書く の商品レビュー
「とめはねっ」を読んで書道に興味を持ったので、マンガの中でも引用されていた石川九揚の本を読んでみた。筆者をして「筆蝕」理論の到達点と言わしむるだけあって、楷書の成立を通して「書は筆による刻である」と喝破している点は興味深いが、ところどころに見受けられる現代文化に対する批判的な言は...
「とめはねっ」を読んで書道に興味を持ったので、マンガの中でも引用されていた石川九揚の本を読んでみた。筆者をして「筆蝕」理論の到達点と言わしむるだけあって、楷書の成立を通して「書は筆による刻である」と喝破している点は興味深いが、ところどころに見受けられる現代文化に対する批判的な言は蛇足。現代の「妙に自己表現とやらを重視する」書道ブーム(?)が、書に対する裾野を広げていることは事実なのだから、素直にその利点に目を向ければいいのにと思う。
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表現力というか言葉の選び方が個性的だと感じた一冊。石川九楊さんは初めて読んでみた。 ---- 書は芸術である。絵画ではない。 正確には書は書である。 既存の分野で考えるならば、書は文学である。 裏側から見た文学である。 ---- うぬ。ここだけ読むとちょっと意味がわからない。...
表現力というか言葉の選び方が個性的だと感じた一冊。石川九楊さんは初めて読んでみた。 ---- 書は芸術である。絵画ではない。 正確には書は書である。 既存の分野で考えるならば、書は文学である。 裏側から見た文学である。 ---- うぬ。ここだけ読むとちょっと意味がわからない。 ・筆蝕と呼ぶ力と感覚の芸術、 ・プロセスに重きを置く表現である というのは納得できた。 「書の楽しさは筆蝕上の快感」 そうそう。書いた作品云々を語るより、書いてるその時間が楽しいんだよね。 快感。 今度、書の面白さって聞かれたら、 筆蝕上の快感!ってさらっと答えてみよう、っと。
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我々が物語に感動するのはストーリーや構成よりも、文体や語り口によるところが大きいのだろう。 http://sessendo.blogspot.jp/2012/11/blog-post_1370.html
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] 筆先が紙に触れ、書ができていく。 そこに書かれているのは、言葉であり、文字である。 文字は単に点と線からなる図形ではなく、筆と紙の接点に生じる力―筆蝕―のダイナミックな現れなのだ。 書は、できあがったかたちではなく、その過程を鑑賞する芸術ともいえる。 一点、一画が部首を生み出し、文字をつくり、文へと展開する文学なのである。 言葉と文字と書の関係を追究し、書の底知れない深みに迫るスリリングな書論・文化論。 [ 目次 ] 「書」はどう見ればよいか 「書」とは書くことである 「筆蝕」が生み出すもの 「筆」とは何をするものか 「触」の意味するもの 「蝕」の可能性 「触」と「蝕」はどうつながっているのか 点画の根源と拡がり 点画はこう結合している 「部首」の形と意味 「文字」から「文学」へ 書は文学である [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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字は人なり。今まで雑に考えていた。エロティックな字体だなぁと感じるセンス、とっても大切。眼耳鼻舌身意は受動センサーで、最近丁寧に感じながら生活しようと思ったけど、一方、字は簡単に誰でも出来る自己能動表現。つまり、インもアウトも丁寧に生きていこう、と感じた。
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