごい。 あと、伊藤計劃も未完であるとはいえ、やはり文章力の高さには舌を巻いた。 異質だったのは田中哲弥だけど、まあ笑った笑った。 大森氏が近年行っている、SFを復権させようという活発な動きには、ほんと敬服するしかない。 SF好きな一読者として、出来る事は買って読んで、こうして感想を書くことくらいしかできないけど。 あとがきには、早くも次巻についての情報が記載されている。 期待すべきは、神林長平を筆頭にした豪華すぎる執筆陣! 今からワクワクが止まらないなあ。

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2018/11/06

P335の「この春が、初めて迎える春のような気がしたことは。この夏が、初めて迎える夏のような気がしたことは。この秋が、初めて迎える秋のような気がしたことは。この冬が、初めて迎える冬のような気がしたことは。この季節がそのどれでもないと思えたことは。かつてない暑さで、かつてない寒さで...

P335の「この春が、初めて迎える春のような気がしたことは。この夏が、初めて迎える夏のような気がしたことは。この秋が、初めて迎える秋のような気がしたことは。この冬が、初めて迎える冬のような気がしたことは。この季節がそのどれでもないと思えたことは。かつてない暑さで、かつてない寒さで、これまでに経験したことのない、その度ごとに新しい、かつて経験したことのない、冬1、冬2、冬3だと感じたことは」というセリフに心臓をわしづかみにされた。電車の中で目にして、頭の中がかきまわされて興奮して、自転車置き場に行っても自転車がみつからなくて、スーパーに寄っても満足に買い物ができなくて、1時間ぐらいぼーっとしてた。""

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2018/10/08

57:書き下ろしのSFアンソロジー。今回が初めてという作者さんが多く、作風もホラー風味からリリカルぽいのまで様々で楽しめました。「エンゼルフレンチ」と「ガラスの地球を救え!」がお気に入り。執筆交渉中として名前を挙げられた作家さんを見ると、続刊への期待ももりもりと高まります。

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2018/01/04

 果してここに収録されている短編はSFなのだろうか。  SFというにはS(科学)の占める割合が極端に少ない(あるいはまったくない)ようにも思える。  ファンタジーというか、超現実的というか。  筒井康隆氏のスラップスティック的作品と同傾向の作品が目立つ気もする。  まぁ、...

 果してここに収録されている短編はSFなのだろうか。  SFというにはS(科学)の占める割合が極端に少ない(あるいはまったくない)ようにも思える。  ファンタジーというか、超現実的というか。  筒井康隆氏のスラップスティック的作品と同傾向の作品が目立つ気もする。  まぁ、そんな筒井康隆氏も日本SFの元祖の一人として認知されているので、ここに収められた作品群もSFというカテゴリーに含まれてもいいのかも知れない。  SFということに拘らなければ結構面白い作品が多く収録されていた。  特にメタフィクション的な作品が面白く、その中でも飛浩隆氏の「自生の夢」が心に残った。  一番ダメだったのは円城塔氏の「Beaver Weaver」。  どうしても衒学的な印象が強く、乱暴な言い方をすれば、難しい単語を羅列して屁理屈をこねくり回せるだけこねくり回してみました、って感じがしてしまう。  その円城塔氏が完成させた故伊藤計劃氏の「屍者の帝国」は既読。  未完でありながら、群を抜いて面白くなりそうな予感を孕んでいる。  孕んでいるのだが、後を引き継いだのが円城塔氏なので、読むのが怖いんだよなぁ。

Posted byブクログ