緑の石と猫 の商品レビュー
不思議な話、不思議な文体。独創的なのか拙いのか、不安定さが魅力とも言えるかも? 登場人物が微妙にかぶったりします。
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大人の童話。世にも奇妙な物語。 読んだ後ぱっと浮かんだキーワードだ。あの世とこの世の境界線が曖昧になり、現実感のある夢の中に身を潜めている感覚。霧の中を歩いているのに、耳元で誰かの声がするような。でも、決して怖いばかりではなく、心の芯はじんわり暖かくなるような、摩訶不思議な世界観だった。 猫はほとんどの物語に登場する。 語りだしたらきりがない猫のかわいさではなく、少しミステリアスな雰囲気が物語のアクセントになっている。その様子はまるで、あの世とこの世を行き来しているかのよう。
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ふわふわしていているけど引っ掛かりがあって、めでたしめでたしと締めくくる大団円の物語ではなく、ぷっつり切り取られた夢のような本。
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この本に登場する猫たちは、人間から愛情をそそがれる存在ではなく、 ただ「猫」然としているだけの存在でもなく、 何かしら神秘的な存在だ。 すでにこの世からいなくなってしまった存在が常に意識されていて、 作品全体に物悲しさがただよう、短編物語集。 童話といったほうが適切か。 こういう雰囲気は好き。 猫がでてきて、ハッピーな作品かと手にとりましたが、 予想はみごとにはずれました。
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「詩とファンタジー」と「文學界」に連載された短編集。 「緑の石と猫」「苔の花」が良かった。 独特の不思議な世界が、現実との境をあいまいにして、いわば「黄昏」を基調にしたような物語。
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