種の起源(上) の商品レビュー
農業高校を卒業したくせに今まであまり生物関連の本を読んでこなかった。そんな自分に喝を入れるため『種の起源』に挑戦したが、結果は最高の読書体験でした。 地球環境に適応し、柔軟に種を分岐させてきたすべての生物の地道な足跡を、強い愛情と探究心を持ってダーウィンは追求する。 ミミズと土に...
農業高校を卒業したくせに今まであまり生物関連の本を読んでこなかった。そんな自分に喝を入れるため『種の起源』に挑戦したが、結果は最高の読書体験でした。 地球環境に適応し、柔軟に種を分岐させてきたすべての生物の地道な足跡を、強い愛情と探究心を持ってダーウィンは追求する。 ミミズと土についての著作も読みたい。 予想外な点 ・創造説に対しての気配り ・読みやすい ・優生思想や競争心を煽ることは書いてない。
Posted by
自然界のあらゆるものは神の計画に従って役割を分担。種は永遠不変。動植物の分類。リンネ ※スウェーデン 生き残る種は、変化に最も適応した種。最も強いから、最も知的であるから生き残るのではない。▼有利な個々の変異を保存し、不利な変異を滅する。これが自然淘汰である。ダーウィン『種の起...
自然界のあらゆるものは神の計画に従って役割を分担。種は永遠不変。動植物の分類。リンネ ※スウェーデン 生き残る種は、変化に最も適応した種。最も強いから、最も知的であるから生き残るのではない。▼有利な個々の変異を保存し、不利な変異を滅する。これが自然淘汰である。ダーウィン『種の起源』
Posted by
この本は、誰もが知っているダーウィンの「種の起源」ですが、実際に読んでみると、とてもよく研究された本で、めちゃくちゃすごい本だと思いました。 世の中が「この世は神が作ったという」創造説を信じている中で、生物進化論を科学的に証明した本書は、まさに時代を大きく変えた歴史的な本だとと思...
この本は、誰もが知っているダーウィンの「種の起源」ですが、実際に読んでみると、とてもよく研究された本で、めちゃくちゃすごい本だと思いました。 世の中が「この世は神が作ったという」創造説を信じている中で、生物進化論を科学的に証明した本書は、まさに時代を大きく変えた歴史的な本だとと思いました。 ぜひぜひ読んでみて下さい!
Posted by
難しかった。翻訳した人のさじ加減もあるかもしれないけれど、ダーウィンさんは自分の論説をゴリ押ししないところが謙虚だなと思った。
Posted by
たまーに、ビジネスの文脈で「変化できるものが生き残る」的な話をされるんですが、これがダーウィンの言葉かというと微妙だそうで(経営学者メギンソンの解釈)、確かに本著を読んでもそういう表現は書いてありませんでした。 ビジネスでそう言われる時って、「だから我々が日々やっているコト/意識...
たまーに、ビジネスの文脈で「変化できるものが生き残る」的な話をされるんですが、これがダーウィンの言葉かというと微妙だそうで(経営学者メギンソンの解釈)、確かに本著を読んでもそういう表現は書いてありませんでした。 ビジネスでそう言われる時って、「だから我々が日々やっているコト/意識を変えよう」なんですが、本著を読んでいると、「世代交代の中で形質等が変化していき、自然淘汰が進む」というコトなのかなと。 ダーウィンも、引き合いに出されて困っているかもしれません(笑 というコトで、きちんと触れる機会のなかった本著、あらためて向き合ってみました。 本著、筑波大学の生物学教授の手による新訳で、今では否定されている事柄や、著者自身が増刷の際に修正した事柄までしっかり注記されており、160年前の本を読むことへのモヤモヤ感を解消してくれるだけでなく、これだけ前の本なのに、現在でも一定の正確さが認められ続けていることへの驚きを感じます。 (とはいえ原著の出版は江戸末期なので、そこまで昔ではない?のかも) 本著を読んでいて特に感じたのは、ダーウィンの学問に対する誠実な姿勢です。 まだ解明できていないコトを正直に書きながら(あるいは、こんな疑問がある、と課題を提示しながら)、方向性を提示し、これは全体としての科学の発展に繋がったんだと思います。 当時の世の中のトーンをあまり理解できていませんが、キリスト教的な創造説が一般常識となっていて「うっかり神の偉業を否定すると異端審問で殺されてしまいかねない(?)」中だからこそ、著者はこれだけ突き詰めた論考を発表して、結果としてこれが科学的な手法として広く広まったのかしら…なんてコトも思いました。 (リベラルアーツの上位に存在した神学を、その座から引きずり降ろすための試み?だったんでしょうか…) あと、最近読んだ現代日本の著作2つともリンクする点を見つけて、何だか嬉しくなりました。 栽培種における形質の変化では、『奇跡のレストラン アル・ケッチァーノ』の在来種の野菜を栽培するくだりを想起しました。1世代でも意外と変異があるというのを、既にダーウィンが書いていたとは…。 https://booklog.jp/users/skylark0311/archives/1/4167903237 また、農家が作物の収量を上げるには異なる種類の作物を輪作するが、「自然は、同時輪作とでも呼べることを実行している」のいうくだりからは、『奇跡のリンゴ』の自然農法を想起しました。 https://booklog.jp/users/skylark0311/archives/1/4344416457 最近読んで、「へーっ」となったコトが、まさか本著に書いてあったとは…。 本著における営みの延長線上として、人類はDNA検査というマイルストーンに辿り着いていて、進化生物学や遺伝学といった分野は今後も花開いていきそう。 凄いのは、1859年に出版された本著からそのラフスケッチのようなものを感じ取ることができるということです。 「一般読者向け」の本だそうなのですが、個人的には新訳ながら慣れない単語が多くてスイスイ読めるとまではいかず、分量的にも結構大変だなぁと思いました。とは言え、下巻もぜひ挑戦しておこうと思います!
Posted by
現在の生物学の土台を創り上げた言わずと知れた名著。生命の創造説が主流の時代の中、長年に渡って生物の観察を続け、論証を重ねる事で導き出した「自然淘汰説」。この学説は、現在でも様々な分野に大きな影響を与えている。 生物進化に関する本を複数読んできて、恥ずかしながら本書を読んだ事が...
現在の生物学の土台を創り上げた言わずと知れた名著。生命の創造説が主流の時代の中、長年に渡って生物の観察を続け、論証を重ねる事で導き出した「自然淘汰説」。この学説は、現在でも様々な分野に大きな影響を与えている。 生物進化に関する本を複数読んできて、恥ずかしながら本書を読んだ事が無かったので読みました。遺伝子に関する知見がない中で、ここまで壮大な生物進化に関する学説を唱える事が出来た彼の偉大さを改めて実感しました。 続けて下巻を読みます。
Posted by
ダーウィン世界各地で虫の採取や魚の捕獲、動物の観察をしすぎ(笑)って思った。実験をしっかりしているのが特徴だなと感じた。
Posted by
今更ながら人類の歴史的名著を読む。まずは上巻。 なぜ本書が人々の常識を一変させたか、それは一般読者向けに分かり易く書かれたことのほかに、シンプルな主張を徹底的な論理武装で身にまとった点にあろう。本書内で厖大な事例が列挙されているが、彼は帰納的に進化論を導き出しているのではなく、...
今更ながら人類の歴史的名著を読む。まずは上巻。 なぜ本書が人々の常識を一変させたか、それは一般読者向けに分かり易く書かれたことのほかに、シンプルな主張を徹底的な論理武装で身にまとった点にあろう。本書内で厖大な事例が列挙されているが、彼は帰納的に進化論を導き出しているのではなく、観察と実地調査から既に結論を有しており、その論証としてあらゆる角度・視点から推敲を重ねて丁寧に理論の層を重ねている。そこには反証に対する準備も含まれる。「自然淘汰」が最も有名だが途中変異や本能など充分に検討と熟慮を以って慎重に進化論を温めていたことがわかる。ウォレス氏が手紙を出さなければ、ひょっとすると発表せぬまま亡くなった可能性もあるくらい一点の濁りもないレベルに仕上げようとしていたことが窺える。 我々は「進化論」の概要を押さえ先人の智慧の果実に与れば充分だと思うが、当時の一般人の感覚を追体験する意味で読むと面白いであろう。
Posted by
言わずと知れた古典。その構成は、第一部(1~5章)で自然淘汰説(自然選択説)を説明し、第二部(6~9章)でその難点を取り上げ、第三部(10~14章)で生物学諸分野の知見が自然淘汰による枝分かれ的進化によって理解できることを示している。 私がこの本を読んだ目的は二つあり、一つ目は...
言わずと知れた古典。その構成は、第一部(1~5章)で自然淘汰説(自然選択説)を説明し、第二部(6~9章)でその難点を取り上げ、第三部(10~14章)で生物学諸分野の知見が自然淘汰による枝分かれ的進化によって理解できることを示している。 私がこの本を読んだ目的は二つあり、一つ目はダーウィンの入念な論証を追体験することである。これは、種の起源はダーウィン本人による一般人向けの要約書であることから、なるべく専門的な知識なしに容赦のない思考のヒントを得ることができると考えたからである。二つ目はある程度ボリュームのある読書体験をすることである。上下巻合わせて800ページ超もある大著を読み通す経験は今後の読書の幅を広げるうえで重要な意味を持つと考えたからである。 この二つの目的に関しては現代でも種の起源を読むいい理由になると思う。
Posted by
専門家のための学術的なものでなく一般向けであるとのことである。 以前から読みたかったのだが、それを知って読むことにした。丁寧で細かく分かりやすい。文章の後に気がついたことがあったら、注意書き、説明も怠らない。現代では知られていることのまとめ書きになるわけである。 適応しつつ対処し...
専門家のための学術的なものでなく一般向けであるとのことである。 以前から読みたかったのだが、それを知って読むことにした。丁寧で細かく分かりやすい。文章の後に気がついたことがあったら、注意書き、説明も怠らない。現代では知られていることのまとめ書きになるわけである。 適応しつつ対処していくことにつきるということだろうと思うのである。 読み終わった後も確認したくなったときのために手元に置いておこうと思う。終わりの“本書を読むために”もとても興味深いことが記してある。
Posted by