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種の起源(上) の商品レビュー

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28件のお客様レビュー

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2021/01/04

私的ベスト5のうちの1冊。チャールズダーウィンの人間性に触れる事ができる名著だと思います。訳者の渡辺正隆さんの補足がわかりやすく、岩波文庫版より字も大きく読み易いです。

Posted byブクログ

2020/06/30

言わずと知れた名著だが、一般読者向けとあって非常に読みやすい。 生物学の小難しい話もあるが、実験に基づいた例証が魅力的で、まるでグローバルヒストリーの本を読んでいるようにワクワクした。

Posted byブクログ

2019/05/27

訳者の力によるところも大きいと思うが、その重厚な佇まいに反して読みやすく理解しやすい。 現代では当然のものとして受容されている「進化論」。形質の獲得が自然淘汰・性淘汰に依るものだという主張は、これほどまでに丁寧になされていたのかと驚く。それほどまでにセンセーショナルな主張だったの...

訳者の力によるところも大きいと思うが、その重厚な佇まいに反して読みやすく理解しやすい。 現代では当然のものとして受容されている「進化論」。形質の獲得が自然淘汰・性淘汰に依るものだという主張は、これほどまでに丁寧になされていたのかと驚く。それほどまでにセンセーショナルな主張だったのだろう。

Posted byブクログ

2018/11/04

19世紀に書かれたとは思えないほど、動植物についてよく調査・研究され、論理的にまとめられている。正確な論述は、ダーウィンがいかに厳格な人間であったかを伺わせる。生物学の基礎をなす極めて重要な古典だと思う。 「どの生物種でも、生き残れる以上の数の子供が生まれてくる。しかもその結果...

19世紀に書かれたとは思えないほど、動植物についてよく調査・研究され、論理的にまとめられている。正確な論述は、ダーウィンがいかに厳格な人間であったかを伺わせる。生物学の基礎をなす極めて重要な古典だと思う。 「どの生物種でも、生き残れる以上の数の子供が生まれてくる。しかもその結果として、生存闘争が繰り返し起こる。こうした状況下では、自分自身の生存にとって少しでも利益となるような変異をそなえた個体は、たとえそれがいかに小さな変異であっても、複雑で変化しやすい環境下において生き残る可能性が高くなるはずであり、自然によって選抜されることになる(自然淘汰)」p21 「すべての生物は、ある年などに個体数を減らすということがなければ、指数関数的な増加を続けることで、たちまちどんな土地でも養えないほどの数に増大してしまう。このように生存可能な数以上の個体が生産されるため、同種の個体間、他種との個体間、生息する物理環境とのあいだで必ず生存闘争が生じることになる」p123 「すべての動植物は指数関数的に増加する傾向があり、生存可能な場所ならばそこで急速に数を増やすはずなのだが、指数関数的な増加傾向は一生のうちのある段階で起こる大量死によって抑えられているに違いない」p126 「たとえば私はこんな実験をした。縦1m、横60cmの区画を耕して除草し、実生の苗が他の植物の被害を受けずに成長できる準備を整えたのだ。そして、自然に生えてきた野草のすべてに印とつけてその成長を観察した。すると、実生の苗357個体のうちの295個体もが、主にナメクジと昆虫によって食べられてしまった。長期にわたって刈り込まれている芝地を放置して草が生えるにまかせると、勢いのある植物が勢いのない植物を、しかも完全に成長したものまで徐々に圧迫して殺してしまう。実際に芝地の小さな区画(1m×1.2m)を放置したところ、最初に生えていた20種のうちの9種が、他の種の成長の犠牲になった」p130 「われわれはよく茂った土手を覆う草本や低木を見ると、そこに生えている種数や個体数の割合は偶然のなせる業だと考えがちである。しかし、そういう考え方はとんでもない間違いである。どの生物もみな、個体数を増やそうと悪戦苦闘し、他の植物を食べたり、樹木やその種子、実生の苗を食べたり、林床をいち早く覆って若木の成長を妨害する植物を食べたりという関係が繰り広げられてきたのだ」p142 「(生きている化石)それらは、閉じ込めたれた地域に住んでいたおかげで、あまり厳しい競争にさらされなかった。そのため、現在まで生きながらえられたのだ」p194 「地表に生息する無数の生物は、新しい構造を獲得することで互いに闘争し合い、最も適応したものが生き残る。それを可能とする構造上の重要な変更が生じるのは、個体にとって有益な差異を着実に蓄積する自然淘汰の作用なのである」p289 「ミツバチは深遠な数字の問題を具体的に解いている。貴重な鑞の使用を最小限に抑えつつ、最大量の蜜を貯蔵できる形状の巣房を造っているからだ。熟練した職人が適切な道具と測定器を使用しても、この形状の巣房を鑞で正確に造ることは難しいだろうといわれている。ところがミツバチの集団は、暗い巣の中でその仕事を完璧にこなしているのだ」p376 「ダーウィンはイギリスの10ポンド紙幣の肖像となっている」p422 「「種の起源」を読まずして生命を語ることはできない」p423

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2018/06/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

生物が生き残るために競争相手を凌げるような利点、天敵を出し抜けるような利点をもつようになる、そのように進化していく課程は神秘的だ。 進化学は全ての生物学の根幹を成している。つまり、種の起源を読まずして生物を語ることはできないのだ。 大綱=当時優勢であった創造説(個々の種はそれぞれ個別に創造されたとする)に対する反論、進化の提唱。 現在多用に存在する動植物の種は、複数の原種の交配によってではなく、一種の進化によって生み出されたものである。 またそれは突然起きるものではなく、何世代もかけて徐々に変化してきた。 そしてそれは人類の飼育栽培下で丹念な選抜または無意識な選抜によって変異してきた。無意識の選抜というのは手に入る最上の変種を選んで保存するという当然のことである。 一方自然界では優勢な生物集団は変異した優勢な子孫を数多く残すことでよりいっそう優勢となる傾向がある。 僅かな変異でもそれが有用なものであれば保存されるという原理を、人間が有用な変異をふるい分ける人為選抜の原理に倣って自然淘汰の原理と呼ぶ。 卵数や種子数の多さが重要になるのは一生のうちのある時期(大抵初期)に個体数が大幅に減少することへの対処としてである。個々の種の増加の上限を決めるのは利用できる食物の量。 あらゆる生物の構造は他のあらゆる生物の構造と極めて本質的な面で関係しあっている。 鳥類の羽の色等の性差は繁殖期に自然淘汰(=性淘汰)が働いた結果。 生物の生存に有利な変異が生じるとすれば、その個体は生存闘争において保存される可能性が最大になる。そして遺伝の原理より、その個体は自分とよく似た形質をもつ子孫を生む。このようにして個体が保存されていく原理を自然淘汰と呼ぶ。 自然淘汰は絶滅や形質の分化を引き起こす。

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2017/11/09

読むのに苦労した。言葉のレベルはそれほど難しくなく、一般書としては楽しめる。だが、しっかりと言葉の咀嚼をしないと理解できない。古典に触れられて良かった。

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2016/04/15

上下巻、あわせて1ヶ月以上、毎日読み続けて遂に読み終えた。内容・分量ともにお手軽な本ではない。でも面白く読める。 実験で証明できる訳ではない生物の起源。それを論証に論証を重ねて示していくという生物学のスタイルは、とても新鮮に思えた。今の世はちょっと実証主義に偏りすぎているように...

上下巻、あわせて1ヶ月以上、毎日読み続けて遂に読み終えた。内容・分量ともにお手軽な本ではない。でも面白く読める。 実験で証明できる訳ではない生物の起源。それを論証に論証を重ねて示していくという生物学のスタイルは、とても新鮮に思えた。今の世はちょっと実証主義に偏りすぎているように感じていたこともある。 進化論は過去・現在・未来の認識を変えてくれる。壮大なスケールの生態系の一部である我々、に気づかせてくれる。ビジネスパーソンは全員必読、というある推薦文を見て読み始めたのだが、その理由も自分なりに理解できた。 まだ遺伝の法則も分かっていなかった時代のダーウィンの成果。このバトンを受け継ぎ、DNAの研究を通じて生物の進化に迫ろうという、現代の生物学の動向も注視していきたい。

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2016/01/12

http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA91295250

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2016/01/06

種の起源〈上〉を読了しました。 難しい部分が多々ありましたが、「自然は飛躍せず」という言葉が印象に残りました。生物の変異は非常にゆっくりと進むが、その積み重ねがやがて大きな変異となる。人の成長や組織の成長も同じ。今は変化を感じないが、少しずつでも変化を続ければ、やがて大きな成長が...

種の起源〈上〉を読了しました。 難しい部分が多々ありましたが、「自然は飛躍せず」という言葉が印象に残りました。生物の変異は非常にゆっくりと進むが、その積み重ねがやがて大きな変異となる。人の成長や組織の成長も同じ。今は変化を感じないが、少しずつでも変化を続ければ、やがて大きな成長ができるのだろうと思います。引き続き、下巻にも挑戦します。

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2015/08/03

いつかは読まねばと思いつつ先延ばしにしていた本.科学者としてのダーウィンにあらためて敬服できる.ダーウィンの最後の著「ミミズと土」を以前読んだが,種の起源においても,「仮説・思考」「実際の動植物の観察」「他者の文献調査」が入り乱れた後,最終的な結論が筋道だってしめされている. ...

いつかは読まねばと思いつつ先延ばしにしていた本.科学者としてのダーウィンにあらためて敬服できる.ダーウィンの最後の著「ミミズと土」を以前読んだが,種の起源においても,「仮説・思考」「実際の動植物の観察」「他者の文献調査」が入り乱れた後,最終的な結論が筋道だってしめされている. 一般向けの書として,当時多くの人が手に取ったというところも素晴らしいと思う.

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