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荒れ野の40年 の商品レビュー

3.8

12件のお客様レビュー

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2024/07/12

岩波ブックレット ヴァイツゼッカー 大統領 ドイツ終戦40周年記念演説 「 荒れ野の40年」 興味深いのは、戦後世代に戦争責任が引き継がれるのか、についての言葉。 罪は 個人が負うべきもので、集団(民族全体)で負うものではないとしつつ 「罪の有無、老幼を問わず、われわ...

岩波ブックレット ヴァイツゼッカー 大統領 ドイツ終戦40周年記念演説 「 荒れ野の40年」 興味深いのは、戦後世代に戦争責任が引き継がれるのか、についての言葉。 罪は 個人が負うべきもので、集団(民族全体)で負うものではないとしつつ 「罪の有無、老幼を問わず、われわれ全員が過去を引き受けなければなりません。だれもが過去からの帰結に関わり合い、過去に対する責任を負わされています」として、責任は相続されるとする立場。 全体の文脈から考えると、戦後世代が負うべき責任は 記憶責任(歴史の真実を直視し 心に刻む責任)。記憶責任を果たせない者は、同じ過ちを繰り返すから、という論調。 ヒトラーのように「他の人々に対する敵意や憎悪に駆り立てられてはいけない」というメッセージで終わる  

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2021/05/07
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※このレビューにはネタバレを含みます

「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです。」 第二次大戦の罪と戦争責任を背負い、また分断国家でもあった西ドイツの大統領としてこういった歴史認識の演説をしたというのが圧巻。朴槿恵大統領の「歴史を忘れた民族に未来はない」を彷彿とさせるが、加害した側、即ち罪と責任を追及される側の政治家でこれを言えるというのは凄い。ヴァイツゼッカー氏の言葉を他にも知りたくなった。

Posted byブクログ

2021/02/28

打ちのめされるような素敵な一冊。 政治家がこういう志の高い発言をしてくれるなんて、我が国からするとSFのような・・・。 気分的に被害者でありつつ、対外的に加害者であるという、日本と共通する第二次大戦後のドイツの歩みって興味深いですね。

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2016/06/08

「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目となる」の部分は知っていたものの、演説全体を知らなかったので読んでみた。

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2014/12/20

衆議院で3分の2の議席を獲得した自民党と公明党の国会議員、投票した人たちが今最も読むべき本。 ドイツ終戦40周年記念講演でのヴァイツゼッカー大統領の演説。 "過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目になる" "人間は何をしかねないのか ...

衆議院で3分の2の議席を獲得した自民党と公明党の国会議員、投票した人たちが今最も読むべき本。 ドイツ終戦40周年記念講演でのヴァイツゼッカー大統領の演説。 "過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目になる" "人間は何をしかねないのか これをわれわれは歴史から学びます。'" "ヒトラーはいつも、偏見と敵意と憎悪とを掻き立てつづけることに腐心していた。" "若い人たちは、たがいに敵対するのではなく、たがいに手を取り合って生きていくことを学んでいただきたい。" 解説より ヒトラーは力ずくで独裁者の地位を手に入れたわけではない。選挙では最高37%の得票があった。 翻って現在の日本。 小選挙区制度により半分の得票で8割近い議席を与党が獲得。かねてからの憲法改定を目論む安倍首相。未来の日本をどういう国のカタチにしていくのか。ヴァイツゼッカー大統領からぜひ学んでほしい。

Posted byブクログ

2013/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「若い人たちにお願いしたい。他の人びとに対する敵意や憎悪に駆り立てられることのないようにしていただきたい。敵対するのではなく、たがいに手をとり合って生きていくことを学んでほしい。われわれ政治家にもこのことを肝に銘じさせてくれる諸君であってほしい・・・」第二次大戦後、40年を迎えたドイツで、対立を超え、寛容を求め、歴史に学ぶことを訴えた伝説的な演説がった―。

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2012/11/26

とても心に残る演説集だった。今の日本に、これだけの演説ができる人がいるだろうか?と思った。戦争を繰り返さないことへの深い意志が感じられた。日本も今尖閣諸島や竹島問題で揺れているけれど、冷静になってこの本を読んだ上、再考して欲しいなんぞ思う。

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2012/07/16

第二次世界大戦が終結して、40年目の節目に。 ドイツのヴァイツゼッカー大統領の、名演説があります。 日本の政治家で、こんなにも、心に残るスピーチが出来る人は、いません。 この演説は、1985年のものであり、それから20年以上もたった今でも、歴史に残る、語り継がれている演説。 日本...

第二次世界大戦が終結して、40年目の節目に。 ドイツのヴァイツゼッカー大統領の、名演説があります。 日本の政治家で、こんなにも、心に残るスピーチが出来る人は、いません。 この演説は、1985年のものであり、それから20年以上もたった今でも、歴史に残る、語り継がれている演説。 日本はそれから20年以上たってもなお、適切な謝罪も含め、何か歴史に残る、大切な発言や姿勢をしめせていないのではないでしょうか。 ナチスという過ちを認め、過去の真実から目をそらさず、心に刻むこと。 5月8日は、人間として、解放された日として位置づけ、 ひとは過ちを犯すし、今後も同じ危険に見舞われるかもしれない。 それでも乗り越えていくことができるはずだ。 その民主的、かつ、歴史に忠実な姿勢が、強い共感を呼ぶ演説です。 何が正しく、間違っていたことか、 過去に学ばなくては、また繰り返す。 強く、強く、忘れてはいけないと、思います。

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2012/06/03

演説は素晴らしいけど解説が微妙。 演説は、政治の演説だから当たり前だけど政治的だ。 素晴らしく希望や理想をみせてくれるけど、その時代その場所の政治の範囲の言葉。 というより、むしろ政治の言葉の中にこれだけの美しさをこめられることが素晴らしいのか。 利害や色々だけじゃなくて、こう...

演説は素晴らしいけど解説が微妙。 演説は、政治の演説だから当たり前だけど政治的だ。 素晴らしく希望や理想をみせてくれるけど、その時代その場所の政治の範囲の言葉。 というより、むしろ政治の言葉の中にこれだけの美しさをこめられることが素晴らしいのか。 利害や色々だけじゃなくて、こうありたいと願う姿もちゃんと入っている。 で、1985年の演説よりも2009年出版の解説のほうが古臭いってどういうことよ。 特に訳注がどっぷり冷戦に漬かりすぎでひいた。西側の古漬け。 旧版をそのまま使っているんだろうか。 新版って新訳とは違うのかな。解説だけ新しいってことか? 岩波ブックレットの読者層はこんな風に語りかけられるほど子どもじゃないと思う。 言葉の選び方をいちいち説明していくところは(選びきれない怠慢な気もするけれど)、言葉に対する誠実さとも取れて嫌いじゃない。

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2010/07/28

[ 内容 ] 「若い人たちにお願いしたい。 他の人びとに対する敵意や憎悪に駆り立てられることのないようにしていただきたい。 敵対するのではなく、たがいに手をとり合って生きていくことを学んでほしい。 われわれ政治家にもこのことを肝に銘じさせてくれる諸君であってほしい…」第二次大戦後...

[ 内容 ] 「若い人たちにお願いしたい。 他の人びとに対する敵意や憎悪に駆り立てられることのないようにしていただきたい。 敵対するのではなく、たがいに手をとり合って生きていくことを学んでほしい。 われわれ政治家にもこのことを肝に銘じさせてくれる諸君であってほしい…」第二次大戦後40年を迎えたドイツで、対立を超え、寛容を求め、歴史に学ぶことを訴えた伝説的な演説があった―。 好評既刊を、解説をリニューアルしてお届けします。 [ 目次 ] ヴァイツゼッカー大統領演説全文―一九八五年五月八日 解説―若い君への手紙 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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