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雪の花 の商品レビュー

3.4

12件のお客様レビュー

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2023/12/24

譲ってはいけないこと、忘れてはいけないこと、超えてはいけないこと、見失ってはいけないこと、ないないづくしだ。

Posted byブクログ

2023/02/17

離婚で離ればなれになった父と娘の絆を描いた「女神の微笑」 会話も多く、テンポ良く物語が流れ、タイトルから想像していた印象とは異なりましたが微笑ましく読める内容でした。 亭主関白でいけすかない夫の前から姿を消した妻 ミステリー要素もあり先が気になった「秘跡」 綿密な計画...

離婚で離ればなれになった父と娘の絆を描いた「女神の微笑」 会話も多く、テンポ良く物語が流れ、タイトルから想像していた印象とは異なりましたが微笑ましく読める内容でした。 亭主関白でいけすかない夫の前から姿を消した妻 ミステリー要素もあり先が気になった「秘跡」 綿密な計画性を持って男を手玉に取る女性を描いた「たねあかし」 最後の「雪の花」はヤフー・ジャパン文学賞受賞の表題作 超短編ですが、その中に人生に翻弄された夫婦の切なさ、希望がくっきりと写し出されています。 どの短編も味わい深く面白かったです。

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2022/12/22

秋吉理香子のデビュー作ということで読んでみた。 「女神の微笑」  人生に必要なものは知恵でも力でも魅力でもなく勇気なのかも。大切なもののために、負けて打ちのめされる恐さにおののきながら、それでも「戦う」と決意したとき、はじめて女神は微笑む。 「秘蹟」  失って初めて大切なもの...

秋吉理香子のデビュー作ということで読んでみた。 「女神の微笑」  人生に必要なものは知恵でも力でも魅力でもなく勇気なのかも。大切なもののために、負けて打ちのめされる恐さにおののきながら、それでも「戦う」と決意したとき、はじめて女神は微笑む。 「秘蹟」  失って初めて大切なものに気づくとはいえ、これは遅すぎる。後悔先に立たず。夫視点の物語だが、妻の心情を想像するとあまりにも悲しすぎる。 「たねあかし」  ここまで計算し尽くした犯人(?)なら、このタイミングで手紙を出すはずがないとは思ったが。これ、男は悪くないのでは。 「雪の花」  デビュー作。これはこれでいいかと。

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2021/04/26

4編からなる短編集。 「女神の微笑」 離婚した娘が父に会いに来た話。情けない父親と思ってたが、バンドをやってて娘にギターを教えて意外とかっこよかった。 「たねあかし」 女性が年上の歳の差カップル。地味な人ほど前略が凄く恐ろしい。湊かなえ風の書き方であった。 「雪の花」 何もか...

4編からなる短編集。 「女神の微笑」 離婚した娘が父に会いに来た話。情けない父親と思ってたが、バンドをやってて娘にギターを教えて意外とかっこよかった。 「たねあかし」 女性が年上の歳の差カップル。地味な人ほど前略が凄く恐ろしい。湊かなえ風の書き方であった。 「雪の花」 何もかも上手くいっていたが、バブル崩壊と共に会社も倒産、行く果ては夫婦で自殺を考えていた。母校に行き雪の下から水仙を見つけ、校長先生が植えたものと思い出して人生をやり直そうと考える話。

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2020/08/16

『たねあかし』が手紙体で明かされる黒い真実が好き。 『雪の花』で最後に心が暖かくなるのが一冊の本として綺麗にまとまっている印象。

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2019/05/23

「女神の微笑み」 彼女の笑顔を守るためならば。 貴方のために言っているのよと言いつつ、それはただ自分のエゴを押し付けているだけであり自分が全ての中心にいるからこそ他人の想いまで決めつけてしまうのだろうな。 「秘跡」 自分だけが忘れていた罪。 昔ながらの考えの人だとこういう考え方...

「女神の微笑み」 彼女の笑顔を守るためならば。 貴方のために言っているのよと言いつつ、それはただ自分のエゴを押し付けているだけであり自分が全ての中心にいるからこそ他人の想いまで決めつけてしまうのだろうな。 「秘跡」 自分だけが忘れていた罪。 昔ながらの考えの人だとこういう考え方になるのかもしれないが、あくまでも夫婦として二人で歩いているのだから全て妻に押し付け自分は忘れていたなど許される事ではないだろう。 「たねあかし」 彼女が仕掛けていた大掛かりな罠。 何処からどこまでが本当の事なのか分からないが彼女は女としての計算された行動はとても凄いことは分かったがここまで掌の上で見事に踊った後、勝手に自滅した彼も彼な気がするな。 「雪の花」 全てを終わらせる為に帰郷を。 彼女たちは素直に人を信じ過ぎてバブルがあったからこそやっていけていただけで、遠の昔から既に破綻し戻る事は出来なくなっていたのだろうな。

Posted byブクログ

2019/02/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

列車に飛び乗り、上京して四十年。 何もかもが夢のようにうまくいっていたバブル期の輝かしい栄光は過去のものとなり、経済的な困窮に陥った夫婦が、死を覚悟して帰郷する。 ―人気のない故郷。 真っ白な雪に埋もれた母校でふたりが見つけた希望とは? (アマゾンより引用) 大好きな秋吉さんの本だから、喜んで読み始めたけど、イマイチだったな…

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2019/01/31

イヤミスの女王・秋吉理香子さんの原点である珍しい非ミステリのデビュー作品集です。本書を読んだ感想を一言で言うと「人生、負けたらアカン」でしょうか。最初と最後には感動がありますが、でも中の2つはほろ苦い話ですね。『女神の微笑』幸せの形は一つやない!アホな父さん最高や!『秘跡』嫌な世...

イヤミスの女王・秋吉理香子さんの原点である珍しい非ミステリのデビュー作品集です。本書を読んだ感想を一言で言うと「人生、負けたらアカン」でしょうか。最初と最後には感動がありますが、でも中の2つはほろ苦い話ですね。『女神の微笑』幸せの形は一つやない!アホな父さん最高や!『秘跡』嫌な世の中ですから老妻が悪賢い青年に騙されてなければいいのですが。『たねあかし』イヤミスの女王の片鱗を見せる計算高い悪女の手練手管。『雪の花』中島美嘉さんの名曲「雪の華」とは関係ありません。雪の下で健気に咲く水仙の花にもらう元気と勇気。

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2018/10/17

四作品共個性を楽しめた。特に離婚した父親と中学生の娘の「女神の微笑」が良かった。「そんなすぐに新しいお父さんと馴染めると思ってんの」と諸々吐き出す撫子が胸をつく。「だからって、そう簡単に手放すわけ!」の叫びは痛々しいくらいの中学生さで懐かしいような気持ちになった。父親への接し方や...

四作品共個性を楽しめた。特に離婚した父親と中学生の娘の「女神の微笑」が良かった。「そんなすぐに新しいお父さんと馴染めると思ってんの」と諸々吐き出す撫子が胸をつく。「だからって、そう簡単に手放すわけ!」の叫びは痛々しいくらいの中学生さで懐かしいような気持ちになった。父親への接し方や考え方がリアルで、二人のささやかな幸せやお互いの愛情が温かくて、仲良しさが心地好かった。反面、母親はあんまりみたいでちょっと心配になる。。それとも離れているから父親が良く見えるのかなあ。舞台となる潰れた小さな遊園地も魅力的だった。

Posted byブクログ

2014/05/02

以前読んだ『暗黒少女』が好きで著者の他作品を読みたくなり、この本を読んでみたが『暗黒少女』の時のように作品に深入りは出来ず。もうちょっと黒さというか闇的なものが濃かったらなと思う。

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