シュガーダーク の商品レビュー
上官殺害の罪を着せられた元少年兵・ムオルが囚人として送り込まれたのは、森の中にある奇妙な共同墓地だった。墓地の穴掘りとして暮らし始めるムオルだったが、掘らされている墓穴は人のものにしては大きすぎる。一体なにを埋めるための墓穴なのだろうか? 夜の墓地で出会う墓守の少女・メリアや、昼...
上官殺害の罪を着せられた元少年兵・ムオルが囚人として送り込まれたのは、森の中にある奇妙な共同墓地だった。墓地の穴掘りとして暮らし始めるムオルだったが、掘らされている墓穴は人のものにしては大きすぎる。一体なにを埋めるための墓穴なのだろうか? 夜の墓地で出会う墓守の少女・メリアや、昼間に現れる「カラス」の口からムオルは墓穴に埋められるものの正体を知る。それの名前は、人類の天敵、ザ・ダークと呼ばれていた。 少年ムオルが恋心を抱いた少女のために人類の天敵と戦うストーリーかと思いきや、むしろザ・ダークやメリアなどが持っている謎を解きほぐしてゆくのが秀。事実、ザ・ダークに対しての対抗手段はほとんどなく、相対しても無残にやられているしか術がないのだ。いわばザ・ダークやメリアの有している謎を求心力として進む物語であり、情報開示の仕方が見事。特に「カラス」の配役は見事! 文章についてはやや気取った表現を取るところもあるが許容範囲内、好みにもよるか。 一方物足りなく感じたのは、ザ・ダークの描写があまりされなかったこと。ザ・ダークとはどういったものなのかといった事柄ついては、ザ・ダークの謎を求心力としているため余りなく描写されているが具体的な描写は「六つ足のある虎」や「総身を無数の剣で構成した、長い長い大蛇」など、簡素な描写にとどまっている。
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なんだろう。よかった……し、文章もとても読みやすかったけれど、なぜかあまり心の中に残らなかった。 ふぅーん、の一言で終わってしまう。続きが気になるとかもあんまりないし。 あんまり主人公に感情移入できなかったというか。謎の少年(?)の正体にちょっと引いたのもあるけれど……。 何がそう感じる原因なのかうまく説明できない。ただ、大賞と売り出されているほどのお話かな?とは思います。むしろ大賞として売り出さないほうが良かったのではと個人的に思ったり。続きが出てないところを見ると……。
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タイトル通り、甘くて暗い物語です。 化け物を狩る少女がヒロインですが、その戦いが衝撃的です。 爽快さは無く、ただ少女の悲痛な叫びとグロテスクな表現が綴られております。 しかし、だからこそ少年の一途な心、自分を犠牲にしてでも彼女を助けたいという強い気持ちがより感じられるんでしょ...
タイトル通り、甘くて暗い物語です。 化け物を狩る少女がヒロインですが、その戦いが衝撃的です。 爽快さは無く、ただ少女の悲痛な叫びとグロテスクな表現が綴られております。 しかし、だからこそ少年の一途な心、自分を犠牲にしてでも彼女を助けたいという強い気持ちがより感じられるんでしょうね。 その後の展開がとても気になるところで物語は終わります。 続きが出る日が来るのか、気になって仕方がないです(^_^)
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文句の付けようが無い作品だった。 共同墓地という設定が面白い。その設定の中で、不死の怪物、ザ・ダークがしっかりと生きていて良い。 シリアスな作品の中に、上手に恋が入っている。 とにかく素晴らしい作品だった。
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なんか雰囲気だけで★5にしてしまった。それぐらい、他のライトノベルとは違ったいい雰囲気の本作。 なんか表紙や序盤読んでるとすごい暗い感じなんだが、途中メリアと出会い、そして後半にいくにつれて主人公・ムオルが現状に抗いそして終盤で一気に返してくれるところが素晴らしい。 8、9割...
なんか雰囲気だけで★5にしてしまった。それぐらい、他のライトノベルとは違ったいい雰囲気の本作。 なんか表紙や序盤読んでるとすごい暗い感じなんだが、途中メリアと出会い、そして後半にいくにつれて主人公・ムオルが現状に抗いそして終盤で一気に返してくれるところが素晴らしい。 8、9割は暗い話なのに読み終わったあとこの物語を単なる暗い物語と思う人はいないだろう。
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“「おまえは誰だ?」 立ち上がりながら、少年は訊ねた。 フードの少女は相変わらず、不思議そうな視線で少年を見ていた。騒いだり怖がったりするようなことはないものの、彼女の心の中には戸惑いと興味が混在しているようだった。まるで道を歩いている最中、卵から雛が孵るところに出くわしたみたい...
“「おまえは誰だ?」 立ち上がりながら、少年は訊ねた。 フードの少女は相変わらず、不思議そうな視線で少年を見ていた。騒いだり怖がったりするようなことはないものの、彼女の心の中には戸惑いと興味が混在しているようだった。まるで道を歩いている最中、卵から雛が孵るところに出くわしたみたいに。 彼女は不自然なほど間を置いて、それこそ言葉が通じなかったのではないかと思うくらいの沈黙のあと...... 「メリア・マス・グレイブ<共通墓地のメリア>」 と、言った。 その単語の連なりが少女の名前だと理解できるまで、しばらくかかった。 「......メリア?」 確かめるように繰り返すと、彼女は小さくうなずいた。 続けて少年は訊いた。 「こんな時間に、一体何してる?」 少女は答えた。 「私は墓守り<グレイブキーパー>だもの」 たった一言ですべて説明が済んだかとでもいうように、彼女は——メリアはそれ以上何も言わなかった。” 最後まで読み終わってから最初の2ページに戻ってしみじみ。 黒いけど綺麗。 “「......メリア」 勝手に赤くなろうとする頬を肩で隠すようにしながら、ムオルは口を開いた。 「こないだも言った通り、オレがここに来たのは冤罪で、俺が囚人<オリッド>になっているのはおかしいんだ」 「......うん」彼女が静かに頷く。 「だから俺は、ここを脱走する。ここから出て行く。この穴が完成したら、さよならだ」 その言葉を理解したときメリアの顔に浮かんだ表情は、ムオルの予想していた反応の中で、二番目にすばらしいものだった。 「......うん......。そのほうが......あなたの為だわ」 ——驚きと、それから、悲しみ。 彼女が自分と別れることを悲しんでいる。少年はその事実に、加虐的な喜びさえ感じた。そして二番目にすばらしい反応は、一番楽な反応でもあった。都合の良い想像で申し訳ないが、もし行かないでと手を引かれて泣かれでもしたら、どうなってしまうかわからなかった。 けれどどちらにせよ、やるべきことは変わらない。 時間もない。 やるしかない。 今は囚人としての、最後の穴堀りを。 あとは計画がうまく行くことを、それから自分が耐えられることを、祈るのみだった。”
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墓堀少年と墓守少女のボーイ・ミーツ・ガールなダークファンタジー。 という割には微笑ましいような物語。あまり怖くもないし。 もう少しテンポ良く読ませてくれる文章なら、もっと面白いと思う。
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読後感が気持ちいい。クライマックスに向けての土台作りがうまいなー。でも、帯の触れ込みにはどれ一つとして共感できなかったですw
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えぐい描写も多いですが、その分初々しい恋愛の部分も際立っていて、総合的には描写の割にはそれほど重苦しくなかったような。個人的には、主人公のキャラがなよなよしてなくて良かったです。
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雰囲気がすごく好き。淡々としている。 ラノベとしてメディア展開してものすごく売れる感じではないかなぁ・・・萌えとか各種美少女取り揃えとかコメディとか一切無縁ですし。 大岩ケンヂさん作画で漫画化とかすごい俺得・・・GOTHが好きだったので期待。
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