金融大狂乱 の商品レビュー
サブプライムローンで、世界を巻き込んで倒産したリーマン。その原因は金融工学の破綻であるとの報道も多かったと思う。しかし、この本によるとそうではない。組織は頭から腐る。この不変の法則は、どうやらリーマンにも当てはまりそうだ。無信用調査で融資された不動産投資はリバレッジ40倍。これを...
サブプライムローンで、世界を巻き込んで倒産したリーマン。その原因は金融工学の破綻であるとの報道も多かったと思う。しかし、この本によるとそうではない。組織は頭から腐る。この不変の法則は、どうやらリーマンにも当てはまりそうだ。無信用調査で融資された不動産投資はリバレッジ40倍。これを正当化する金融工学ロジックはなく、経営陣の無為無策が招いた大事故であったようだ。 本書は、この狂乱的出来事の渦中にいた著者が描いたドキュメンタリーである。彼の描く臨場感は、その当事者にしか語れない説得力を持ち、興味深い。
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☆チャーリーオススメ!! リーマン・ショックの時に何が起こったのか? これは常に自分にとっては大きな学びの課題です。 この本からも得られる知識は多かったです。
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現実に起こった事実の述懐に過ぎないのに小説を読んでいるような面白みと興奮があった。ウォール街、合衆国政府、FRBの動揺が手に取るように伝わってくる。男たちの葛藤、苦悩、困惑。リーマン社員である著者の目を通してのリーマン破綻に至る内部の衝突、攻防が克明に描かれている。胸躍る著者自身...
現実に起こった事実の述懐に過ぎないのに小説を読んでいるような面白みと興奮があった。ウォール街、合衆国政府、FRBの動揺が手に取るように伝わってくる。男たちの葛藤、苦悩、困惑。リーマン社員である著者の目を通してのリーマン破綻に至る内部の衝突、攻防が克明に描かれている。胸躍る著者自身の立志伝もなかなか良かった。
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リーマンブラザーズに勤務していた中堅トレーダーの目から見た内幕本です。 ベストセラー作家の共著者がおり、トレーディングで大儲けする場面などたいへんスリリングで面白く読めます(おそらく、トレーダー氏から聞き取りして書いたのかと)。 副題になっております「リーマンブラザーズはなぜ暴走...
リーマンブラザーズに勤務していた中堅トレーダーの目から見た内幕本です。 ベストセラー作家の共著者がおり、トレーディングで大儲けする場面などたいへんスリリングで面白く読めます(おそらく、トレーダー氏から聞き取りして書いたのかと)。 副題になっております「リーマンブラザーズはなぜ暴走したのか」については、会長ファルドと社長グレゴリーの個人的な強欲と愚かさに帰結させており、ITバブル後から始まる低金利政策による住宅バブルや、中国などの過剰貯蓄の影響、グラス・スティーガル法撤廃などにはさらっとしか触れられておりません。 また、リスク管理軽視なども個人的確執に矮小化させている部分も。 最後の救済拒否はポールソン長官との感情的問題になってたりw それでも、リーマンの現場のトレーディングの雰囲気や、どっとコムバブルやエンロン事件などのエピソードも読め、たいへん面白く読めます。 これに先に触れました世界経済や米国の住宅政策の話など絡めまして、 次を読んでいこうかと思います。
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債務担保証券のバブルから債務不履行の激増へと垂直降下した、その直接の原因と内部の事情を知りたくて手に取りましたが、 本書の予想以上のドラマチックな展開にグワグワ引き込まれ、金融知識以上に様々な考えを得ることが出来ました。 破綻に至るまでのリーマンが踏んでいたのは「大企業病」とい...
債務担保証券のバブルから債務不履行の激増へと垂直降下した、その直接の原因と内部の事情を知りたくて手に取りましたが、 本書の予想以上のドラマチックな展開にグワグワ引き込まれ、金融知識以上に様々な考えを得ることが出来ました。 破綻に至るまでのリーマンが踏んでいたのは「大企業病」という茨道。 1つのビル内で、モーゲージ部門が不動産市場から途方無い利益を吸い上げている、 その別の階で、不動産市場の危機を 'モーゲージ部門抜きで' 懸念するという状態。 遠く離れたボディビルダー風営業員が、決して後先を考えずひたすら契約を取りまくる、 その現場状況を知る人間は、ウォール街に1人として居ないという状態。 誰がどう考えてもオカシイですね。 けれどそう感じるのはあくまで私達が「外から」見てる立場だからこそであって、井戸の中から疑うにはあまりに得る金の桁が大き過ぎましたね。 金融知識が無くても十分楽しめました、このまま映像化できるくらい。 世界最強の頭脳集団が苦悩する描写は結構シビれます。
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物語は野心旺盛な主人公がいわゆる名門ではない大学を卒業して、なんとか夢のウォールストリートで職を得ようと、あの手、この手を使い挑戦するところから始まる。足がかりとなる最初の就職先での戦略、ベンチャー企業の立ち上げと成功、憧れのリーマンに就職してからの緊張感あふれつつ充実した毎日など、まるでアメリカの青春映画を見ているよう。 リーマンの失敗の原因として、現場に疎い貪欲な経営者の怠慢をあげつらっているところは先日読んだ「リーマン・ブラザーズと世界経済を殺したのは誰か」との対比でおもしろい。
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個人的な金融危機4部作のうちの1つ。予測される危機からリーマン・ブラザーズの倒産を回避しようと大規模な空売りを仕掛けようとする同社のトレーダーと過大なリスクを取る経営陣との対立模様が面白い。金融危機を優秀なトレーダーたちの視点から描いた作品。
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え~と、なんでこんな本を読んだんでしょうね。。。 超短縮でまとめると、暴走の原因は、 アメリカ政府が、暴走可能な法律を設定(暴走不可能な法律を廃棄)したこと。 と、なりますね。 やはりすごい国です。 昔はもっとあらゆる意味で、「世界の警察」だったような気がするんですが、...
え~と、なんでこんな本を読んだんでしょうね。。。 超短縮でまとめると、暴走の原因は、 アメリカ政府が、暴走可能な法律を設定(暴走不可能な法律を廃棄)したこと。 と、なりますね。 やはりすごい国です。 昔はもっとあらゆる意味で、「世界の警察」だったような気がするんですが、 気のせいなのか、ぼくがおこちゃまだったからだけなのか?、、、 1980年くらいがアメリカのピークだったのかな? 冷戦が沈静化の方向になってから、おかしくなってきた、って感じかな。。。 どちらにせよ、世界独裁社会化、は着実に進んでいます。 自分に有利なルールを作って、儲けて、他者のお金で処理。 まぁ、もう、いいですけど。 http://uchidashin1.blog117.fc2.com/blog-entry-31.html
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あまたの金融危機本が書店に山積みになっている昨今、いささか食傷気味なのだが、この本は例外的に面白かった。 てゆーか、去年の10月のメルトダウンの瞬間を目撃していたトレーダーさんだったら是非一読をお奨めしたい。 あの最高にスリリングな背筋が凍る思いを追体験できるから。 ...
あまたの金融危機本が書店に山積みになっている昨今、いささか食傷気味なのだが、この本は例外的に面白かった。 てゆーか、去年の10月のメルトダウンの瞬間を目撃していたトレーダーさんだったら是非一読をお奨めしたい。 あの最高にスリリングな背筋が凍る思いを追体験できるから。 アメリカ本国では隠れたベストセラーになっているらしいが、それも納得である。 自伝的要素が強く、デルタ航空が破綻した際の社債の取引で莫大な利益をあげたり、住宅ローン会社に対するショートで大儲けする話が、まるで映画の台本のように鮮やかに描かれている。 なかでも興味深いのはリーマン本社内の矛盾したやり取りである。 モーゲージ部門と債券トレーダー部門とそれぞれ独立して、業績を競い合っている。 例えば、本社4階の部署が危険なサブプライム商品を熱心に顧客に奨めているのに対し、筆者が所属する3階では金融危機を予測し、住宅ローン会社のショートをポジっているというぐあい。 リーマン破産の直前まで実際にトレーディングフロアで働いていた著者だけあって、投資銀行ならではの業績重視の内部事情があからさまに暴露されている。 CDSやCDOという専門用語が説明なしに出てくるが、逆にそれによってリアリティが増し、読んでいても苦にならない。 クライマックスは、なぜアメリカ財務当局がリーマン・ブラザーズを破綻させたのか、その内幕が赤裸々に描写されているところ。 リーマンの前に、存亡の危機に立たされていた投資銀行が、ベアースターンズ社であったことを覚えている人も多いだろう。 結果的にベアー社は救済され、リーマンは潰された。 二つの銀行の去就が大きく違ったことについて、合理的な説明はいまだなされていないのが現実だ。 本書では秘めたエピソードが明らかになる。 遡ること2008年の3月、ベアー社の救済劇の直後に、当時のアメリカ財務長官ヘンリー・ポールソンとリーマンのファルド会長は私的に晩餐をともにしていた。 ご存知のようにヘンリー・ポールソンはかってゴールドマン・サックスの会長兼CEOであり、ファルド会長にとってはウォール街の同輩であり元ライバルである。 最初、ポールソンはリーマン売却こそ数多くのトラブルを未然に防ぐ最善策と考え、韓国開発銀行(KGB)からの買収の申し入れを真剣に検討するよう勧告していた。 しかしファルド会長は身売りする気などさらさらなく、そこであろうことかゴールドマン・サックスに対して長年のねたみを晴らすような発言をしてしまった。 「企業のトップとしての経験はあんたよりわたしの方が長いんだ。会社の経営をどうするか、あんたにとやかくいわれる筋合いはない。わたしにはわたしのやり方があるんだ」 財務長官は渋面をつくり、おそらくその瞬間、リーマン・ブラザーズの命運は決したのだろう。 半年後の2008年9月15日月曜日、創業158年の名門投資銀行はその長い歴史に幕を閉じることになる。 負債総額6600億ドル、この金額はアメリカ国防省がイラク戦争につぎ込んだ戦費を遥かに上回る。 これはアメリカ史上最大の企業破産であり、今回の世界金融恐慌の引き金になったのは記憶に新しい。 破綻の直接の原因は、簡易審査型と呼ばれる住宅ローンの大量の責務不履行だった。 だが、もしも、ファルド会長が憤怒と敵意と傲慢さを、自ら抑制する術を見につけていたならば、世界はこれほどまでの地獄を見ることはなかった可能性が大きい。 断を下したポールソンは、「まさかこれほど酷いことになろうとは想像もできなかった」と臍を噛んだかもしれないが、リーマンを救済しなかったことに関しては微塵も後悔していないに違いない。 つまるところ、二人のウォール街の元カリスマトレーダー同士の確執が、100年に1度とマスコミに揶揄されるような未曾有の事態を引き起こしたといえる。 絶頂期には米誌ビジネスウイークの「CEOオブザイヤー」を受賞し、「米国で最も尊敬されているカリスマCEO」ともてはやされたファルド会長だが、最後は、「傲慢ゆえの悲劇の破綻」(英紙フィナンシャル・タイムズ)と米金融界からばっさりと切り捨てられた。 「皆が踊っている間はパーティーはやめられない。たとえそれが非合理的なものであったとしても」 最後にこんな言葉を残して、表舞台から消え去り、今は身を潜めているそうである。
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ウォールストリートで働くことに憧れ続け、そしてついに憧れのキャリアを歩んだマクドナルド氏。サブプライム危機の前後、リーマン・ブラザーズのオフィスで何が起こっていたのかを綴った一冊。 リーマンを始め投資銀行がどのようにリスクを積み上げ破綻に至ったのか。リーマン社CEOのファルド氏を...
ウォールストリートで働くことに憧れ続け、そしてついに憧れのキャリアを歩んだマクドナルド氏。サブプライム危機の前後、リーマン・ブラザーズのオフィスで何が起こっていたのかを綴った一冊。 リーマンを始め投資銀行がどのようにリスクを積み上げ破綻に至ったのか。リーマン社CEOのファルド氏を始めとする上層部のエゴとアメリカ政府の思惑に行き違いさえなければ。。。
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