丸太町ルヴォワール の商品レビュー
私的裁判「双竜会」にて行われる騙し合い、化かし合い、手に汗握る弁論バトル。次はどんな手でいくのかどんな証拠が飛び出すのかとわくわくしました。逆転裁判のノリですね。 畳み掛けられるどんでん返しの最中では、そんなんありか!と思いつつも、最後は綺麗にまとまり納得。ミステリ好きもそ...
私的裁判「双竜会」にて行われる騙し合い、化かし合い、手に汗握る弁論バトル。次はどんな手でいくのかどんな証拠が飛び出すのかとわくわくしました。逆転裁判のノリですね。 畳み掛けられるどんでん返しの最中では、そんなんありか!と思いつつも、最後は綺麗にまとまり納得。ミステリ好きもそうでない人も楽しませようというサービス精神が強く感じられました。 読んでる途中でそれぞれの戦う理由に共感しきれず、こいつらなにやってんだろうという醒めた気分になっていたところもありましたけども、最終的には物語にどっぷりはまり楽しめました。
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おもしろいというか新しい!という意味で☆×5。 ジャンル分けするならミステリになるんでしょうね。 私ってしゃべくりモノが好きだったんだな〜と気づいた。 (「しゃべくり探偵」の“なんでやねんワトソンくん”“そうやがなホームズくん”みたいなのは違う) この本は知ボケが多いけど、西尾維...
おもしろいというか新しい!という意味で☆×5。 ジャンル分けするならミステリになるんでしょうね。 私ってしゃべくりモノが好きだったんだな〜と気づいた。 (「しゃべくり探偵」の“なんでやねんワトソンくん”“そうやがなホームズくん”みたいなのは違う) この本は知ボケが多いけど、西尾維新の化物語シリーズみたいな言葉遊びだったり、オタクネタであったり、シモいことも合わせて言っちゃうようなノリがいいな〜。でも登場人物達みんな頭よいし。ストーリーよりも言葉の応酬に心惹かれてしまった本でした。
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”丸太町ルヴォワール”円居挽著 講談社BOX(注意:2009/11/15発売) (文庫版が2012/09/14発売済) ・・・祖父殺しの嫌疑をかけられた御曹司、城坂論語(しろさかろんご)。彼は事件当日、屋敷にルージュと名乗る謎の女がいたと証言するが、その痕跡はすべて消え失せてい...
”丸太町ルヴォワール”円居挽著 講談社BOX(注意:2009/11/15発売) (文庫版が2012/09/14発売済) ・・・祖父殺しの嫌疑をかけられた御曹司、城坂論語(しろさかろんご)。彼は事件当日、屋敷にルージュと名乗る謎の女がいたと証言するが、その痕跡はすべて消え失せていた。そして開かれたのが古(いにしえ)より京都で行われてきた私的裁判、双龍会(そうりゅうえ)。艶やかな衣装と滑らかな答弁が、論語の真の目的と彼女の正体を徐々に浮かび上がらせていく。 ・・・”私的裁判双龍会”とありますが、イメージとしては普通の裁判と変わりがないように思いました。 いくつくかの演出を際立たせるために私的裁判にしたのかと。 どんでん返しに次ぐどんでん返しの連続。 最後半にあるセリフがこの本の内容を表しているかと。 ”ウチらの使う技の一つ一つはもうありふれていて、誰でも知ってるもんや。せやけど、お客さんに見たい夢を見せるのは技じゃなくて腕や。” 幻の女、遠隔殺人、性別誤認等を複合して見せている本作をうまく表したセリフでした。 ・・・尚、本作は文庫版も発売済み。また、続編として”烏丸ルヴォワール”と”今出川ルヴォワール”が発売済。 文庫版を買って、続巻の文庫化を待つ方が賢かったかも。(笑)
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ちょっとからかわれているのかと思うような 畳みかけるようなどんでん返し 面白かったけど、疲労感もたっぷり。 ちと、疲れました。 だってマトリョーシカみたいに次々でてくるんだもの。 図書館が購入した本はBOX入りなんだけど、 驚いたことにBOXが切り刻んで真っ赤な...
ちょっとからかわれているのかと思うような 畳みかけるようなどんでん返し 面白かったけど、疲労感もたっぷり。 ちと、疲れました。 だってマトリョーシカみたいに次々でてくるんだもの。 図書館が購入した本はBOX入りなんだけど、 驚いたことにBOXが切り刻んで真っ赤な表紙に 貼り付けられるという 残念がことになっていた。 これって。。。。本を大切にしましょうという気分にさせてくれるな。 だから文庫にしてよ、って言ったのに・・・
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残念ながらノれませんでした。 仕掛けとしては結構すごい事をいろいろやっていて、途中「あっ」と驚かされたり、ページを遡って読み返したりという事が何度もありました。変格的な法廷もので好きな雰囲気ではあるので、途中で興奮する事もしばしばあったのですが、結局ノりきれず... 「美人」...
残念ながらノれませんでした。 仕掛けとしては結構すごい事をいろいろやっていて、途中「あっ」と驚かされたり、ページを遡って読み返したりという事が何度もありました。変格的な法廷もので好きな雰囲気ではあるので、途中で興奮する事もしばしばあったのですが、結局ノりきれず... 「美人」「頭がいい」「名家」等の言葉でガチガチに組み上げられたキャラクター達の言動と展開は、先走りすぎたり独りよがりだったりと、読んでいる身には実感が伴わず、作者が描きたかったであろう物語は伝わってきませんでした。 なんだか、知識はあって頭はいいけど経験が追いついていない人の文章を読んでいるような気分。このプロットで他の人が書いてくれたらなぁ、なんて思いました(中西智明の『消失!』を読んだ時もそう思いました)。 なんかすごく偉そうな事を書いてしまいましたが、単に自分に合わなかっただけで、とても熱量のある作品です。なので、はまる人には面白い作品であると思います。 ※あとで知ったのですが、最近発売された文庫版では大幅に加筆修正がされているようで、作者インタビューを読む限りでは御本人もその辺りを意識されているようです。文庫版も読んでみたいと思います。それくらい求心力のある作品である事は確かです。
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講談社BOXで出た後で文庫化されたので、ミステリとしても期待できるのかと思い、手に取った。 達也は大学時代の先輩、流に呼び出され、祖父殺しの容疑を掛けられた論語という少年の弁護をすることに。ただし、引っ張りだされたのは法廷ではなく、双龍会とよばれる私的裁判所だった! 論語はその日ルージュという女性に出会ったのだという。だが、敵対する叔父に証拠は次々消され、本人の目撃証言が残るのみで、弁護は難航する。そんな中、相手方の落花が、自分がルージュであると突然名乗りを上げー やっぱりちょいオタ向けだ。キャラやコスプレ感、くるくる変わる視点。 悪くはないが、ミステリとして捉えるのはちょっと抵抗が。 流が実は女だったり、本当のルージュは落花の妹であったり、ささやかなどんでん返しを繰り返し、大前提となる設定までも信用していいのか、慎重になってしまうのだ。
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祖父殺しの嫌疑をかけられた少年・論語を巡っての私家版法定小説。 京都特有の怪しげな空気が立ち込めているが中身は論理爆発のロジックミステリ。 終盤のドンデン返しの連続をどう捉えるかが評価の別れるところだねー。 あれを成立させた作者の力業には脱帽するものの、それぞれの着地点には違和感アリアリで、カタルシスは50点かな。 要はそこに到るまでのすべてが叙述トリックの伏線なわけで、読み返すのも一苦労、って読み返してないけど(笑) 次作も買ってあるので期待を込めての70点(100点満点)
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2011年版本格ミステリベスト8位。何か、面白くなかったわけじゃないけど、結局理解できてないというか、ついていけてないというか。流じゃないけど、龍樹家といい、論語といい、達也といい、持って生まれた人にはかなわないのだ。敗北感を感じる。最後のくだりは結局意味が分からない。論語と撫子の恋愛はうまくいってほしいけど。こういう雰囲気がそんなに好きじゃないのかな。
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2作目から読んでしまったため、大きなカラクリはわかっていたのに、充分過ぎるほど楽しめた。どんでん返しに継ぐどんでん返し?!登場人物達が皆頭脳明晰なのに、キャラがかぶっていないし、それぞれが見事に生き生きと描かれていて見事というしかない。
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祖父殺しの嫌疑をかけられた城坂論語は、変幻自在の論客が丁々発止の応酬を繰り広げる私的裁判"双龍会"の被告となる・・・容疑を解くためではなく、事件当日、屋敷の一室で二人きりの甘く濃密な時間を過ごした謎の女性"ルージュ"と再開する、ただそれだけ...
祖父殺しの嫌疑をかけられた城坂論語は、変幻自在の論客が丁々発止の応酬を繰り広げる私的裁判"双龍会"の被告となる・・・容疑を解くためではなく、事件当日、屋敷の一室で二人きりの甘く濃密な時間を過ごした謎の女性"ルージュ"と再開する、ただそれだけのために・・・ 新人作家のデビュー作だとは思えません。読み終わった後はもう感無量! 講談社BOXなんてラノベだろ!とバカにしてたんですけど、考えが変わりました。やっぱり偏見を持たずに色々読んでみるもんですね。 確かに厨二臭さも少しあったり、やり過ぎな気がするところもありますが、それらを含めて面白かった。いかにも現代的な作品ていう感じです。
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