村上春樹・戦記/『1Q84』のジェネシス の商品レビュー
彼女自身かつてはそのような領域を中心に据えた世界に生きていたのだ、いや、今だって本当は同じその世界に生き続けているのかもしれない。ただ自分でもそれに気づいていないだけかもしれない。 どのような現実が比喩を真似たりするだろう。
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オリジナルよりも、こちらを読み解く方がとても大変だと、気合いを入れて取りかかった本。 村上春樹氏と交流がある著者は、長年お世話になった私の恩師ですが、学生時代から彼の思考はハイレベルすぎて、弟子たちはついていくのになかなか骨が折れました。 教授の才気走った着眼点と展開手法は、『1...
オリジナルよりも、こちらを読み解く方がとても大変だと、気合いを入れて取りかかった本。 村上春樹氏と交流がある著者は、長年お世話になった私の恩師ですが、学生時代から彼の思考はハイレベルすぎて、弟子たちはついていくのになかなか骨が折れました。 教授の才気走った着眼点と展開手法は、『1Q84』を語るこの本でも変わらず鮮やかです。 授業で『羊をめぐる冒険』の仏語訳をしたり、『ノルウェイの森』など、一連の村上作品の講義を受けた身として、彼の“「青豆」の起源は「直子」か”という仮定などは、懐かしいものがありました。 以前は難しくて全く歯が立たない教授の本でしたが、何冊も読んでいくと、確かに読み解くコツのようなものが身についていることが感じられました。 『失われた月を求めて』なんて、教授ならではの発想でしょう。 ただ、著者は文学者であると同時に哲学者であり、詩人でもあるため、その論じるところは的確ながらもかなり難解。 初めてこの著者の本を手にする人には、ひどく読みづらい本だろうとは思います。
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