空飛ぶタイヤ(上) の商品レビュー
走行中のトレーラーのタイヤが外れ歩行者の母子を直撃した。 車両の製造元であるホープ自動車が出した結論は、「運送会社の整備不良」。 納得できない運送会社社長・赤松徳郎は、真相を追及しようとする。 赤松社長の家族や社員を大切にする心、辛抱強く真実を追求する姿に心打たれる。 息づまる攻...
走行中のトレーラーのタイヤが外れ歩行者の母子を直撃した。 車両の製造元であるホープ自動車が出した結論は、「運送会社の整備不良」。 納得できない運送会社社長・赤松徳郎は、真相を追及しようとする。 赤松社長の家族や社員を大切にする心、辛抱強く真実を追求する姿に心打たれる。 息づまる攻防、中小企業の資金繰りの大変さで、ドキドキさせられます。
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三菱自動車リコール隠し事件をヒントにしたエンタメ小説。事件解明の進展と複数の場所で起こる人間ドラマを巧みに構成、テンポよく読めて面白い。 作者はビジネス界隈の世情に詳しいのだろう、ストーリーの骨子はなるほどありそうというリアリティを持っている。 ただ、悪役があからさまに悪役として描写されたりといった定型的な勧善懲悪パターンを小説で読むのはちょっと鬱陶しいし、リアリティを損なってしまう。エンタメに振り切るには有効な手であるけれど、これなら漫画で読みたいかなーと思ったのだった。
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池井戸作品はテレビドラマで幾つか見たが、本では2作品目。自動車事故の原因究明の話だが、品質やコンプライアンスの話は人ごとではない。 主人公の運送会社社長・赤松は自動車会社との闘いに際し「だが、立ち止まるわけにはいかない。前進しなければならない」と述べる。アメリカの詩人ホイットマ...
池井戸作品はテレビドラマで幾つか見たが、本では2作品目。自動車事故の原因究明の話だが、品質やコンプライアンスの話は人ごとではない。 主人公の運送会社社長・赤松は自動車会社との闘いに際し「だが、立ち止まるわけにはいかない。前進しなければならない」と述べる。アメリカの詩人ホイットマンの詩「さあ出発しよう!決められた決勝点は取り消すことができないのだ」に通じる。ストーリーも面白いが、登場者の心意気も学んでいきたい。
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久しぶりの池井戸潤。 定番の面白さだね。 大企業の理不尽、傍若無人な振る舞いに苛立ちを覚える。 これをスカッとさせてもらえるんだから、やめられない。 下巻、期待しています。
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登場人物が多く、私はしっかりと理解しながら読み込む必要があったが、構成やストーリーは整理されていると感じた。 各局面で登場人物の思惑や倫理観、思いなど、ダイレクトに伝わってくるところが素晴らしいと感じた。 前半は正しいことが正しい成果につながらない状況に残念な気持ちでいっぱいであ...
登場人物が多く、私はしっかりと理解しながら読み込む必要があったが、構成やストーリーは整理されていると感じた。 各局面で登場人物の思惑や倫理観、思いなど、ダイレクトに伝わってくるところが素晴らしいと感じた。 前半は正しいことが正しい成果につながらない状況に残念な気持ちでいっぱいであったが、後半好転してきたように感じた。さて、下巻の1ページを開くぞ! 楽しみで仕方ない
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#33奈良県立図書情報館ビブリオバトル「休日」で紹介された本です。チャンプ本。 2部構成で第1部は通常回。 2部は、発表のコツと題した観覧者も交えた交流会でした。 2013.9.21 http://eventinformation.blog116.fc2.com/blog-ent...
#33奈良県立図書情報館ビブリオバトル「休日」で紹介された本です。チャンプ本。 2部構成で第1部は通常回。 2部は、発表のコツと題した観覧者も交えた交流会でした。 2013.9.21 http://eventinformation.blog116.fc2.com/blog-entry-1005.html?sp
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トラックのタイヤが外れて歩行者を死亡させてしまう事故が発生。果たして原因は何なのか。池井戸さん特有の大きな力で隠された企業の悪と向き合う正義が今回も登場。どんどん新事実が登場して、物語が急速に進んでいくのがとても楽しい。
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しっかり調べて作り込まれた作品という感じで、池井戸潤さんならではかなと思いました。 長いお話しですが、黙々と読むことができます。
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200ページ目あたりでちょっと飽きてきたが、更に読み進めたら加速感出てきて1日で読了。池井戸作品は初めてだが、これからハマるかもしれない。とりあえず、下巻買う!
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上下巻読んでの感想。三菱ふそうのリコール隠しをモデルにした社会派経済小説。ある日神奈川県の運送会社が運転していた大型トレーラーのタイヤが外れ、母子3人に突撃、死亡させてしまうという痛ましい事故が起きた。当初、原因は運送会社の整備不良とされたが、実際は自動車メーカーのリコール隠しだった。巨大な大手自動車メーカーと銀行の理不尽に中小運送会社の社長が挑む。池井戸潤らしい痛快な展開である一方、これのモデルとなった事件が本当に起きていることを知りいたたまれない気持ちになった。
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