複雑な彼 の商品レビュー
素敵な恋 イケメンと美女のよくある恋 うまくいくのかいかないのかって タイトルからすると ラストはなんだか拍子抜け そんなもんかなあ
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譲二が水上恒司で冴子が加賀まりこみたいなイメージで読んでたから実際の譲二見て見なきゃよかったって思ったんだけどこれがほぼ実話なのはすごい
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安部譲二なんだよねぇ❗ テレビに出てた頃の彼は好きにはなれなかったけど、若い頃は「痩せて」たんだろう。 もてる男とは想像もできなかったけど。 安藤組組員だとか。 安藤昇と菅原文太とか。 それに三島由紀夫。 現代では考えられない社会構造だ。
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▼「レター教室」でも思ったのですが、エンタメ系の三島小説、それも執筆当時の現代風俗モノは、読めば読むほど「ウディ・アレン風味」です。もちろんウディ・アレンさんが大活躍するのは1970年代ですから、相互に自覚的な影響は無いでしょう。三島さんは1970年に45歳で割腹自殺していますし...
▼「レター教室」でも思ったのですが、エンタメ系の三島小説、それも執筆当時の現代風俗モノは、読めば読むほど「ウディ・アレン風味」です。もちろんウディ・アレンさんが大活躍するのは1970年代ですから、相互に自覚的な影響は無いでしょう。三島さんは1970年に45歳で割腹自殺していますし。 ▼三島由紀夫「複雑な彼」。初出1966年。2020年3月読了。ヤクザから刑務所に入って、出所して作家になった安部譲二さんがモデルとなっていることでちょっと有名な一作。田宮二郎さんで映画化もされてます。 ▼1966年当時の風俗がピンと来るのは難しいですが、国際線のスチュワードの青年・宮城と、実業家のお嬢様・冴子の恋愛模様を描いた内容。といいながら内容は、宮城という青年の、10代の頃からの諸外国放浪、どこでもモテまくり、腕は強いし遺志堅固、底辺暮らしも闇社会も心得ているインテリ男、という不思議な魅力を描くことに執着した、チョット変わった小説です。 ▼でも全体には、実にエンタメです。1966年なんて、まだまだ日本の地方に行けば、明治大正とそう変わらない暮らしをしていたヒトもいた時代ですが、この小説は上流階級ばかり出てくる。気軽な小説。ルビッチ、ワイルダー、てなもンです。みんなオシャレで金持ちで、恋のテクニックを振るって騎士道よろしく戦います(笑)。それを作者は確信犯で、くだらなオモシロク描きつつ、純情上品な女子・冴子が、不思議なアウトロー感が魅力の宮城君に惚れていく心情をみずみずしく描く。このあたりのストレートで、かつテクニカルな語り口って、ほんとに開いた口が塞がりません。三島、うめえ。うますぎる。ずるい。 ▼と、褒めながら、大した小説でも無かった気がするんですが(笑)、内容以上に語り口が上質。ほんっとに上手い。素敵。惚れます。 ▼内容的には、恐らくモデルの安部譲二さんの履歴を、三島さんが妄想でブローアップしています。そして、そこに三島さんなりの理想妄想な男性像を作っているンですね。それはもうなんだか行間からモロバレです。三島さん自身は、「スーパー・ウルトラ・金持ちお坊ちゃま」で、親の金と名門の力で徴兵から逃げ、10代からホモで、恋愛にコンプレックスを抱き、肉体的にも貧弱で(作家として寵児になってから反動でボディビルに没頭)・・・つまり、この小説のスーパーヒーロー、宮城くんと、真逆です。 ▼宮城くんは、10代から気骨反骨肉体堅固、モトの育ちは良いが、常に体制に反逆し、実力一本で諸外国を放浪、アウトロー底辺暮らしでも実力発揮、女にモテまくり、ヤリまくり(笑)、女にモテても拘らず、知性品性語学力はスーパーマン並、男気ひとつで気ままに生きる好青年なんです。 ▼つまりは、三島さんの理想像なんでしょうね。そして、最後は泥沼化した末に、冴子との恋愛を終わらせて、何やら右翼愛国派らしき?活動に身を投じていく・・・。 ▼愉しく読めた三島エンタメ。連載雑誌はなんと「女性セブン」。ちなみにこの「複雑な彼」連載終了直後から、こんどは「女性自身」に「三島由紀夫レター教室」を連載しています。純文学だけでも20世紀の巨人なのに、ほんとにこの人は、日本語で小説を書かせれば天下無双だったんですね。すごいなあ。まあでも、金閣寺とか潮騒とか春の雪に比べれば、やっぱり全然、大した小説ではないです(笑)。気軽に楽しめるなんかヘンテコな小説。でもうまい。
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読んでいる間、モデルになった安部譲二の顔がちらついてしまい。 接吻する安部譲二、若干キザなことを言う安部譲二…。 確かに背中は広そうだけど。 スラスラ読めて、内容はともかく、文章はやっぱり三島で上手だなぁだし、おもしろいのに、安部譲二がどうも邪魔をする。 具体的な人を思い浮かべ...
読んでいる間、モデルになった安部譲二の顔がちらついてしまい。 接吻する安部譲二、若干キザなことを言う安部譲二…。 確かに背中は広そうだけど。 スラスラ読めて、内容はともかく、文章はやっぱり三島で上手だなぁだし、おもしろいのに、安部譲二がどうも邪魔をする。 具体的な人を思い浮かべると、自分の想像が入り込む余地がなくて、あまり没頭できませんね。 そうは言っても、安部譲二の解説は興味深くて、よかったです。
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第15回大四次之会の課題テーマ、「苦手な恋愛小説に挑戦」の流れで検索に引っかかった一冊。 久々の三島由紀夫作品で、今回は某女性週刊誌に連載されたという通俗小説。プライドの高い良家のお嬢さんと、精悍な背中が魅力的だが物騒な噂のある"複雑な"彼の恋物語が面白い。...
第15回大四次之会の課題テーマ、「苦手な恋愛小説に挑戦」の流れで検索に引っかかった一冊。 久々の三島由紀夫作品で、今回は某女性週刊誌に連載されたという通俗小説。プライドの高い良家のお嬢さんと、精悍な背中が魅力的だが物騒な噂のある"複雑な"彼の恋物語が面白い。 軽く読めるストーリィなのに、彼らの微妙な心情が手に取るようにわかる。つまらない言い方だが、やはり文章がとびきり上手い。どうしたって真似できない。読んでいるだけで幸せうっとりしてしまう小説にはなかなか出会えない。 登場人物も魅力的。複雑な彼こと宮城譲二くんの、実は単純で愛嬌のあることこの上なし。自分に忠実に思うままに生きて来たら、いつの間にか謎の多い男になってしまったとさ。そのお陰で困っていると語る彼を可愛らしいとさえ思う。 それにしても、『潮騒』が思い出されるような異質なラスト。通俗小説とは言え、三島先生はやはり三島先生だった。
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根幹のストーリーは変わったものではないのだけれど、 譲二の設定が良い意味でぶっ飛んでおり、楽しく読めた。 譲二のその後が気になる終わり方。 途中出てくるあのお方の使いは 著者の投影なのだろうかと勘繰ってしまうが、 それは考え過ぎなのだろう。
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格好いい男の人が出てくる小説が読みたかったので、 あれこれ探してこれを選びました。 本当は金閣寺とか潮騒から読まなきゃいけないですが 私は三島さんの、軽い感じの上品な小説が好きで 初の小説はこれを選んで見ました。 どこかに、皮肉と優しさ、慎ましさが香っていて 男性がたまらなく...
格好いい男の人が出てくる小説が読みたかったので、 あれこれ探してこれを選びました。 本当は金閣寺とか潮騒から読まなきゃいけないですが 私は三島さんの、軽い感じの上品な小説が好きで 初の小説はこれを選んで見ました。 どこかに、皮肉と優しさ、慎ましさが香っていて 男性がたまらなく格好良く、女性が頭が良くて。 いいですね。 良家の出身であるらしい謎めいた国際線パーサーの 青年に惹かれた上流階級の娘、冴子。 この男性は、とてもイイ男でモテるのですが 今の職業につくまでに、いろいろ経験してるよう。 女達も、何年経っても彼を想っている…。 そんなひと。 生きる世界が違うと言われそうなふたりが 異国の空の下で燃えるような恋をします。 男は彼女を抱きたいのに、どこかで自制して。 女は危ういと分かっていながら彼に惹かれてゆく。 でも、どうしても越えられない何かがあって 彼らはほろ苦い別離を選びます。 濃厚な場面はそんなにないのに、惹かれ合っていく 恋人同士の心の揺らぎと、抱き合った熱さがわかる。 舞台も背景も繊細に美しい言葉で書かれている。 むしろ通俗性もある作品なのに、汚らしくない。 恋の経過がどこか夢の中か舞台のような ひとときの幻のような気がするのですが いつか覚める恋だという予感があるのが たまりません。 シビアな現実認識がラストに効いているのが 三島らしいですね。 恋の焦慮と燃え上がる陶酔感が切ないまでに 存分に味わえて、面白かったです。
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角川は三島由紀夫のわりとポップな恋愛小説を色々文庫化してくれててすき。純白の夜とか不道徳教育講座とか。 なのに描写は深くて厚みがあって良い。 私は良くも悪くも今時の日本人なので冴子のような一時代前のブルジョアお嬢さまの自尊心の強さや貞操観念についてはよくわからないのだけど、 ...
角川は三島由紀夫のわりとポップな恋愛小説を色々文庫化してくれててすき。純白の夜とか不道徳教育講座とか。 なのに描写は深くて厚みがあって良い。 私は良くも悪くも今時の日本人なので冴子のような一時代前のブルジョアお嬢さまの自尊心の強さや貞操観念についてはよくわからないのだけど、 そこをリアルに描いてきててやっぱり凄いなと思った。 女心理解しすぎわろた 三島由紀夫のがちがち純文学もいいけど 上流階級のドタバタ恋愛モノもすきだな。 ポップなのに描写が美しいからいいのかな。
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※このレビューにはネタバレを含みます
三島のいわば本格的な純文学を揃えている新潮文庫に対して、中間小説風の軽い三島をラインナップさせているのが角川文庫だ。これも、そうした角川の三島コレクションの1冊。タイトルからして軽快だ。主人公の譲二の造形は初めからリアリティを半ば放棄しているし、一方の冴子の方は典型的なブルジョアのお嬢様という設定。譲二の最後の秘密は想像通りだし、結末もかなりに荒唐無稽だ。三島らしいシニカルな終わり方だともいえる。三島の絶妙な「軽み」を楽しむ小説。それにしても、ゲイの三島は女心を実によくわかっていると感心する。
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