凶悪 の商品レビュー
拘置所の死刑囚が、他にも未解決殺人事件に関与していると記者に伝え、綿密な取材で事件を明らかにしていくノンフィクション。 恐ろしすぎて、途中挫折。隣人がそうだったら、と思うと安心安全な日本ではないのだと改めて思う。
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怖い話のオチなどで「結局一番怖いのは人間だったとさ。ちゃんちゃん」みたいなのがあるが、そんな言葉で片付けられないほどに恐ろしく、しかも事実ということがさらに恐ろしい。 電車の同じ車両にこんな奴が乗っているかもしれない、今すれ違ったのがこんな奴かもしれない、レジ待ちで自分の後ろにこ...
怖い話のオチなどで「結局一番怖いのは人間だったとさ。ちゃんちゃん」みたいなのがあるが、そんな言葉で片付けられないほどに恐ろしく、しかも事実ということがさらに恐ろしい。 電車の同じ車両にこんな奴が乗っているかもしれない、今すれ違ったのがこんな奴かもしれない、レジ待ちで自分の後ろにこんな奴が並んでいるかもしれない。怖すぎる。 記者の、常に冷静で、すべてに裏取りしていく姿は、仕事している人間として尊敬しかない。仕事をする姿勢が本当に素晴らしいな。
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貴志祐介『黒い家』を彷彿させるようなノンフィクション作品。人間をあたかも商品のように扱い、そこから金を得ていくという、資本主義社会ならではの現象を浮き彫りにした事件。社会の闇に立ち向かう記者の執念深さと真摯な姿勢が本書から伝わる。
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先生のなんとも無害そうにみえたのが一番ゾッとした。 ドラマのような内容で犯罪にどっぷり浸かっているような人が先生と従われ、見方によったらいい人で。人の親なのがノンフィクションだからこその怖さがあった。
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「人知れず老人の資産を食い物にしているブローカーをいっぱいしっているよ」 行方不明の人の中には食い物にされている人がいるのだろうか、怖い!!
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徐々に解明されていく倫理観なき金の亡者の恐ろしさや、生きるに瀕した人間の愚かしさが痛々しい。ただ、死刑に処すべきと断罪するのは著者の傲慢さではないのか?
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報道が犯人を追い詰める、記者の確実な取材が形になった。 まさに報道、しかも週刊誌が一人の死刑囚の言葉を信じて、本当の悪人を炙り出す、雑誌の意義を存分に発揮している。 しかも文章が理路整然としていて、妙な正義感を出さない感じも、今まで読んだノンフィクションより好き。 面白かっ...
報道が犯人を追い詰める、記者の確実な取材が形になった。 まさに報道、しかも週刊誌が一人の死刑囚の言葉を信じて、本当の悪人を炙り出す、雑誌の意義を存分に発揮している。 しかも文章が理路整然としていて、妙な正義感を出さない感じも、今まで読んだノンフィクションより好き。 面白かったです。
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告発者がならず者で塀の中という特殊事情から苦悩とか駆け引きとかあるのかと思いきや結構淡々と進む。筆者の目的や信念などが良くわからなかった。
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世の中には殺人を犯しても、平然とした顔をして生活している輩がいる。 言葉にするのは簡単で、フィクションでそんな人達は沢山いる。 でもこれはノンフィクション。小説とは違う、生々しい空気が常に漂っている。そして、真実が明らかにされ、逮捕に至るまでには、実際、膨大な時間が費やされる。...
世の中には殺人を犯しても、平然とした顔をして生活している輩がいる。 言葉にするのは簡単で、フィクションでそんな人達は沢山いる。 でもこれはノンフィクション。小説とは違う、生々しい空気が常に漂っている。そして、真実が明らかにされ、逮捕に至るまでには、実際、膨大な時間が費やされる。 その年単位の期間、始めた時と同じくらいの熱量を維持出来るのは並大抵ではないと思う。裏付けをちゃんと取り、手筈を整えでここまで来れた事が凄いと思った。 ジャーナリストとして鏡だったかどうか、振り返って初めてわかるのもまた事実。 大罪を犯しても後悔の念に駆られている人は意外と少なくて、必ずお金は絡み、どうすれば罪を逃れる事が出来るのかに苦心している。嘘で塗り固め、ありとあらゆるもののせいにして、娑婆で人生を終えたい。 そういう輩に有終の美が訪れる事が無いように、司法、警察、そしてジャーナリストには頑張っていただきたい。
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死刑囚が塀の中から余罪を告発したことからその様々な事件を追究していく犯罪ドキュメント。なんと犯罪計画まであった。その詳細が書かれている。人を道具のようにしか思わない、必要なくなったら殺せばいい、そんな極悪な人物がこの世には存在する。その怖さを知らされた。人間て縁ですよね。こういう...
死刑囚が塀の中から余罪を告発したことからその様々な事件を追究していく犯罪ドキュメント。なんと犯罪計画まであった。その詳細が書かれている。人を道具のようにしか思わない、必要なくなったら殺せばいい、そんな極悪な人物がこの世には存在する。その怖さを知らされた。人間て縁ですよね。こういう極悪人に縁してしまい被害にあってしまう人、ただし他人事ではないのかもしれない。いつどこで何が起こるかは誰にも分からない、人生何が起きるか分からないから。この一冊にあるように、お金絡みの事件がほとんどかもしれないけど、こういった人物が存在するこの世で生きる限り、慎重に生き抜きたいものだと考えさせられた。
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