青春夜明け前 の商品レビュー
うぶで、純情で、変態で、無知で、夢でいっぱいのあの頃。一つひとつ思いだしながら、共感しながら読み進めた。甘酸っぱく、ほろ苦く。 「俺の空、くもり」替え歌、秀逸。気持ちが、とてもよくわかる。若いということ(幼いと言うべきか)は、何とも未熟で、バカなことばかり言ったり、したり。だ...
うぶで、純情で、変態で、無知で、夢でいっぱいのあの頃。一つひとつ思いだしながら、共感しながら読み進めた。甘酸っぱく、ほろ苦く。 「俺の空、くもり」替え歌、秀逸。気持ちが、とてもよくわかる。若いということ(幼いと言うべきか)は、何とも未熟で、バカなことばかり言ったり、したり。だから、大人になってから振り返ると懐かしくて面白いのかな。
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とんがらし ヒロシ とんがらし同盟。四年生のあきに都会から転校してきた。 大西 とんがらし同盟。小太りで体育が苦手。 藤木 とんがらし同盟。乱歩同盟。 後藤 同級生の男子でいちばん体が大きい。 モズクとヒジキと屋上で ヨシオ もともとお調子者。高野義男。 モンちゃん 門田。野球部。 モズク にわか雨の日に濡れた髪の毛が額に貼りついていたところが、モズクみたいだったから命名された。中学に入学して以来、学年一のぶさいくオンナの座を押しつけ合ってきた。モンちゃんのことが一年生の頃から好きだった。藤井美智子。 ヒジキ 水泳の授業のあとは、髪が水で戻したヒジキみたいだったから命名された。中学に入学して以来、学年一のぶさいくオンナの座を押しつけ合ってきた。最近、「小林くんって、ちょっと、ええん違う?」と言っているらしい。宮本菜々子。 ユウ 小林。サッカー部キャプテン。修学旅行委員。 ヒデくん 学年で一番ケンカが強い。 竹内 女子の修学旅行委員。 村木 三年一組。モンちゃんが片想いしている。 黒田 修学旅行委員の司会。 タツへのせんべつ ヒロシ タツとは小学三年生の頃からの付き合い。 タツ 野球部一年生。六月に東京へ引っ越す。 ツボイ 野球部監視役の二年生。 カワムラ タツの片思いの子。 俺の空、くもり。 スギヤマ 一番乗りで、一番槍。二十七年後、商社マンとして世界を飛び回っている。 ノムさん クソ真面目。名古屋で就職して、結婚して、子どもができて、会社をいくつか変わって、離婚したとあう噂が流れて、そのうちぷっつりと連絡が取れなくなった。 イトー ロック小僧。プロのミュージシャンにはなれず、福岡で自動車のディーラーに勤めている。 シミズ いま、県立高校の国語の教師。シミズは仮名。 ヒロ 横須賀ベルトを知っているかい? 伊達草平 二年の十一月に転校してきた。 マッちゃん 松本。サッカー部。 セキタン 国語が大の苦手。関谷。 ヨッさん クラスで一番ガラが悪い。吉富。柔道部。 太田 クラスの女子の中でも一番男子にクールでそっけない。 富岡 三年生。 国元 富岡とおなじ三年生でもっと怖い。 オカぴー クラスでいちばん冗談好き。 神林 サッカー部の三年生。 でぃくしょなりぃ ヒデジロー 五家宝連のメンバー。 ゴロウ 五家宝連のメンバー。 ダイスケ 五家宝連のメンバー。 ショウイチ 五家宝連のメンバー。 ヒコゾウ 五家宝連のメンバー。野球部。 ヤマザキ クラスの担任。 ヤマギワリョウコ 『男組』に出てくるヒロインの名前。 イサク 二年三組だトップクラスのタラシ。 ゼンジロー 仮名B。正体を隠してラブレターを書いた。 春じゃったか? ギュウちゃん 牛田純一。短期で怒りっぽくて、乱暴でケンカが強くて、頭が悪くて、性格はもっと悪くて、ガラはもっともっと悪くて、やることはもっともっともっと悪い。ビルの建設現場で足を滑らせ、基礎工事の穴ぼこに落ちて死んだ。 ナベさん 孤高の四畳半シンガー。博多の大学に行く。 ヒロ 東京の大学に行く。 ノグ 医学部志望で四月から東京の予備校に行く。 ヤマケン 仲間でただ一人ふるさとに残る。 ナガミネ 国立大学の二次試験を控えている。 ジロー 札幌に行く。 ヤナセ 中学時代の女子のリーダー格。 ホシノ ヤナセとなにかと張り合ってた。 シンちゃん 工業高校を卒業して地元の自動車工場に就職。 ミヤタ シンちゃんが中学時代から片思いしていた。 マッツン ラグビー部からスカウトされて学区外から越境入学してた。四月から親父のイカ釣り船に乗って漁師の見習いになる。
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いつの時代も考えたりその年頃の男の子がする事考える事は基本的なところは変わらないのかもしれない。最後の春じゃったかが1番好き。
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「ダテくんはかわいそうな奴なのだろうか。それとも、うらやましい奴なのだろうか。よく分からない。ただ、僕たちは誰もダテくんにはなれないし、ダテくんも僕たちにはなれない」
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男にしか分からない世界だなこれは。重松作品の中では中くらいの出来なのかな。 泣ける作品というよりか自分のこととダブらせてノスタルジックになる感じかな。
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「親友」という言葉が苦手です。親しい友だちから「私の親友」と言って紹介してもらうのはこのうえなく嬉しいことですが、私自身が誰かに友だちを紹介するときに「親友やねん」とは言えない。親友というものは、双方の気持ちがそのように一致している場合にのみ成り立つものだと思うから。だから、使っ...
「親友」という言葉が苦手です。親しい友だちから「私の親友」と言って紹介してもらうのはこのうえなく嬉しいことですが、私自身が誰かに友だちを紹介するときに「親友やねん」とは言えない。親友というものは、双方の気持ちがそのように一致している場合にのみ成り立つものだと思うから。だから、使っていい言葉なのかどうかがわかりません。なのに本作を読むと、「親友」という言葉を使いたくなります。いや、大切すぎて、ますます使えなくなるか。 「男子の、男子による、男子のための(女子も歓迎!)、きらめく7編の物語」というキャッチコピー。小学生、中学生から高校生にかけての10代男子の頭のなかにはエロしか無し。電車内で広げて読みはじめたら、後方の人の視線を気にしなければならないほど、文中に男性器や女性器を表す語のほかエロネタ連発。男子ならばみんな多少なりとも身に覚えがありそうで大ウケ間違いなしですが、女子の身としては「もうええって」と言いたくなるような記述も。しかしさすがに重松清。そんな気分にまでさせられたにもかかわらず、各章最後の一文で泣かされてしまいます。 自叙伝であるとはどこにも書かれていないけれど、おそらく著者本人の話であると思われます。読んでいるうちに自分の子ども時代にも思いを馳せ、あの頃の友だちが懐かしく、しんみりします。お見事。
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うん。下ネタ多いけど、子供ってそんなもんよね。フィクションとノンフィクションの中間みたいな感じが多かったけども。
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中学生のころに使った下品な言葉がい〜ぱい出てきて初めは食傷気味でしたが、読み始めると時間がすっと過ぎてしまうのはさすが重松さんです。 拓郎の「青春の詩」って歌はワタシが小学生のころの友人のシンヤ君の兄ちゃんがレコードでよく聞いていた曲で、「あ〜それが青春!」というところがとて...
中学生のころに使った下品な言葉がい〜ぱい出てきて初めは食傷気味でしたが、読み始めると時間がすっと過ぎてしまうのはさすが重松さんです。 拓郎の「青春の詩」って歌はワタシが小学生のころの友人のシンヤ君の兄ちゃんがレコードでよく聞いていた曲で、「あ〜それが青春!」というところがとても印象的でした。誰の何ていう歌なのかずっとわからなかったのですが、最後の作品で登場した時には「やっ!ここにおったか。」と大喜びしました。 小学生中学生のころの友達、そして、高校生大学生のころの友人同じような時を過ごしているのかと思うと、ちょっとうれ悲しい気分でした。
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「モズクとヒジキと屋上で」 「でぃくしょなりぃ」 女子を好きななる気持ち、デリケートな心境が、なんとも懐かしゅうて、うれしい。 今は、42才の親父(わたし)も「あん時、そうじゃったー」って、25年前を思い出しました。 重松清、すっげー!!
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#読了。短編集。7編。10代男子のバカバカしくも、誰しももが感じたことを、ユーモアに描く。世代的にも近いものがあるのだろうが、中でも「俺の空、くもり」の替え歌が面白かった。それとともに少しの切なさの重松節は健在。
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