司馬遼太郎 リーダーの条件 の商品レビュー
「坂の上の雲」の秋山兄弟など司馬遼太郎が書いたリーダーについて識者などが語り合う座談会です。 印象に残った言葉としては、作家の関川夏央さんの「司馬さんは体質として青春小説の作家であるということです。明るく前向きで、坂道を上っていくような人間を好む。だから竜馬のようなキャラクター...
「坂の上の雲」の秋山兄弟など司馬遼太郎が書いたリーダーについて識者などが語り合う座談会です。 印象に残った言葉としては、作家の関川夏央さんの「司馬さんは体質として青春小説の作家であるということです。明るく前向きで、坂道を上っていくような人間を好む。だから竜馬のようなキャラクターが好きなんです。」などがあります。 「坂の上の雲」はまだ読んでないので、いい予習になりました。
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奥付をみると奇しくも2009年の今日(11月20日)に第1刷発刊と記されていた。ちょうど10年前の本だ。 といっても、本書の内容は、司馬遼太郎の作品で取り上げられている歴史を作ったリーダーたちについて、真の歴史好きのメンバーが語り合う座談会の内容が収められたものであり、10年たったからといって全く古さは感じない。 リーダー論に関わる話であるので、時の首相・小泉首相という名前が出てきた一行くらいが一瞬、違和感を感じたくらいだ。 4つの座談会が収められていて、最初の座談会のテーマが、「日本のリーダーの条件」、2つ目は「司馬遼太郎が愛した日本人」、そして3つめの座談会と4つ目の座談会は、特に「坂の上の雲」についての座談会となっていた。 3つ目の座談会では、当時の文春のアンケートで、「日本を見つめ直す最良の歴史書はなにか」というアンケートで「坂の上の雲」がトップとなったことやNHKドラマ化の経緯からこの座談会が行われたようで、国家のありようなどを中曽根元総理などもメンバーに加えて語り合われている。 4つ目については、「坂の上の雲」の主要人物、秋山兄弟、東郷平八郎、児玉源太郎の子孫が集まっての語らいとなっている。 自身としては、最初の2つの座談会が非常によかった。やはり歴史を愛する人が歴史を語り合うのを聴く(=読む)のは本当に面白い。博識であるが、それをひけらかしあうのではなく、司馬遼太郎という作家、その作品、そこに登場する人物を共通テーマとして語るということで、深みが増してくるというか、語り手のメンバーも至福のひと時を味わっているかのようである。 司会の半藤一利氏も、司会にのみ埋没していられなかったようだ(笑)。 日本のリーダーということで、幕末のリーダーが次々と登場する。坂本龍馬、勝海舟、西郷隆盛、大久保利通、桂小五郎、土方歳三、高杉晋作、大村益次郎、河井継之助などの面々、それに「坂の上の雲」の登場人物らだ。 座談会メンバーが選ぶ好きなリーダー5人というコラムもあったが、それぞれのメンバーが選ぶ5人も、かぶっている人物も多少いるものの、人によって人選は違うから面白い。 司馬さんに「誰が好きか」というような質問をした際の答えとして「誰と決めることはできない」という趣旨の答えが印象的だった。「人それぞれによいところも悪いところもあり、人それぞれだ」と。「時代によってリーダーは変わる」とも。歴史は、さまざまな個性によって編まれているのだなと改めて実感できた。 司馬さんのスタンスについて語り合われているところも興味深かった。司馬さんは関西出身で、家康よりも秀吉というように関西ひいきがあるという見方(笑)。また、型にはまったエリートより型破り的な人物を好むという関西人気質が現れているような評価もあった。 特になるほどと思ったのは、新聞記者出身の司馬さんとしては、世にあまり知られていない人物を取り上げて、その本質を世に示し、たちまちヒーローにしてしまうのがあたかも新聞のスクープを取るスピリットに近いといった意見だ。坂本龍馬や、大村益次郎は、司馬小説によって有名になったのだということを知り、司馬さんの小説の力の凄さを改めて知った次第である。
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司馬遼太郎、最近は読んでいないな。一時は読んでいたと思う。印象に残っているのは『竜馬がゆく』と『風の武士』か。『坂の上の雲』は一巻のみ。『翔ぶがごとく』も『花神』も『世に棲む日日』も読んでいない。本書に述べられたことから、まだまだ読んでいない作品、読んでみたい作品があるものだな、...
司馬遼太郎、最近は読んでいないな。一時は読んでいたと思う。印象に残っているのは『竜馬がゆく』と『風の武士』か。『坂の上の雲』は一巻のみ。『翔ぶがごとく』も『花神』も『世に棲む日日』も読んでいない。本書に述べられたことから、まだまだ読んでいない作品、読んでみたい作品があるものだな、と思った。
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司馬さんの有名な作品はだいたい読みました。「俄」と「尻淡え孫市」は知りませんでした。面白そうなので、今度読んでみます。
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[ 内容 ] 『坂の上の雲』の秋山兄弟、『世に棲む日日』の高杉晋作、『翔ぶが如く』の西郷隆盛、『竜馬がゆく』の坂本竜馬…。 大転換期を迎えた今こそ、国民作家が愛した救国の指導者たちは輝きを増す。 その魅力を半藤一利、磯田道史、関川夏央、田中直毅らが語り尽くす―。 [ 目次 ] 大座談会1 司馬遼太郎日本のリーダーの条件(半藤一利/吉田直哉/田中直毅/関川夏央/磯田道史)(「天の意思」が命じた―坂本竜馬、勝海舟;政治における悪の効用―西郷隆盛、大久保利通、桂小五郎 ほか) 大座談会2 司馬遼太郎が愛した日本人(半藤一利/山内昌之/磯田道史/水木楊)(知謀のひと―竹中半兵衛、大村益次郎、秋山真之;トップの男―織田信長、島津斉彬、西郷隆盛 ほか) 大座談会3 偉大なる明治の「プロジェクトX」(半藤一利/中曽根康弘/櫻井孝頴/尾崎護) 大座談会4 秋山兄弟、東郷、児玉の子孫大集合(秋山哲兒/大石尚子/東郷宏重/穂積重行) 『竜馬がゆく』『坂の上の雲』に見る指導者の条件(鴨下信一)(指導者の能力―秋山真之のアカウンタビリティー;指導者の仕事―東郷平八郎が示した「最終目標」 ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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昨年はNHKの大河枠がひたすら司馬遼太郎に染まった1年であったということで。良くも悪くも司馬氏の歴史観は日本人の根底に多かれ少なかれ流れているのだと実感。氏の小説中の人物はあくまで「司馬氏が見た○○」であることを忘れるべきでないわけだが、それをある程度客観的に分析している本と言え...
昨年はNHKの大河枠がひたすら司馬遼太郎に染まった1年であったということで。良くも悪くも司馬氏の歴史観は日本人の根底に多かれ少なかれ流れているのだと実感。氏の小説中の人物はあくまで「司馬氏が見た○○」であることを忘れるべきでないわけだが、それをある程度客観的に分析している本と言える。司馬作品ファンでもこれを一読するとまた新鮮な気持ちで作品を読みなおせると思う
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この本を「あるべきリーダーの姿」を模索して買ってしまった人は拍子抜けするかも(だいいち、リーダーについて語り合っているのは最初の一章のみ)。司馬遼太郎ファンが「司馬さんが本当に好きだったのは誰だと思う?」と、きゃっきゃいいながら語り合っているファン交流会の議事録のような本であり、...
この本を「あるべきリーダーの姿」を模索して買ってしまった人は拍子抜けするかも(だいいち、リーダーについて語り合っているのは最初の一章のみ)。司馬遼太郎ファンが「司馬さんが本当に好きだったのは誰だと思う?」と、きゃっきゃいいながら語り合っているファン交流会の議事録のような本であり、誰も口角泡を飛ばして「理想のリーダー」など論じていないからだ。ただ、おしゃべり会といっても、揃った論客が歴史マニアばかりなので、史実や雑学が次から次へと飛び出してきて飽きない。座談会の傍らに座って、楽しそうにおしゃべりをする老人立ちを眺めているような気分になれる本。
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司馬遼太郎さんの本を読んだ人は読まなくてもよし。 龍馬がゆく、坂の上の雲を読んだことのない人は読まない方がいい。
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文藝春秋の大座談会と鴨下信一氏の書下ろしからなる作品である。 主に半藤一利さんが司会役をつとめ、テーマは、司馬遼太郎 日本のリーダーの条件、司馬遼太郎が愛した日本人、偉大なる明治の「プロジェクトⅩ」、そして、秋山兄弟、東郷、児玉の子孫大集合の大座談会と、『竜馬がゆく』『坂の上の...
文藝春秋の大座談会と鴨下信一氏の書下ろしからなる作品である。 主に半藤一利さんが司会役をつとめ、テーマは、司馬遼太郎 日本のリーダーの条件、司馬遼太郎が愛した日本人、偉大なる明治の「プロジェクトⅩ」、そして、秋山兄弟、東郷、児玉の子孫大集合の大座談会と、『竜馬がゆく』『坂の上の雲』に見る指導者の条件が鴨下氏の書き下ろしだ。 司馬さんの作品をこよなく愛する人々が座談していて、司馬さんがどういう思いで作品を積み重ねてこられたかなど思い思いに語っている。 鴨下さんが言った、司馬さんを再読、三読することが、より司馬さんの言いたかったことを深く理解できるのでるとの言葉が印象的だった。
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「よき夢をみさせようぞ」秀吉の口癖117 指導者の能力1.説明能力 2.最終目標 3.人を集める 極端なコトバに踊る日本人74
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