狼と香辛料(ⅩⅡ) の商品レビュー
港町ケルーベにもどったロレンスたちは、ハスキンズの知りあいで絵画商のハフナー・ユーグのもとを訪れ、北の地理にくわしいという女性銀細工師のフラン・ヴォネリを訪ねます。北の地図をえがいてほしいというロレンスたちの依頼に対してフランは、タウシッグという村まで同行して、天使と魔女にかんす...
港町ケルーベにもどったロレンスたちは、ハスキンズの知りあいで絵画商のハフナー・ユーグのもとを訪れ、北の地理にくわしいという女性銀細工師のフラン・ヴォネリを訪ねます。北の地図をえがいてほしいというロレンスたちの依頼に対してフランは、タウシッグという村まで同行して、天使と魔女にかんする伝説について村人の話を聞きたいともちかけます。 ところがタウシッグの村では、教会と異教の勢力の移り変わりに人びとが翻弄されていました。フランの真意を知ったロレンスは、彼女との取り引きにおうじますが、その直後に領主がこの村の伝説をめぐって大きな決断をくだし、ロレンスたちは危地に追い込まれてしまいます。 今回は、本シリーズの元来の路線である商売と経済の世界からすこし離れた内容になっています。フランとの心理的な駆け引きも若干単純で、他の巻にくらべるとすこし見劣りがするようにも感じました。
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シリーズを読んでいますが、本巻に関して特筆すべきところはない気がします。いつも通り、前半はゆるゆると進み、後半で少し事態が進み、ラスト10%くらいのところで畳み掛けて物語が終わります。
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ヨイツの正確な場所を知るために地図を書いてもらおうと、羊の羊飼いハスキンズに紹介してもらった人伝で褐色の銀細工師美少女と会い、彼女からの依頼で天使伝説の調査をすることに。 神狼のいる世界なのだから、もう少し天使が実在するという可能性を残す感じにしてほしかった。 地図を手に入れて、後はソコに向かうのみで終わりが近づいている感じがする。
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個人的には今巻の新キャラの性格がとても好きです。 商人としてのロレンスがあまり出てこず、宗教問題がメイン。 ホロの前でロレンスに恥をかかせたことを詫びていた、、 とは全く気が付かなかったですね。 これは普通気が付くものなのだろうか。 人ならざる存在がこんなに自然に出てきて良いんだっけ…? よくわからなくなった。
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経済小説という側面は12巻から伺えない。 むしろ、中心なのは、宗教的な理想と現実の相克に脆くも崩れ落ち、そして達観するに至った修道女の来し方。そして、そんな修道女とその周辺の謎を追いかけるのは、今は亡き想い人を心の裡を辿る女・銀細工師(?)。 そんな女性たちの絡まる執着と愛惜に涙を誘われる物語である。
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物語の終わりがちらほら感じられつつだから、寂しくもあるけど序盤とはまた違うお話の魅力も出てきてるなあと。フランはきらいじゃないけど、感情移入はしにくかったな…まあそれはそれで、目的に対して一途な存在として象徴的になるからいいのか、とも。
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行商人ロレンスと狼少女ホロの旅物語 今回は、天使にまつわる伝説を中心としたお話 伝説の真相を確かめるためと言うことで、行商人同士のやり取りは少な目 ロレンスとホロのたわけたやり取りも少な目 ただ、フランが人を動かす様子は面白かった もう少し、商売人なロレンスの姿がみたいかも
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港町ケルーベまで戻ったロレンス一行は、ハスキンズの口利きで絵画を商うユーグ商会を紹介される。 この商会の店主ユーグもまた人ならざる者、羊の末裔だった。 北の地図を手に入れたいロレンスたちに、ユーグは銀細工師フラン・ヴォネルを紹介する。 気難しいという前評判のフランはロレンスに、地図を描くの代金として金貨50枚、もしくは近くの村に伝わる天使の伝説の真実を究明することを求めた。もちろん、ロレンスたちは後者を選択した。 その村には天使伝説の他に、森にすむ魔女の話もあった。その二つの話の裏には税金を得たい領主の思惑と、税金から免れたい村人たちの思惑があった。 そんなわけで12巻、ホロ成分が足りないよ!
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面白かった。一気に読み込んだ。 新しい登場人物のユーグとフランもとてもよかった。 フランに北の地図を書いてもらう代わりに、フランの天使の伝説を探す手伝いをするロレンス一行。 フランがただの銀細工師でないことは冒頭からわかっていたが、傭兵団の軍師司祭とはね。若いようにみえるのに。 狼と香辛料は多くの資料を元に生み出されているようだけれど、黄金で手を温めるというのは実際にあったことなのだろうか? 黄金のりんごというと他の博打物語を思い出すのだが。 新しい絆を深めながら、この先、北への旅がどう進行していくのが楽しみだ。
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