向日葵とRose-Noir の商品レビュー
▼半分まで。装丁はいまひとつだけど、内容は前作より遥かに面白い。やっぱり才能がある。 ▼お塩事件。 ▼何も考えることなく読み終わったけど(文体自体が、何かを考えさせるというより、何かを「思い出させる」ことを期待したつくりになっているから)、これは……今年の講談社BOXで、一番凄い...
▼半分まで。装丁はいまひとつだけど、内容は前作より遥かに面白い。やっぱり才能がある。 ▼お塩事件。 ▼何も考えることなく読み終わったけど(文体自体が、何かを考えさせるというより、何かを「思い出させる」ことを期待したつくりになっているから)、これは……今年の講談社BOXで、一番凄いと思った。終盤の展開にもう一ひねり欲しかったけれど、お塩事件から先の幻想性と暴力性のクチャクチャ感、潰した百合のイメージ等々、普通の人では書けない。読んでいる間中ずっと寒気がしていた。気持ちの悪い、現実感に乏しい、派手な電飾と暗闇の入り混じった、綺麗でドロドロの世界観に、三半規管がおかしくなったけれど、そう大したことはない。読んでる最中の没入感が半端ない。気持ちの悪さが、書籍のせいなのか自分の気分のせいなのか、だんだん区別がつかなくなる。もともと、区別のつくことなんかひとつもないんじゃないかとさえ思えてくる。こんなに危うい世界で生きている人がいるのか。いや、危うさに気づかないで毎日を生きているのはむしろ私だけだったのか、くらいの……兎に角、衝撃的な作品、でした。(09/11/28 読了)
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