化身 の商品レビュー
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ホラー大賞受賞作『化身』を目当てで表紙をめくったら、他にも2作収録されていた。 『化身』は、王道ホラーとは一線を画した空気を常に纏っていて、静かながらも周囲の“色”がよくわかるような、そんな作品。 人間が異型になる、という描写が苦手ではあるが、“前向きな変態(変わるという意味で)”だと思うとすんなりと読むことができた。 あとは、残り2作『雷魚』『幸せという名のインコ』であるが、これらがとても良かった。 映像として想像しやすく、どんどんと読み進められる。これらもまた王道ホラーとは違う肌触りで、3作全てが異なった後味で締めくくられているので、1冊の本としての満足度が高かった。
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第16回日本ホラー小説大賞受賞作品だが、一般的なホラーのイメージよりも幻想小説の趣が強い。 他にも二篇収録しているが、そちらは都市伝説やペットのもたらす怪異が主になっている。 「雷魚」は怖いながらも切なく、「幸せという名のインコ」は身につまされつつもぞわりとさせる。
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第16回日本ホラー小説大賞。 なぜ林真理子さんが選評委員なの?? 「化身」 これってホラー扱いなんだ、と思ってけど人物が変化していくのに戸惑わないのが夜市と共通してて、あれ、戸惑ってる自分がおかしいのかな?と思ってしまった。簡単に言ってしまえば人が環境に適応し身体機能や能力を進化、変化させていくという話だけど、描写が生き生きとしていてジャングルの鮮やかさ、動物や人物の動きをいきいきと描いていて世界に引き込まれた。 「雷魚」 結構すき。 「幸せという名のインコ」 鬱々としてるし株の話が長い。主人公の心情が描かれているはずなのに淡々としていて、読むのに時間がかかってしまった。
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ホラー大賞を獲ったという表題作もなかなかホラーというか妙な味わいの作品だけど、個人的には残りの2作がなかなか良かった。 だってオカメインコ可愛いじゃん。こいつこんなに懐くのか。鳥類ってうんこ適当にするからムカつくけど、犬が一番割を食ってて、猫もけっこう好き勝手やってて、鳥はホント...
ホラー大賞を獲ったという表題作もなかなかホラーというか妙な味わいの作品だけど、個人的には残りの2作がなかなか良かった。 だってオカメインコ可愛いじゃん。こいつこんなに懐くのか。鳥類ってうんこ適当にするからムカつくけど、犬が一番割を食ってて、猫もけっこう好き勝手やってて、鳥はホント周りの迷惑とか絶対に考えてないから、やっぱ犬でしょ、って思ってたけど、インコも悪くないかー。 でもっておっさんがインコだけに心を許す展開には憧れる。これが爬虫類だとホラー感増すけど、それじゃありきたりか。
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第16回日本ホラー小説大賞受賞作品。 (表題作のみ読了) 素晴らしいの一言に尽きる。 一人の男が人ならざる者に変化していく過程を、こんなにも無理なく自然に表現できるなんて。同じ環境に置かれたら私も変化できるんじゃないかと思ってしまいそうになるほどだ。だからこそなんともいえない恐...
第16回日本ホラー小説大賞受賞作品。 (表題作のみ読了) 素晴らしいの一言に尽きる。 一人の男が人ならざる者に変化していく過程を、こんなにも無理なく自然に表現できるなんて。同じ環境に置かれたら私も変化できるんじゃないかと思ってしまいそうになるほどだ。だからこそなんともいえない恐怖感が、読んでいる最中 ずっと頭の中に留まっていた。 主人公の男がおかれている状況にそんなに絶望しないで恐怖しないで順応していく。だからこその恐怖。よくある小説なら、主人公の男の絶望に読者を共感させる形で恐怖を与えるのに、この小説は全く逆だ。
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フルハイビジョン不条理ホラー!主人公の視点で色鮮やかに、『化身』が描かれていきます。ものすごく新鮮で、またひとつホラーの幅が広がった感じがしました。とても美しいです。ホラーはちょっと苦手な方にも!この作品は安パイですよー!
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2010年読了。第16回日本ホラー小説大賞 大賞受賞。 「化身」も良いが 「幸せという名のインコ」おすすめ。
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図書館より借り。極彩色の映像が頭の中にぐるぐると。暑さ、におい、味までもイメージされてしまうのに驚き。こんな本があったのかとびっくりしました。 「化身」は好きだったけど、他の話がいまいちだったのが残念。
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どうなってしまうの?!?って思いながら、読みました。読んでいる最中は、自分も生ぬるい水に浸かっている感じでしたね…
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ホラーなのか?動物園の観察日記みたいだった。ラストはなかなかユニークな終わり方だと思う。おもしろかった。
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