無限記憶 の商品レビュー
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第二部。あれから三十年がたった。地球のインド洋に聳えるアーチからこの惑星に人々が移住して、街が広がっていった。リーサ・アダムズは父親である天体物理学者のロバートが10年前に突然失踪した謎を追っていた。父親の同僚だった科学者を探して話を聞いていた。父親は第四期の人のことにとても興味を寄せていたという。政府は躍起になって否定していたが、火星の生物工学の成果で人間の寿命をさらに40年ほど延ばす技術が一部の人たちの中でひそかに広まっていたのだ。その人々のことを第四期と呼んでいる。
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仮定体により他の惑星と謎のアーチでつながった地球。本編はアーチの先にある新世界での物語。仮定体の正体に迫るのがテーマである。前作でも仮定体の正体を予想しているものの、結論を出していなかった。これが、どうなるかはネタバレになってしまうので言及しないが、仮定体と人類の距離はかなり縮ま...
仮定体により他の惑星と謎のアーチでつながった地球。本編はアーチの先にある新世界での物語。仮定体の正体に迫るのがテーマである。前作でも仮定体の正体を予想しているものの、結論を出していなかった。これが、どうなるかはネタバレになってしまうので言及しないが、仮定体と人類の距離はかなり縮まる。それにしても、比較的長い作品であるが、一気に読ませる力がある。想像上の世界をきれいに見せられるのは気持ちいい。プロットが優秀なのはもちろん、翻訳もいいのではないだろうか。また、邦題の「無限記憶」というのも秀逸だ。クライマックスでなるほどと唸った。ちなみに、本作を読む前に前編の「時間封鎖」を読んでおいた方が良い。世界観は継続されており、基本的な概念を知らないと、本作を楽しめないからだ。
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評判がイマイチなのでなかなか手が出なかったのだけど、やっぱり読んでおこうかと。「時間封鎖」は面白かったという記憶のみで中味は忘却の彼方。ネットであらすじを読んで、ああそうそうと思い出した(こういうのって、便利なんだけど何か間違ってる気もヒシヒシする…)。 で、結局、評判通りとい...
評判がイマイチなのでなかなか手が出なかったのだけど、やっぱり読んでおこうかと。「時間封鎖」は面白かったという記憶のみで中味は忘却の彼方。ネットであらすじを読んで、ああそうそうと思い出した(こういうのって、便利なんだけど何か間違ってる気もヒシヒシする…)。 で、結局、評判通りという感じかなあ。語りがうまいので読まされるけど、「時間封鎖」にあった現実感が希薄で、ストーリーにのれない。SFネタの面からも曖昧でちょっと古臭い気がした。
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[ 内容 ] 40億年におよぶ地球の時間封鎖を解くと同時に、謎の超越存在“仮定体”は巨大なアーチを出現させた。 それをくぐった先は、未知の惑星“新世界”。 人類がこの星と自在に行き来をはじめて30年が過ぎたある日、失踪した父親を追って一人の女性が“新世界”に降り立つ。 一方、この地に不思議な能力をもつ少年が生まれ、大陸を謎の降灰が襲った。 “仮定体”の謎にせまる『時間封鎖』続編。 [ 目次 ] [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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人の記憶が収集されていく、巨大NWに取り込まれて永続化する。 それは不死か? というところが面白くなってきた。 最終話が早く読みたい
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あまり評判が良くなかったので心配してたんですけど、そんなことなくて面白かったです。仮定体の正体が徐々に現れてきましたね。ダイアンやジェイスンが再登場して、嬉しい驚きもあって楽しかったです。これで「連環宇宙」が読める!!
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前作よりスケールは落ちて、人間の方に焦点。途中金色の虹彩の少年が「どこに行ってたんだい?」と言う瞬間が怖かった。のめり込むように読ませる語り口は軽快で重くなく、楽しい読書体験。
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前作、時間封鎖の続編です。前作では地球が仮定体と呼ばれる何者か(何か?)にスピン膜で覆われて時間の流れから取り残されるという、ある意味壮大でスケールが大きい設定で物語が進んでいきましたが、本作は主人公の女性とキーとなる少年の視点から、随分と限定された人間関係から話が進んでいきます。それでも舞台は前作のラストで突如として現れた、仮定体のアーチ(ワープ通路)で繋がれた別の惑星を中心に進んでいきます。そして前作の3人の主人公であるタイラー、ダイアン、ジェイスンも時には主要なキーマンとして、あるいは伝説の人間として登場します。それもそのはずで、本作は前作よりほんの30年後を描いているので、前作の読者ならお分かりの通り第四期の人類はまだまだ健在であるということです。 しかし、この作者の凄いところは前作もそうだったのですが、人物描写や心理の描き方も丁寧で、単なるSFではなく並行して良品な人生の物語を読んでいる感じで、一冊でSFと人間ストーリーの2つを楽しめている気がします。前作の壮大な設定、火星をテラフォーミングして火星人類まで登場するダイナミックさからは、本作は地味で物語の展開にスピード感がないと感じる人も多いようですが、壮大な仮定体の正体を垣間見せるラストやそれにいたる伏線の張り方は絶妙で、私は飽きずに最後まで読み切りました。そして、本作の続編にて三部作のラストとなるVORTEXに繋がる種まきもしっかりなされているようです(恐らくは第五期と名付けられた仮定体に記憶された人々でしょう)。本当に続きを早く読みたくなる久々の大長編SFですね!
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時間封鎖(SPIN)三部作の二作目。ちょっと分厚いかな?と思いながらも面白くて一気に読んでしまった。 文章のタッチは前作と全く同じ。時間封鎖や生体改造などヘビーなアイテムをプロットしながらも、それがちゃんとストーリーに昇華されていて、完全な物語となっている。このバランス感覚はほ...
時間封鎖(SPIN)三部作の二作目。ちょっと分厚いかな?と思いながらも面白くて一気に読んでしまった。 文章のタッチは前作と全く同じ。時間封鎖や生体改造などヘビーなアイテムをプロットしながらも、それがちゃんとストーリーに昇華されていて、完全な物語となっている。このバランス感覚はほんとすごい。 ストーリーの中に出てくる仮定体と同じように、一陣の嵐として胸を駆け抜ける、そんな読み応えのある名作だと思います。 三作目はまだ音沙汰無いみたいだけど、是非早く読みたい。マジで。
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前作「時間封鎖」の後日談。 前作では謎のまま終わってしまったことに対して、いくらか解明されたりする。 今回は人捜しの時間が長く、あまりスケールが大きい感じはしなかったが、その分仮定体や第4期についての話を落ち着いて読めたのは良かった。
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