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ガラスの街 の商品レビュー

3.9

32件のお客様レビュー

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2013/11/25

小説家と小説、小説と小説に登場する人物。小説と世界。ポール•オースターってこういう小説を書く人だったのか。 夢「言語のない物、物の無い言語の世界」

Posted byブクログ

2013/10/06

謎の電話によって探偵業を引き受けた作家が、仕事にのめりこむあまり、自分をなくし、消えて行く物語。 ロジカルな説明はないし、意外な展開だけど、ふんふん読まされてしまうのはさすが。 むかーし読んだのの新訳だけど、こんな話だったんだな。 途中、ドン・キホーテをひいたり、ことばと事物...

謎の電話によって探偵業を引き受けた作家が、仕事にのめりこむあまり、自分をなくし、消えて行く物語。 ロジカルな説明はないし、意外な展開だけど、ふんふん読まされてしまうのはさすが。 むかーし読んだのの新訳だけど、こんな話だったんだな。 途中、ドン・キホーテをひいたり、ことばと事物のずれみたいな話が出てきて、哲学っぽい。それが、たぶん話の鍵になっている。 でも、謎の依頼人夫婦はどこいったんだろう。

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2013/08/07

探偵と間違われた一本の電話から始まる物語。 ポール・オースターは世界と真面目にかかわることを一切、ほんの少しもあきらめてはいないんじゃないかと思える。 「最後の物たちの国で」とこれを読んで思った。 柴田元幸さんの新訳です。

Posted byブクログ

2013/06/01

カフカ的な不条理な展開や大きな謎を放置したまま終わる感じが村上春樹とそっくりで、ポストモダン文学というのですか、そうですか。P・オースターの文章を評する際によく用いられる「透明感あふれる瑞々しさ」という感覚はあまり感じられなかった。藤本和子や村上春樹の翻訳は好きなのに、柴田元幸の...

カフカ的な不条理な展開や大きな謎を放置したまま終わる感じが村上春樹とそっくりで、ポストモダン文学というのですか、そうですか。P・オースターの文章を評する際によく用いられる「透明感あふれる瑞々しさ」という感覚はあまり感じられなかった。藤本和子や村上春樹の翻訳は好きなのに、柴田元幸の翻訳が肌に合わないのはどうしてだろう。装丁はすごく綺麗ですね。

Posted byブクログ

2013/01/08

人はあっという間に衰退していくもの。そして世の中は、驚くほど人に関心を持っていないものなのかもしれない。

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2012/10/01

筋がどうしたとか、登場人物がどうだとか、そういう楽しみ方とは違った作品。ニューヨークの風景と軽快な文章、それだけでも味わえる。

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2012/09/15

オースターの作品は一言でいうと"自己探求"に尽きると思う。作中の、名前による自己意識の変化は興味深い。

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2012/07/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ポール・オースターは『幻影の書』しか読んだことがなかった。文章がぎっしりとつまっていてすこし難しかったから、ちょっと敬遠して、その後ほかの作品を読む機会がなかった。 でもこの『ガラスの街』はすごく好き! 言葉や小説、アメリカという国、主体…などいろいろな問題に目を向けているようだけれども、 物語性があって読みやすく、感情も添わせることのできる小説でした。 ピーター・スティルマンの独白が一種のきらめきのような。 バベルの塔やコロンブスの卵、 ハンプティ・ダンプティやドン・キホーテについて 語られているのがおもしろかった。 それからいちばん読むべきは語り手の位置かな。 語りの在りようがもっとも虚構だったから。 時間ができたらもう一度読む。

Posted byブクログ

2011/04/23

柴田元幸氏の再翻訳版。 探偵小説の枠組みを使って書かれた、 ポストモダンで透明感のある迷宮に迷い込む。 自己の存在の不確実性、不条理、喪失感を描いたメタな作品。 イイ作品、イイ作家である。

Posted byブクログ

2011/01/25

これはたぶん、探偵小説にみせかけた、実験小説だ。 作者が登場しちゃう…なんて、ある時代の日本の漫画みたいな小技(?)が飛び出つつも、スタイリッシュで謎めいた雰囲気を持った小説。柴田元幸先生の翻訳が、ハードボイルドでカッコいい。 装丁のおしゃれさもあって、つい「ジャケ買い」な...

これはたぶん、探偵小説にみせかけた、実験小説だ。 作者が登場しちゃう…なんて、ある時代の日本の漫画みたいな小技(?)が飛び出つつも、スタイリッシュで謎めいた雰囲気を持った小説。柴田元幸先生の翻訳が、ハードボイルドでカッコいい。 装丁のおしゃれさもあって、つい「ジャケ買い」ならぬ「ジャケ読み」してしまう一冊です。

Posted byブクログ