日本語は天才である の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ダールの翻訳の後書きで、猫舌流英語練習帖を知りました。 その後、著者の本を図書館とか本屋でみかける度に読むようにしています。 言葉に対する真摯な取り組みには頭が下がります。 自分達の書いている規格やマニュアルの翻訳のReviewerになって欲しいと思うのは贅沢でしょうか。
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翻訳家の著者がエッセイ調で語る日本語のあれこれ。 日本語の変幻自在な柔軟さ、何でもござれの面白さが、そこでお喋りしているように語られています。遊び心に溢れた言葉と文章なのでとっつきやすく、どの内容も気軽に楽しめました。
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圧巻はいろは歌です。いろはにほへと・・・「行末に「とかなくてしす」。つまり「咎なくて死す」というメッセージが浮かび上がります。」全く持って戦慄ものです。
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2010年4冊目。 ところどころムリが見え隠れしていましたが、 まぁ、「ほほ~う」と思うところも多数~。
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翻訳不可能と言われたジョイスの「フィネガンズ・ウェイク」を翻訳した、柳瀬尚紀氏の日本語にまつわるエッセイ。 柳瀬氏に「日本語は天才である」といわれると、まだまだ日本人って凄いんだぞ!と誇れるような気がしてきます。
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日本語に関する著者の雑学や思いついたことを、思いつきのままに書いたエッセイ、に読める。内容の方向性には面白味があるものの、内容的には薄めなのが残念。「調べてないからわからないけれど、多分こうだと思う」ってのはブログに書き散らした文章なら許せるけれど、本にまとめるならどうなんだろう...
日本語に関する著者の雑学や思いついたことを、思いつきのままに書いたエッセイ、に読める。内容の方向性には面白味があるものの、内容的には薄めなのが残念。「調べてないからわからないけれど、多分こうだと思う」ってのはブログに書き散らした文章なら許せるけれど、本にまとめるならどうなんだろう?
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期待していた内容と違い、ただの日本語がテーマのエッセイだった。 竹内整一著『日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか (ちくま新書)』のような内容だと期待していたので、全然違っていた。 エッセイの内容にも面白みはなかった。
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いやぁ、参りました!『フィネガンズ・ウェイク』の翻訳がどれほどの偉業であったか、ここまでしなくては(できなくては)いけないなんて、と、ほとんど茫然自失。だけど……!?「!?」と「?!」の区別なんて……?!気を取り直して、とにかくただただ面白がって読むことにしましょう。どの章のどの...
いやぁ、参りました!『フィネガンズ・ウェイク』の翻訳がどれほどの偉業であったか、ここまでしなくては(できなくては)いけないなんて、と、ほとんど茫然自失。だけど……!?「!?」と「?!」の区別なんて……?!気を取り直して、とにかくただただ面白がって読むことにしましょう。どの章のどのトピックも、まっことほんにそのとおり!それでいいのだ!!これでいいのだ!どこもかしこも「お薦め」なので、引用は避けようと思います。日本語も著者も凄い!物すごい、スゴーくいい!!あー、さて。一箇所だけ、「抑揚」について。抑揚は、「紙の上」に表せない、難しい。「ふるさとの訛り」というときの「訛り」のかなりの部分は、この抑揚だったりします。それについて著者は、「抑揚は、いまもってよくわからない」と書きます。そして、「トリノオリンピックという言葉を初めて耳にしたとき、鳥のオリンピックという珍しい催しが行われるのだと思いましたね。冗談じゃありません。」って、私もそうだったから可笑しくて(どーしてくれるのよ、電車の中で「あはっ!」って声を出しちゃったじゃん)。私もまた、何度聞いても「鳥のオリンピック」にしか聞こえなかった。でもそれは私にとってとても愉しいことで、毎日、いろんな鳥たちが何かを競っている場面を想像しては心が和んだものです。(「猛禽とその他の鳥とは競技で一緒にしてはいけないな」とか「ご褒美のメダルはメダルでいいのかな、お好みのものがいいのかな」とか、様々な心配もしたり)。すでにこの冬は次のオリンピック。ちょっと時差があるけれど、スーパーダウンヒルなどは中継で観たいなあ、今から夜更しの口実を作ろうか知ら。
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日本人に限らず、母国語を愛している人は多いだろう。 だが、日本人の日本語好きは一種異様なまでである。 かくいう自分も日本語好きを公言して憚らない一人であるが、首を傾げたくなるのは「日本語好き」を通り越して、「日本語は他言語より難しい」「日本語は特別」という意識がある事だ。 日本語...
日本人に限らず、母国語を愛している人は多いだろう。 だが、日本人の日本語好きは一種異様なまでである。 かくいう自分も日本語好きを公言して憚らない一人であるが、首を傾げたくなるのは「日本語好き」を通り越して、「日本語は他言語より難しい」「日本語は特別」という意識がある事だ。 日本語贔屓の本の中で往々にして現れるその意識が、何と鼻につく事か。 さてこの『日本語は天才である』にもその卦はあるが、それにも関わらずあまり反感を持たずに読めてしまった。 勝因としては「日本語がいかに特別か」についてではなく、「日本語の面白さ」について書かれているからだろう。 講壇で実際に語っているようなくだけた語り口も一役買っている。 時に口語体の文が逆に気になる事もあったが、方向性として日本語の面白さを伝えるのには悪くはないのだろう。 個人的に興味を惹かれたのが、いろは歌。 平仮名全てを一文字ずつ用いて歌を作るというものである。 制約が多いにも関わらず、実に多種多様なものに化ける。 音声学としてみると、日本語はむしろ乏しい言語だと思うが、それが文章になった途端生き生きとしてくる。 日本語は書き文字の文化だと思う所以である。 ざっとであるが色々な視点から書いてあるので、なかなかに面白い読み物に仕上がっている。
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