火の鳥(朝日新聞出版)(10) の商品レビュー
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太陽編(上) 狼の皮を被った唐からきた男と、21世紀の殺し屋の少年の話が交差する。仏教か土地神か、火の鳥を崇める光かシャドーか。どんな続きになるのだろう。
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壬申の乱の背景として、渡来宗教である仏教信仰を強いられた部族の反発という面を強調して描いているのだが、私が歴史音痴だからなのか、妙に納得して読んだ。 この時代に生きる私が、仏教のならわしに違和感を抱くのは…それよりも、身の回りの自然に神々の存在を感じるのは…日本人としてのルーツの...
壬申の乱の背景として、渡来宗教である仏教信仰を強いられた部族の反発という面を強調して描いているのだが、私が歴史音痴だからなのか、妙に納得して読んだ。 この時代に生きる私が、仏教のならわしに違和感を抱くのは…それよりも、身の回りの自然に神々の存在を感じるのは…日本人としてのルーツのようなものかなと思った。
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火の鳥は、スケールが大きく、いつ読んでも自分は小さいものだと思い知らされます。 小さいの上等。 小ささを確認出来るから、繰り返し読むのかもしれません。 うわあ、うわあ、とゾクゾクドキドキしながら、ページをめくります。 中でも太陽編が一番好きです。 7世紀と未来を行ったり来たりして、輪廻しているのが、心を揺さぶられます。 また、犬上宿禰(いぬがみのすくね)が考える信仰の自由も、胸に突き刺さりました。 わたしは、一時期どうしても、ある宗教に入らねばならない環境におり、抵抗を続けていました。 いらない!信仰は強いられるものではない!と拒否をしていました。 今回読む前は1998年に読み返していました。 1998年から2011年の間に、わたしも宗教について、大きく考えることとなるなんて。 今はすっかり、自由です。 火の鳥がむごたらしい宗教戦争について、言います。 「宗教とか人の信仰って みんな人間が作ったもの そしてどれも正しいの ですから正しいものどうしの あらそいは とめようがないでしょ」 1998年以前は、時代を交差してのストーリーに唸ったものでした。 愛し愛されて生きるのさ、だよね〜と愛を尊く感じました。 今回、ああ、そうなのか、永遠って、こういうことなのかしら…と、切ない読後感。 しばらくして、やはり愛と生、楽しくやっていこうと、さっぱりすっきり思いましたわ。
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僕が初めて読んだ手塚治虫作品は、『火の鳥 異形編』でした。当時小学校低学年だった僕にとっては、『火の鳥』は怖い作品、そして大人の漫画として印象づけられ、その後、そのスケールの大きさに圧倒されながらも読み漁ったものです。 日本人はなぜこんなに漫画が好きなのか、外国人の目には異様...
僕が初めて読んだ手塚治虫作品は、『火の鳥 異形編』でした。当時小学校低学年だった僕にとっては、『火の鳥』は怖い作品、そして大人の漫画として印象づけられ、その後、そのスケールの大きさに圧倒されながらも読み漁ったものです。 日本人はなぜこんなに漫画が好きなのか、外国人の目には異様にうつるらしい。なぜ外国の人はこれまで漫画を読まずにいたのだろうか。答えの一つは、彼らの国に手塚治虫がいなかったからだ。 1989年2月10日、手塚治虫が亡くなった翌日の朝日新聞・天声人語のこの一節を、彼のライフワークであった『火の鳥』を読み返すたびに思い出します。
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